くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

これでいいのだ

2009-07-20 17:23:27 | エッセイ

Manga300

 僕は生来やりたいことが多く、いろんなことに手を出した。
 空手、テニス、登山、吹奏楽、ジャズ、美術、マンガ、小説と、ざっと想い出してもこれだけ出てくる。
 これを多才というとカッコいいが、ひとつのことをやり遂げた経験がない。
 大人になると、ひとつのことをやり遂げた人のほうが強い。
 粘り強さ、押しの強さが違う。
 そこに僕はいつも負い目を感じていたんであります。
 ところが昨夜、
「それでもいーではないか」
 と突然、開眼した。
 というのも、自分の本を出せることになって、そこで使うイラストを書き始めたからだ。
 今日はいよいよ、ペン軸とペン先、ケント紙を買ってきた。
 こんなのを買うのは中学校のマンガ研究会以来である。
「そうそう、Gペンは柔らかいんだよな」
 なんてことを想い出す。
 友人とマンガの同人誌を書いてたような経験も、ちゃんと仕事で生かせることになったのだ。
 こうなると初めて、オレはオレで良かったんだと思えるようになる。
 どんな経験も、無駄にはならないもんですねー。

 
 


かまぼこの色気

2009-07-03 18:34:31 | エッセイ
 板にのった白いかまぼこが大好きだ。
 あれを1センチくらいの厚さに切っていき、それぞれの真ん中を切る。
 これを一寸ずらして小皿に並べると、うろこが並んだようになり、日本的な形式美が誕生する。
 このかまぼこに、ちょいとワサビをなすりつけて食べると堪えられない。
 たまにショーユをつけることもあるが、基本的にはワサビだけで食べる。
 ショーユをつけないと良く分かるが、かまぼこは意外と塩っ気がある。噛みしめるごとに魚の滋味がわき出してきて、鼻からは海の香りが抜けていく。
 ああ、こうして考えるだけで食べたくなってくる。
Photo

 ところで、世には笹かまぼこという商品がありますね。
 表面は香ばしく焼け、噛んで引っぱるともっちりと切れる。
 材料にはわりと高級魚を使うらしいです。
 しかし、僕はこの笹かまがあんまし好きではない。
 もし笹かまが好きな人が目の前にいたら、自分の分は全部あげてもいいと思うくらいだ。
 笹かまには汁気が感じられない。
 だから表面が汁気で輝くこともない。
 もちもち感はあるけど、かまぼこの吸い付くようなねっちり感はない。
 かまぼこの肌はあくまでも白く、つるつる輝いてる。しかしそのわりにはショーユもワサビも良くなじむ。
 酸いも甘いもかみ分けてきた感がある。
 つまりあれだ、かまぼこというのは熟女的魅力があるのかもしんない。
 そうなると
「じゃあ笹かまはナニ女なのだ?」
 という疑問も当然出てくる。
 しかし、僕には分からんです。
 その辺はきっと、笹かま好きの人がうまく答えてくれると思う。