組織を離れるとなると不安になるのが常です。
初めて会社に入った年に、プラント図面を描きました。
自分の図面が、建築図になっていました。
建築家と打ち合わせをしました。
何もかもしらないことばかりでした。
自分が描いた図面が、建築図になって再現されていました。
正直、良かったのかと怖くなりました。
プラントの設計者として、扱っていただけました。
今でも、自分が引いた構想や図面がどんどん具体化していきます。
建築、空調、電気そしてプロセスの専門家と相談します。
皆さん年下です。専門家らしく、質問も鋭いのです。
すらすらと説明します。
知ってることだけを話します。解らないことは、相談します。
チームワークに徹するのです。若い人たちは、どんどん知恵を出してくれます。
会社の枠を越えて協力して頂けます。いつから、こんなやり方になったのでしょう。
若い時は、知らないことを隠していました。今は、すべてオープンです。
一つの目的のためには、私が知らないことなど、ほんの小さなことなのです。
図面は、どんどん仕上がっていきます。
プロジェクトの胆を見抜くのも早くなりました。
工場のボトルネック(採算性に難あり)を探す手法も会得できました。
オリジナルのように見えますが、どこかの誰かに教わったのです。
誰にも相談しないで、ソリューションを探します。
溜めこんだ知恵の引き出しをひっくり返しながら考えます。
肉付けの部分で相談します。相談が気にならなくなりました。
知らないことは知らないのです。相談した後は、知ったことになるのです。
若い人たちとプロジェクトについて話します。
種明かしを積極的にします。隠す必要はないのです。
プロジェクトの進め方、心構えについてもどんどん話します。
かつて失敗した多くの逸話も、笑い話に変えながら伝えます。
楽しいことなのです。
しかし、身体がついていかなくなりました。
集中できる時間も短くなりました。
でも、まだまだ出来るようです。
一日ずつの積み重ねのような日々です。
若い時より、さらに一歩ずつの感があります。
正しいと思う方向に進むだけです。
速度は遅くなりましたが、確実になりました。
プロジェクトに関する話は、淀みなく出てきます。
女の話は、からきし苦手です。
何事も体験することで、経験になります。
若い人には、体験が必要です。
その機会をいっぱい作るのが、私の役目です。
2015年3月11日
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