くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

空と雲っ!

2004-06-20 18:08:10 | 雑記
 最近、みなさんの記事に青空や雲の素晴らしい画像が多くなりました。季節もいいし、こうして全国の空が見られるのだから楽しいですね♪ そこで『Garnet Lips』“三階の滝公園”、『Le ciel bleu』“空。。”、『そらいろのドア』“島へわたる”、『のほほん日記』“今日は練習”~にだああっとトラックバック。他にも空の記事と画像を配信している方もいらっしゃったと思います。もれちゃったらごめんなさいなのだ。
 今日は一日ゆっくり出来ると思って、ひさしぶりにずっとみなさんのブログを巡って遊んでいました。そうしたら午後4時半頃に上記『のほほん日記』さんで雲と土手の画像があって、遅ればせながら屋上に上がることにしますた。ディレクターズチェアとケータイだけ持って(デジカメ修理中)。
 陽が長くなってよかったなあと思います。まだまだ太陽はギンギラ状態。タンクトップと短パン姿で、完全に日光浴です。とりあえず何枚か写真を撮ってからゆっくりと雲を眺めました。
 高いところにある絹雲みたいのが殆ど動かず、その下の低いところにある雲は北から南へぐんぐんと流れていました。錯覚で上空の雲が反対に向かっているように見える。こうしてゆっくりと空を眺めたのはずいぶん久しぶりだったなあと実感しました。以前、ある小説のなかで夕暮れを描写するところがあり、三日間ぐらい連続で日の入りを観察したこともありました。そんな情熱は今はあるのかね君? と少々自分にイジワルします。現在『雲の帝国』(仮題)という新しい小説の設定中で、三年ぶりに来春の新人賞に応募しようかと思っているのです。どうする? やるか。やるなら進捗状況も公開して自分を駆り立てたほうがいいぜ・・・←独り言ね
 部屋に戻ったら思いがけず暗く感じました。さあてまずはシャワーを浴びて、それから今夜の予定を考えることにしよう。
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 本音「あ~あ、誰か遊びにこないかなあ」



ここはどこ? その2

2004-06-20 14:11:55 | まち歩き
『不埒な天国~Paradiso Irragionevole~』“I tombini”~にトラックバック。フィレンツェのマンホールさんを紹介しています。いつも見慣れているようなところでも、ちょっと見方を変えると楽しみ方がまた増えるものですね~。

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 いわゆる車止めというやつです。こんなに凝ったものは珍しい。さてここはどこでしょう?


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 こんなモダーンなゲージツ作品もあります。


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 靖国神社でした~。普通の日はただの観光地ですなあ。
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連載小説『バイブレーション』その4

2004-06-20 00:50:06 | 連載小説 バイブレーション
 事務所までゆっくりと歩いていった。窓からさっきの女性が顔を出し、すぐにドアを開けて僕たちのところへやってきた。
「これが譜面です。どうぞ」
 差し出した譜面を彼女は受け取り、胸のあたりに抱くようにした。腕を伸ばして町田先生の肩を触った。彼は右手に持っていた杖を持ち直して、軽く振った。中にはゴムが通っているようで、すぐに一本の杖の形になった。僕のほうに顔を向けて会釈し、床に杖を当てながら階段を上がっていった。
「ご足労さまでした。またご連絡させていただきます。それから、この曲の作曲料金というのかしら、それは銀行に振り込むようにしたほうがいいですか? それとも直接お渡ししてしまったほうが面倒がなくていいかしら」
「ええと、あなたのお名前は?」僕は訊いた。
「やだ、ごめんなさい。わたしは鈴原涼子といいます」
「鈴原さんと、町田先生か。今回の作曲は無償でけっこうです」
「でもそれじゃあボランティアだわ。お金は用意してあるんです。国から助成金も受けています。ですからこれを仕事のひとつとしてやっていただいたと考えて下さい」
 彼女の茶色い瞳が僕の目をとらえた。僕はまばたきをして、彼女に言った。
「鈴原さん。どう言ったらいいのか分からないのだけどー」
 彼女は待った。
「たぶん、お金では決して買えないものを、今日、与えられたような気がする。実はまだショックから覚めていないんです。だから、仕事の報酬は、充分受け取ったと思う」
 彼女は目を見開き、僕の顔を見詰めた。その視線は、心の奥まで見透かされそうな、まっすぐな視線だった。後ろで一つに束ねてある黒い髪が、陽光を反射して輝いた。
「あなたのような人もいるのね」
「僕は、今までに知らなければいけなかったことを、あなたや町田先生に教わったんだと思う。だから、僕は決して特殊な人間じゃない」
「ありがとう」
 彼女は譜面を左手で抱き、右手を差し出した。僕たちは握手をした。彼女の手は暖かかった。夏の気温の中でも、それは心地良かった。
 事務所から五十代の小柄な男が出てきて、僕に深々とおじぎをした。校長だと名乗った。
「それじゃあ、また」
 ギターケースを提げて車に戻った。バックミラーを見ると、彼女が外に出てきて僕を見ていた。運転席の窓を開けて、右手を大きく振って走り出した。彼女の姿が暫くのあいだ、ミラーに映っていた。

 つづく
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