酔い日は佳い日

日々の食卓、晩酌事情。by こたりん

お初の焼酎を楽しむ。

2012-03-31 | おためし
酒好きなのである。

酒は、飲酒そのものが楽しいのは勿論だが、気の合いそうなものを探したり、出かけた先で初めてのものと出合いがあったりするのも楽しい。

と思っていたところに届いた宮崎の芋焼酎。



株式会社やまやの食卓が提供する『逢初Blue(正春酒造)』だ。青いボトルが美しい。

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この名前、酒蔵さん的には「初めて逢う味」という意味も込められているそうで。では「Blue」の意味は?
コレについては、試飲の感想において、この自分が解き明かそうか。


似た色の琉球ガラスのロックグラスで。焼酎を呑る時は大概ロックである。

さて、試飲。
呑むと偏屈になるので、あたしゃ褒め言葉ばっかり書きませんよ。

やまやさんがお勧めの言葉に、すっきり飲みやすいという言葉を用いていたが、まさにその通りというのが第一印象。率直なところ、自分がいつも呑む本格焼酎は25度、30度といったものが多いので、度数の違いによる「軽さ」からか手応えに乏しい感じはする。
そのすっきり感はコレで芋焼酎か?とも思うほどで、これなら、芋オッケー、芋はちょっと…という人が一緒に呑れそうだ。(飲み屋で何か1本入れようよという時、けっこう意見が割れる)

このテイスト。この軽さ、言葉を選べば透明感。透明=水。だからBlue。かな?
なんて、勝手にネーミングの由来に立ち入ったが、「逢初ライト」だったら買わないな(笑)

しかしだ。あえて言わせてもらうとスッキリというのは好きではない。それはあまたある味わいを表現する言葉の一つであり、それそのものが美味しさを保証するものではないと思う。「すっきり」も悪くないが、それだけでは物足りないのだ。

じゃあ呑むなって?
いえいえ、とにかく試して出合いに期待するのが呑兵衛なのだ。

それでもじっくりと味わっていると、何やらコクのような手応えはある。そうか、古酒をブレンドしているというのがこれか。若干ながら熟成感もあり、これなら相当の呑み手にも付き合ってもらえそうだ。
なるほど、ズルイ(笑)というか、よく考えて造っているものだと感心。

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肴にはホウレンソウを巻いた卵焼きを拵えた。

理由? 呑兵衛に野暮なことを聞くもんじゃない。焼酎には卵焼きでしょっという思い込みがあるだけだ。

で、確かに焼酎に卵焼きは合うのだが、では逆に、卵焼きにこの焼酎という方程式はどうか。
おおっ、これは卵焼きを一層美味しくしますな~なんて、ベストマッチではないが、両者の味わいは程々中和される。つまり食事とかパーティとか、概ねどんな食べ物にも合う、というか食べ物を邪魔しない、食中酒としては適していそうだ。

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後日。友人デザイナーTと試飲。ちなみにT氏も自分と焼酎の指向は似ている。


氏いわく「うむ、20度にしては味が濃い」らしい。

・ ・ ・

え?T氏の出番はこれだけか(笑)

ところで、利き酒をするが如く偉そうにあれこれ書いたが、酒の旨さはそういうことだけではない、というのが我が酒論だ。

ネーミングに話は戻る。
自分でも調べてみたのだが、この酒の蒸留所のある宮崎県西都市には、古代日向の頃の西都原古墳群など貴重な文化遺産と神話が数多く残されていることで有名で観光スポットにも。「古事記」に天照大神の孫ニニギノミコトが小川で水汲みをしていた後の妻コノハナサクヤヒメを見初めた場所、そこが逢初川となった…という伝説の場所があるそうな(今は水路の形跡が実在)。
やまやさんの説明によれば、もともとの商品名ははそれに因んでいるとのこと。「初めて逢う味」は後付だろう。初めて逢う味にしてはインパクトが…(笑)

そこでどんな声をかけたのかは分からぬが、とかく古代のラブストーリーはロマンチックである。それに因んだ『逢初』はとても良いと思う。郷土の歴史や地域性といったものも地酒の魅力だからだ。
良いネーミングだ(ビンもラベルのデザインも良い)。

以上、試飲感想はこれにて一巻の終わり。


追記

20度では軽いと書いたが、サイトを見てみると25度なんてのもあるんですな。

名人芸。

2012-03-29 | こしらえた話。
晩ご飯のおかずはハムカツ。というか、これを肴にビールがシアワセ。


いつも言ってることだが、こういう時のハムは安~いのでなくてはならない。
使ったのは魚肉を使ったハム。正確にはハムではないらしくラベルの品名を見ると「特殊フィッシュソーセージ」とか書いてある。

今回はスライスしたハム(のようなもの)でチーズをサンドしてみた。
立ち飲み屋とかお総菜屋さんな雰囲気が出ていい感じ。味は勿論、魚肉ハムのもっさりとした食感がいい感じ。


