俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

山眠る

2009年12月23日 | 俳句

年の瀬の 観世音寺の 鐘の音
(としのせの かんぜおんじの かねのおと)
11280 【季語】 年の瀬 【季節】 仲冬


山寺の 錆びしポストや 雪の中
(やまでらの さびしぽすとや ゆきのなか)
11281 【季語】 雪 【季節】 晩冬


冬の昼 なんでやねんと 問うなかれ
(ふゆのひる なんでやねんと とうなかれ)
11282 【季語】 冬の昼 【季節】 三冬


数え日に 寒さ増しけり 我が財布
(かぞえびに さむさましけり わがさいふ)
11283 【季語】 数え日 【季節】 仲冬


皸は 子供のころの 勲章よ
(あかぎれは こどものころの くんしょうよ)
11284 【季語】 皹 【季節】 晩冬


山茶花や 昔は無口と 言われけり
(さざんかや むかしはむくちと いわれけり)
11285 【季語】 山茶花 【季節】 初冬


毎日が 配達ありし 歳暮かな
(まいにちが はいたつありし せいぼかな)
11286 【季語】 歳暮 【季節】 仲冬


新年の 予定を書かぬ 暦かな
(しんねんの よていをかかぬ こよみかな)
11287 【季語】 新暦 【季節】 新年


年の暮 幸か不幸か 誰が知る
(としのくれ こうかふこうか だれがしる)
11288 【季語】 年の暮 【季節】 仲冬


山眠る 連ねる山々 色薄く
(やまねむる つらねるやまやま いろうすく)
11289 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


山眠る 先祖の墓も 今は無く
(やまねむる せんぞのはかも いまはなく)
11290 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


登山道 閉じて黒部の 山眠る
(とざんどう とじてくろべの やまねむる)
11291 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


忘年会 誘いの電話に もう酔えり
(ぼうねんかい さそいのでんわに もうよえり)
11292 【季語】 忘年会 【季節】 仲冬


山眠る 昔の姿 今は無く
(やまねむる むかしのすがた いまはなく)
11293 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


ボタ山の 黒赤緑 山眠る
(ぼたやまの くろあかみどり やまねむる)
11294 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


ここのとこ 六甲颪の 山眠る
(ここのとこ ろっこうおろしの やまねむる)
11295 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


山眠る 思い出だけの 鳥居かな
(やまねむる おもいでだけの とりいかな)
11296 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


山眠る 若杉の薫り 今だして
(やまねむる わかすぎのかおり いまだして)
11297 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


搗きたての 餅が流れて 冬の空
(つきたての もちがながれて ふゆのそら)
11298 【季語】 冬の空 【季節】 三冬


冬の夜に 今宵も欲しき 屋台酒
(ふゆのよに こよいもほしき やたいざけ)
11299 【季語】 冬の夜 【季節】 三冬


イルミとは 枯木に花を 咲かす嘘
(いるみとは かれきにはなを さかすうそ)
11300 【季語】 枯れ木 【季節】 三冬


去年今年 悪しきこと無くば 良いものを
(こぞことし あしきことなくば よいものを)
11301 【季語】 去年今年 【季節】 新年


目覚めれば 操作場とて 冬旱
(めざめれば そうさじょうとて ふゆひでり)
11302 【季語】 冬旱 【季節】 三冬


冬の日は 馴染まぬ季語の 多さかな
(ふゆのひは なじまぬきごの おおさかな)
11303 【季語】 冬の日 【季節】 三冬

コメント
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