くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

俺はだいちゃん

2004-05-31 19:08:53 | エッセイ
『もげきゃっち』“恐怖の猫”~にトラックバック。
 僕が上京してはじめに住んだ街が中野区江古田である。新青梅街道に近く、西武線の江古田と中央線の中野との中間くらいか? ちなみに地名の読み方は“えごた”。エゴという木がいっぱい生えていたらしい。西武線の駅名は“えこだ”。どうして違うのかは不明。そんなことはどーでも宜しい。
 大きなネコの話しだ。
 彼の名前は“だいちゃん”といった。アパートのすぐそばの八百屋の飼いネコである。ネコでアール(neco de R)は面白い。ああ、また脱線、失敬。
 だいちゃんは天気のいい日には商店街の車道の真ん中に寝ていた。その日、僕は初めての一人暮らしにウキウキしながら、近所の銭湯江古田湯に行こうと通りを渡って小さな小さな商店街に入った。一方通行の狭い道で、車は滅多に通らない。たまに通ってもそれはヨソモノ。地元の人はまずここを通らない。その理由はすぐに明らかになる。
 夕方の陽に満たされた商店街。近所の奥様が買い物をしている。銭湯の手前にある八百屋の前に、希代な物体、もしくは光景を見たのだ。大きな大きなネコが、四肢を伸ばして仰向けに寝ているのである。茶虎とブチの混交。おデブといえばまあオデブだが、それより全体的に大きいのである。
 澄明なオレンジ色の夕陽に照らされ、彼の毛が輝いている。近所の人はチラと見るが、微笑んだり声を掛けたりせずに通りを行き交う。
 何かがおかしい。
 その日の僕は東北出身の青年らしく何もせずに横を通り過ぎて風呂へ行き、サービスのヤクルトを飲んで帰ってきた。
 やがて一週間ほど経過した。新しい環境にも慣れ、東京在住の先輩へ連絡もついた。生活が固まってきた。そうするといろんなモノが落ち着いて見えるようになる。人々との交流も始まった。紅顔無知(造語ね)な青年が一歩を踏み出したのだ。
 で、だいちゃんだ。
 気になっていたのだが、雨の日には姿が見えない。一体誰に訊いたのか今では判然としないが、あの銭湯の手前の八百屋で飼っているネコだという。名前もそこで判明したのだ。僕は生来ネコイヌトリみんな好きで、出会ったやつとは友人カンケーを結んできた。だから久しぶりに晴れたその日の夕方、だいちゃんと出会ったときにはまずは挨拶を交わそうとしたのだ。当然のことだった。
 しかし。
 またまた仰向けのびのび姿で寝ている彼のそばに来たときに、僕は人差し指を伸ばして匂わせようとした。これもフツーの手続きだ。「よっ」声を掛けてかがもうとした。
 そうしたら。
 彼は寝ているフリをしていたのだ。スッと音をたてそうな感じで細い目を開き、彼は僕の顔を睨みつけた。
 ネコ好きの方ならお分かりだろう。指を出せば、指に関心がいくものなのだ、ネコというものは。それが指をシカトしてまともに僕の顔を睨みつけたのだ。
 尋常ではない。しかも、すんげえ怖い目。
 僕は腰を少し落とした姿勢のまま固まってしまった。脇で八百屋のおばちゃんが「うふふ」とその様子を眺めていたのも憶えている。飼い主もおかしい。
 その後何度か見た光景は、その一通の道に乗り入れた車が立ち往生しているというもの。もちろんだいちゃんが寝ていて通れないのだ。間近にタイアが迫ってもビクともしない。そうしてドライバーが困惑していると、飼い主の八百屋のおばちゃんは
「ああらだいちゃんたら、またおへそ出して・・・」なぞと言うだけで何もしない。この二人、もう絶対におかしい。
 地元の人はみんな知っていた、だいちゃん。史上最強のネコだった。と思う。しかしそれももう昔の話し、昭和59年のことだ。彼も天寿を全うしたことだろう。
 だいちゃんよ、天国でも大の字でみんなを睨んでやれよ。
 


帰ってきました~♪

2004-05-31 13:38:32 | 雑記
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 みなさんこんにちは! 夕べ帰ってきました。応援のコメントがとても嬉しかったです。ありがとうございます♪ 
 土曜日は小金井市にある学芸大学というところで大工仕事のようなものをやってきました。ここは母校ではないのですが、学内の大学生協でアルバイトをしていたことがあるのです。当時の店長が友達なので、こうしてたまに手伝いの依頼があります。4月はパソコン講習会、今回は仮設のゴミ置き場の施工。たまに学生たちと触れ合うと刺激的で楽しいし、アルバイト代ももらえるのでありがたい依頼です。
 その日は友人の家に泊まって二人の子供と遊び、翌日は空堀川の川祭りで太鼓のイベント。こっちは遊びで参加です。ちょっとだけ手伝って、あとは子供の面倒をみていました。
 両日とも暑かったですね~♪ まさに夏! 今でも灼けた腕がかゆいです。太陽に炙られ、汗とともに精神についた贅肉を全て落としてきました。今こうしてビルの合間でキーボードを叩いていても、うんっと気分がいいです。
 これからsoroさんの替わりにプールに行ってきます。soroさんは「パトリアおがわ」がお休みなのと、ウッドターニングが忙しいことで今日はプールに行けないらしいのです。ノンブレス25メートルを何本かやって、午後から仕事を再開しま~す。