この、ピロっと出たのが名人芸。これはアサリやホッキが貝の中からニュッと出す水管を真似た物で、なかなか出来ることではないのだ。

(ウソです。揚げてるうちにチーズがはみ出しただけ)




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連日ピザ。

2012-03-29 | 酒風景
何の因果か、またピザで呑むことに。

昨日夕刻、にわかにT氏より連絡があり、ピザを買っていくからそれで呑もうという。
何やらいろいろ思うところがあって、不意に呑みたくなったようだ。


近頃、街中に開店したテイクアウト専門店のもの。さくらえびピザである。

23cmで800円は安い。かつ、あっさりしているので、これなら一人で1枚位はいけそうだ。
すなわち、二日続けても食べられるような庶民的な味とも。

以前から興味があり、一度は食べてみようと思っていたのだが、期せずして念願がかないシアワセ。


ピザなんて食べ物は、相当に物心がついてからである。
順番から言えばスパゲティミートソースを初めて食べたことの次。ミートソースの時は「こんな旨いもの初めて食った!」という驚きのような瞬間をなんとなく覚えているが、初めてのピザについては不明だ。そもそもピザと何かのチーズ焼きの違いというか、ピザの定義はあいまいだというのもある。

ともかくは、今の子どもらは生まれたときからピザがあり(生まれてすぐには食わないが)、小さい時からこんなものを与えられてるから、幼児の肥満率は自分の頃よりも格段に高い。

なので、自分はオトナになってから肥満傾向にあるのだ。

あ、またコイツ、腹回りのゆるゆるを人のせいにしてるぞ

料理 vs 酒

2012-03-28 | 酒風景
いやはや何とも…

若干、二日酔いなのである。

具合は悪くないのだが、昼になってもまだ体が重い気がする(それを具合悪いというのではないか)。


昨夜は業界筋の集まりがあり、会議終了後はいつもながらの有志による飲み会。

で、また行った、納豆ピザが旨かった店「Yuki-ya」。


そうそう、味濃厚なアサリ酒蒸しもお忘れなく。

画像が暗い。店がほんとに暗いので古くて安いコンデジではこれで精一杯

甘しょぱく味付けた納豆が旨い。画像向こう、それを使ったスパゲッティなんてのもあって、これは楽しい。納豆嫌いが約一名いるのだが、そんなことはお構いなしなのである。

味の濃い料理には、それに負けない手ごたえのある酒を。てなことで日本酒を注文すると、その日はちょうど店に酒を入れている酒屋の若旦那がいたりして、期せずして利き酒大会の様相に。


出てくるわ出てくるわ、メニューにない品のあれこれ。で、それに合わせて呑むわ呑むわで大騒ぎ。
ちなみに、昨夜のベストチョイスは「吟銀河(岩手、だったかな)」。料理に負けず、かつ料理を引き立てつつも、酒の本分を忘れない良い香りがする。

料理vs酒でいえば、見事に引き分けているのである。

お開きのあとは、さらに有志でちょい呑みの店「のらくら」へ。またも日本酒やらホッピーやらを呑み、酔っ払いモードへ突入したのであった。

というような記憶を飛ばすこともなく、無事朝を迎えた次第。

記憶? そうそう、さらに有志(自分ひとり)でカレー食べて帰ったんだった。

それは余計じゃないか?

焼鳥屋。

2012-03-27 | 酒風景
旭川は、繁華街を外れた下町風情のある小路。
かつては焼き鳥横町などと呼ばれ、数年前、組合でイメージアップを図るために名付けた「ふらりーと」も呑兵衛には次第に定着してきたここ。我がブログに出てくるいつもの炉端や川わきなどもここにあり、自分にとってはパワースポットといっても過言ではない。

さて、そのうちの一軒。

店の他に公職を持つ女将が、仕事が一段落して店に出るというので、久しぶりに行ってみた。


by ぎんねこ

正確にはぎんねこ酒場だったかな。

何屋さんと聞かれれば、焼鳥屋。タテにもヨコにも焼鳥屋。近頃、代替わりを目論んで、メニューの刷新などを行っているがムードは昔風。

ボトル、風のささやきは旭川産の米を使ったもので、これを飲むと利益の一部だったかが女将の手によって、東日本大震災の被災地に寄付される。
数量限定。生原酒のまったりした飲み口が面白い。

限定といえば、特別メニューにあった天かま。


あえて一口かじってあるが、ニンジンなどの野菜が刻んであって、これまた面白い。
女将は屑野菜と言っていたが、屑の意味をどう受け取ればよいか分からぬが、ともあれ旨かった。
焼き鳥ではないが、たまにはいいかな。


燗(焼き燗)をつけるコンロには、マッチ。先端の長いライターもある時代でも、マッチ。

片手でカチッ、ではなく両手を使って火を着ける、そのテンポがいいんだな。