駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

スネアサウンドについて考える

2008年08月13日 | スネア
ドラマーである以上、スネアの音ってとても気になる音だ。
CDを聞いてもライブを見ても、まず飛び込んでくるスネアの音がどうなのか、気になるところだ。
いや、そんなこと改めて考えてはいないんだけど、耳の神経が自然とそこに集中するって感じかな。
なぜなら、耳に飛び込んできたスネアサウンドの第一印象が、その演奏者の個性を表すともいえるからだ。

音楽のジャンルによってもスネアサウンドは変わってくるね。
例えばマーチング・バンドのスネアはそれ自体がドラムセットのスネアとは違うし、レゲエバンドでは深胴のスネアを緩いチューニングでは叩かないだろう。
演歌やバラードの伴奏では演奏自体がソフトになるし、スネアサウンドはさほど重要視されないね。
でも、それはその演奏曲の場合であって、ドラマー個人が求める音があるわけだから、やはり各個人で違ってくる。すなわちドラマーの個性である。
聞くほうは、その個性をまず楽しみにしているともいえる。

カンカンキンキン鳴らせるか、ズドズド言わせるかで第一印象が違ってくる。
好き嫌いの違いも大きい。
あえて細かく表現すると、ハイ・チューニングかロー・チューニングか。
アタッキーなサウンドか抑えた音作りか。
スネアの材質はメタル系かウッド系か。
ミュートをするかしないか。
ミュートは音作りの一番手っ取り早い武器だね。
オレの場合、ミュートはガムテを小さく丸めたものを演奏の都度貼り付けている。
ガムテで最も原始的な形でスネアの倍音をイコライジングするわけだ。
いや、イコライジングって言っても減衰させるだけで増幅はできないけどね。
そして気になるいやな倍音だけをカットする。

スネアの倍音は、オイシサのミナモトだ。
リムショットでパキンと叩くと、ヘッドとスナッピーとスネアの胴、リムや舟型などの付属品が一緒に鳴るわけで、いろいろな倍音が鳴っている。
多分、人間の耳には聞こえない周波数なんかもガンガン鳴っているだろうね。
で、聞こえる音の中の気持ち悪い部分を消して、オイシイ音だけ残したらスネアサウンドの完成だ。
キンキンと耳をつく高音なんかはミュートで消して、ドシンという痺れるような低音とトゥ~ンと伸びる甘い中音をうまく残すことができると、それは自分の望むスネアサウンドだ。

この好みの音というのが厄介でね。いつでも作れるものでもなかったり、自分の好みがつねに揺れ動くし、曖昧でもある。
だからドラマーって、スネアをいくつも買っちゃうんだよね。
多分ギタリストもそうだと思う。
こだわりの世界だよね。アニメにもあるじゃんね「音を求めて何千里」ってね。へへへ。

だけど、ただ「たくさん揃えたいだけ」なんていうやつらはドラマーでもギタリストなんかじゃなくて、コレクター(収集家)だからね。
べつにまあいいけど。
更に「それを転売して儲けるだけ」なんてやつらはコレクターですらないので、大いに軽蔑するべし。
まあそれを商売で生業にしてる人もいるから仕方ないか。
とりあえず、スネアサウンドはオレ達ドラマーにとっては永遠に真面目にこだわりたい部分だ。
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2 コメント

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Unknown (小手先 晃)
2008-08-14 18:18:10
ギターで言うところの歪みも全く同じです。
ギターも特にハードロック系ではミュートのテクニックが凄く大切で、ミュートによって軽快な音から重量感のある音までAmpのセッティングを変えずにコントロール出来るから不思議です。ただ耳もミュートする力加減も超ファジーな世界なんでいつも自分が求めるベストなサウンドが出ないところが面白いです。最近は機材で何とかしようとは思わなくなり(金銭的にも辛いし)自分の手だけで何処までベストなサウンドが作れるか日々研究しております。
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なるほどね (hey3)
2008-08-15 01:08:49
小手先 晃さん
自分はギターの音作りについては詳しいことは分からないけど、さすが小手先さんだなあ。
エフェクターにだけ頼らない音作り、いいなあ。
返信する

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