小さなしゃあわせ♪

2004-05-28 19:08:50 | 日記
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『J'sてんてんてまり』“風水の庭”~にトラックバック。
 今日はとても小さな幸せがありました。soroさんの「究極の音」の記事を読んでいたら、ふと今年の頭に買ってきたレコードを想い出したのです。それはジャズ・ギタリスト、ジョージ・ベンソンの『WHITE RABBIT』というアルバムで、『California Dreaming』という曲が聴きたくて探しあてたものです。ママス&パパスが歌ったのと同じ曲ですね。これがめっぽうカッコイイのですが、ここ最近は歌謡曲ばかり聴いていてすっかり忘れていました。
 もう一つ嬉しかったことは、オーディオの部品を一部いいものに替えてから、このレコードを掛けたことがなかったということです。以前より音は格段に良くなっていますから「こいつでアナログレコードを再生したらどんな音が聴けるかな、うっしっし・・・」という中年ニタニタオヤジ状態でした。
 まあ素晴らしかったこと! 音がいい、というよりやっぱり演奏がいい! という感想です。アール・クルー、ロン・カーター、ハービー・ハンコックといったメンツが演奏していて、ことにガットギターが深みのあるいい音色です。熱狂して何度も聴いてしまいました。
 明日から一泊二日のお仕事があります。毎日接しているブログを離れるのはこれで2回目。やはり一寸寂しいものですねえ。


Run Run,Run!

2004-05-28 17:11:59 | エッセイ
『ディープコザ発・沖縄ブログ』“ウチナータイム”にトラックバック。
 ちょっと前に『ぱんだのくろまめ』でnaoさんも“沖縄時間は本当に存在した!”という内容の記事を配信していました。僕も噂でしか知らなかったのでオドロキました。
 僕が新卒で入った会社は証券会社でした。営業職だったので、フツーのセールスマンと同じようにお客さんのところを廻って営業しました。
 ただし、株や債権の売買注文が入っているときには営業所にいます。専用端末を凝視しながら売り買いを展開するわけですね。
 午前と午後の2時間ずつ、これは血の流れない戦争と言ってもいい状況になります。
 電話を2本同時に使って別々のお客さんと話すこともよくあり、そこにまた別の電話が入ってきたことを後輩が大声で知らせてくる。
 この場合、相手の名前を聞いてから「折り返し電話する」という符丁(後頭部を軽く叩く)を送ったり、そのまま待ってもらったりします。
「耳は3つ持て」という言葉を先輩に教えられ、僕もまた後輩に教えました。
 そういう秒単位が貴重な世界では、やはり厳密な時間管理が必要です。電話一本遅れただけで8桁以上の数字が動いてしまうからです。
 今でも憶えている象徴的なことは、電車の乗り換えテクニック。
 渋谷西武のそばにあった営業所に帰るために、銀座線で帰ってきたとします。銀座線は渋谷が終着駅ですから、そのまま乗っていていいわけです。
 しかし、本当に急いでいるときには、一つ手前の表参道駅のホームで神経をトガらせます。
 向い側には同じ渋谷方向の半蔵門線が来るのですが、同時に到着して出発することが多いのです。その場合は走って半蔵門線に乗り換える。
 銀座線の渋谷駅は東急東横店の上にあって、混雑した中を地上まで降りてくるほんの1~2分がもったいないというわけです。

 ああ、今想い出すと、正気の沙汰とは思えない。しかしそこまでやって、出来た仕事だったことも確かです。恐ろしいですねえ。こんな職種にいる限りは、ゆるやかな時間の約束というのは成立しませんね。もちろん、あくまでも仕事のうえでの話し。
 能率第一、生産性第一の世界を痛烈に批判したチャップリンの『モダン・タイムス』は、1936年の制作です。能率が悪かったり、クイックに動けない人はあのラストシーンのように人間社会からはじき出されてしまうのでしょうか。

 でもそんなキリキリした世界でも、ちゃんと救いはあります。人間は捨てたもんじゃない。
 あの戦争のような時間の中で、電話を3本抱えている状態で質問されても
「あ、ちょっと待ってね」
 と、笑顔を見せて応対する先輩がいました。
 この人は、仕事が出来ました。株の売り買いも巧かったし、営業成績も良かった。
 やーさんに脅かされながら注文をとってきたこともありました。
「忙しいから、俺は何だかわからんが、怒る!」
 という人が多いなかで、(ああ、この人は菩薩のようだ)とまで思いました。
 そして、(僕もこの人みたような人間になるべし)と、心掛けたのを憶えています。
『ディープコザ発・沖縄ブログ』ではもうちょっと悲しい、というか「そりゃあないぜおい」という人の話しが載っています。そんな人たちはいつのまにかあのモダン・タイムスの歯車に組み込まれてしまったのでしょうね。そんなチャチなものよりも、ギリシアの神が一日に一度だけ廻す という、途方もなく巨大な歯車の音を聞いて、ゆったりとした時の刻みを味わいたいです。


Let's Camping!

2004-05-27 20:59:10 | 
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さあ、キャンプに行こう
セロリ、アスパラ、ニンジン、タマネギはかかせない

 

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1、一番大きなポットでポークを炒めます
2、ポークのいい脂が出るまでね

 

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3、セロリをぶちこみます
ニンジンをぶちこみます
タマネギをぶちこみますです、ハイ

4、赤ワインを盛大にぶちまける
いや、
ぶちこみます

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5、ブイヨンと塩こしょうで味付け 適量の水を加えて煮込む

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6、やけどしないように大きな木のスプーンですくって食べるのだ
7、ご満悦