絵のタイトルは、「沈思黙考」です。
立派なゴーヤができました。
「どや」と語りかけてきます。
「婆さまが、どもなんねえ」
「いったって、聞かねんだ」
と隣の大工が話しかけてくる。
私は知っている。似たもの親子(母子)である。
息子は、野良で働く母が熱中症にならぬかと心配する。
母は心得ていて、太陽が高い日中は働かない。
朝と夕に、日陰と日向を往復しながら草をむしっている。
「話してみたら」と大工に言う。
案外、納得するものだよ。アドバイスのような気づかいが言葉になる。
林の下草を刈り、侵入してくる孟宗竹(筍、成木)を掘ったり切ったりしている。
林が素敵になった。誰も目にしない裏の林の出来事である。
「裏がきれいになった」と大工が言う。大工も伸びた木を剪定している。
何らかの気持ちに灯がついた。良かったと思う。
今日のタイトルは、「不安の昇華」です。
不安を集め、フライパンの中で炒めた。湯気が上がり残ったものがある。
不満だった。不満の汁でシャツを染めた。
不満色のシャツを着ている人が堂々と歩いている。
これで、どの人が不満であるか行政も気づいて、見分けがつき対処できる。
そんな夢をみた。
「俺は寝不足だ」と先輩が心配顔で話す。
なるほど、夜は眠れないらしい。
朝と昼、先輩に電話をする。留守電に変わり切れる。
ほどなくして、折り返しの電話が来る。寝ぼけ声である。
ちゃんと、寝ているではないか。
「不安の昇華」は出来ている。
花豆の つる揺れ当たり そこで巻く
2020年6月3日
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