くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

プラスティックの“ガラスの靴”

2004-05-07 08:05:36 | 東京のいい店
『rinrinのガラスの靴はどこに』“ガラスの靴”~にトラックバック。
 東京神田は駿河台下交差点。この角に近い辺りに『角谷スポーツ』はある。ここはスキー、スノボーの店なのだが、最大の特徴はブーツを足の型に合わせて加工してくれることだ。
 ここに初めてスキー用のブーツを買いに行ったときはこんな様子だった。
「フロントバックルのブーツが欲しいんですけど」
「はい、では両足の靴をちょっと脱いでもらっていいですか。そこに腰掛けてね。それでこの靴下を履いて下さい」
「はあ」
 言われるままに靴下を履くと、店員が足、すね、ふくらはぎを触ってくる。くすぐったいぞ、と思う間もなく
「じゃあね、これ履いてみて下さい」あるブーツを持ってきた。知らないメーカーだ。
「これはどこのですか?」
「国産です。かなりいい作りですよ」
 足を入れてみると確かにそれまで使っていたダハシュタインよりもいい感じだ。「じゃあこれ下さい」
「はいありがとうございます。仕上がりは、え~、今週の木曜日です」
「え、仕上がりってナンですか?」
「あのね、足のカタチに合わせて成形するんですよ。ぴったりきますよ~」
 このブーツにしてから足(脚)の痛みがなくなった。おかげでいつまでも滑っていられる。それ以来、スキーをする友人には必ずこの店を紹介するようになった。プラスティックのブーツを熱で柔らかくしてから引っ張ったり膨らませたり中のインナーブーツまで加工する。それで加工代金みたいなのは一切取らないんだから泣かせるではないか。

ouch200.jpg
「無茶しないで何が面白いっていうのよ」
by原田貴和子in『私をスキーに連れてって』