楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

     ・日ごろ考えること
     ・日光奥州街道ひとり歩る記
     ・おくのほそ道を歩く

アーモンドと神殿の谷(南イタリア紀行 3)

2019年01月12日 04時36分16秒 | 海外旅行 イタリア紀行
P10001781
(アーモンドの花)

(アーモンドと神殿の谷)
午後はアグリジェントへバスで130キロも南下し、
世界遺産の神殿の谷を観光する。

東京では最高気温10℃、その寒さから脱出してきた今回の旅行であるが、
シチリアは気温16℃と暖かい。

シチリアの地形は日本に似てリアス式海岸で、
坂あり山あり海ありの変化に飛んだ地形である。
車窓からは、その起伏のあるのどかな丘陵地帯が連なって見えるが、
所々に桜と見間違う白い花を満開にした木を見かける。
ガイドさんに聞くと「アーモンドの花」だそうだ。
胡桃に似た味のアーモンドを食べたことがあるが、
食べているのは種で、その花や実を見たことがなかった。

桜の花はうっすらと赤みを帯びた白であるが、
アーモンドの花は桜と違ってただただ白い。

日本で桜を見るには、まだまだ二ヶ月の先の話。
日本人の桜好きは、説明する必要がない。
アーモンドの木が群生している景色に出会うと、
一斉に「ワー!きれい!」と歓声が上がるからである。
Dsc000381
(アーモンドの花2)

アグリジェントは、今朝の観光地パレルモより130キロ南に位置するせいか、
気温がさらに暖かく、アーモンドの花が沢山咲いている。
東京では見られなくても、熱海では満開の桜を見られるのに似ている。

神殿の谷と聞いていたのに、
丘陵の頂きにギリシャのパルテノン神殿を思わせる遺跡が見えてきた。
修復中のようで、足組みと養生シートで一部を覆われていたが、
ほとんど全貌を見ることが出来る。
コンコルディア神殿だ。

その神殿の先に、屋根はなく、列柱だけ見える神殿の遺跡も見える。
いずれも満開のアーモンドの木に囲まれている。
両方ともパルテノン神殿と同じ時期の2500年前に建造されたという。
これら神殿の脇に立つと古代へタイムスリップしたような不思議な気持ちに包まれる。

P10001801
(コンコルディア神殿)

Dsc000351
(エルコーレ神殿)

――古代ローマ――
ボクの貧しい知識の中での古代ローマは、シェークスピアの「ジュリアス・シーザー」しかない。
(ジュリアス・シーザーは英語読み、ラテン語ではユリウス・カエサル)
それも、

「ブルータス!お前もか!」
の有名なセリフが思い浮かぶだけ。一説では
「我が子よ!お前もか!」と言われているそうだが、
ガイドさんの説明では、その両方とも言っていないとされる。
後世の人たちの創作のようだ。

あるいはシェークスピアの創作なのかも知れない。
そもそもシェークスピアは、生涯イギリスから出たことがないから、
素晴らしい想像力で物語を構成したに違いない。
その元ネタは、各地を歩く商人からの又聞きだという。
自分は外国には行っていないのに、外国で起きた物語を創っている。
「ベニスの商人」「ハムレット」「ロミオとジュリエット」などなど・・・

「ハムレット」はスペイン、
「ヴェニスの商人ととロミオとジュリエット」はイタリアにその舞台があって、
観光地になっている。

余談であるが、
ハムレットはスペインのセゴビアの城に起きた物語で、
実在の人物はAmleth(アムレス)王子と言われる。
シェークスピアはAmlethの名前の最後のHを取り除き、
頭に持ってきて、Hamlet「ハムレット」としたと言う。

(まことしやかで、「うん!なっとく!」 これはボクだけだろうか?)
なお、物語の上では、ハムレットはデンマークの王子と言うことになっている。

シーザーに戻るが、エジプトのクレオパトラとその弟との間に後継者争いが起きた時、
シーザーはクレオパトラ側に着いて政争に介入したとされる。

有名な言葉に、
「クレオパトラの鼻が、もう少し低かったら事態は変わっていた」
と言われるが、
クレオパトラの美貌に惑わされたわけではないようである。

飛びぬけた実力を発揮すると、後世に、
民衆が面白おかしく話を創作するのは、
日本でも中国でも西洋でも同じらしい。

話が飛んでしまったが、イタリアには古代の歴史が詰まった場所が沢山ある。
今回訪問の南イタリアに歴史に残る世界遺産は数多くあるが、ローマから
北の地方に残る世界遺産には数ではとても及ばない。

P10001741

(カミさんが撮った肉料理)





コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お金(南イタリア紀行 2) | トップ | オレンジと古代の大きな別荘... »
最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
アーモンドの花をみると (masamikeitas)
2019-01-12 06:29:32
hide-sanさん、おはようございます。

>アーモンドの木が群生している景色に出会うと、
一斉に「ワー!きれい!」と歓声が上がるからである。

テレビの映像でアーモンドの花を見たことはありますが、アーモンドの花をみると日本人が歓声をあげる気持ちがわかるような気がします。

>そもそもシェークスピアは、生涯イギリスから出たことがないから、
素晴らしい想像力で物語を構成したに違いない。

そうなんだ!
商人の話から想像したんだ。
初めて知りました。
こんにちは (ytakei4)
2019-01-12 16:10:53
パッケージツアーで行かれたのですか?
ガイドもついているみたいですね。ハムレット
そんな言われがあったとは知りませんでした。
シェイクスピアすごいですね~
masamikeitasさん コメントありがとうございます (hide-san)
2019-01-12 16:37:52
>商人の話から想像したんだ。
初めて知りました

ボクもこの時初めて知りました。

余計な話ですが、スペインには、ディズニーランドのお城のモデルになったお城がありましたよ。
ytakei4さん コメントありがとうございます。 (hide-san)
2019-01-12 16:40:49
>パッケージツアーで行かれたのですか?

そうです。ボクの旅行はオーストラリアを除いて、
すべてパッケージツアーです。

ボクの見たいものが、入っている旅行社に参加しております。
シチリアへの憧れ (ウオーク更家)
2019-01-12 16:56:24
若いころから映画の舞台でシチリアを見ているので、シチリアに対しては憧れがあります。

コンコルディア神殿は知りませんでしたが、パルテノン神殿に劣らないくらい凄いですね。

私は、ローマに1週間旅行しましたが、ローマ周辺を回るのが精いっぱいで、シチリアへ行く余裕がありませんでした。
ウオーク更家さん コメントありがとうございます (hide-san)
2019-01-12 16:57:57
シチリアは二度目のイタリア訪問の時に尋ねました。
イタリアは見るところが多いですね。

ローマ帝国がヨーロッパをわがものにした足跡が、
ヨーロッパ中に広がって居ます。

イタリアを見れば、ヨーロッパ全部を旅したと同じと思います。
今日の大阪は暖かいですよ~♪ (鉄ちゃん爺や)
2019-01-14 14:37:35
確か世界遺産の数が54件で世界一のイタリア
中国が追い上げているので首位を明け渡すかも?

イタリアは近世に統一国家が出来るのが遅かったので
各地に古い世界遺産が分散されているようですね。

行ったことのないイタリアを楽しませて貰います。

鉄ちゃん爺やさん コメントありがとうございます。 (hide-san)
2019-01-14 16:43:13
たまたま昨夜イタリアの遺跡見学をタモリが主演で歩いて居ました。

友人に、
世界遺産巡りのためイタリアには20回も行った強者がいます。
食事はそこそこ美味しいし、また行ってみたいですね。

コメントを投稿

海外旅行 イタリア紀行」カテゴリの最新記事