くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

そこまで、どこまで、アイ・ラブ・ユー 最終回

2007-08-26 09:28:01 | 連載もの そこまで、どこまで、アイ・ラブ
 尾上の報告によると・・・。
 あのあと、尾上と宮城がアパートに駆けつけてみると、周囲は静寂の闇の中であった。救急車の姿などは、どこにもない。
 部屋のドアをノックしてみたが、応答がない。
 そこで、宮城が、持っていた合鍵で中に入ってみると、彼女はベッドの中にいたという。
 それが、あきれることには、寝息をたててすっかり眠り込んでいたというではないか。
 宮城がそれを揺り起こすと、女は寝ぼけたままの瞳で彼を認め、
「ああ、やっぱり来てくれたんだ」
なぞと言ったとか。
 そのまま女は、宮城を抱き込むようにして、ベッドにもつれこんだという。
 それを見せつけられた尾上はたまったものではない。
 舌打ちの一つもして、苦笑いを浮かべ、部屋を出てきたのである。
 その後のベッドの二人がどうなったかは、言うを待たぬ。
「な、だから言ったろ。あいつはいつも大げさなんだよ」
 三鷹が言った。
「ったくなあ。見てみろよ、あの乳繰り合いをさ」
「とても見ちゃあ、いられねえ」
「ふざけんなっつーの!」
「いやー、みんな。昨日は僕、いろいろと、ごめんねえ!」
 宮城は上機嫌であった。

 おわり


ぬか漬け、再び

2007-08-25 22:42:09 | 飲んで食べて

Nuka1300

 ようやく、塩が枯れて旨味が出てきた、我が家のぬか床。
 二度ほどカビを発生させたけれども、なんのなんの。我恐れるまじ。





Nuka2400

 はて、こいつは何か?
 鶏のもも肉の、ぬか漬けなんであります。
 ぬか床から、ぬかを少し分けてきて、ジップに放り込みます。そいつで鶏もも肉を、まんべんなく包みます。
 こいつを、冷蔵庫で丸一日ほど、漬けこんで。
 焼く前には、冷蔵庫から出して、室温に戻しておきましょう。


Nuka3300

 さ、こうっと、焼きあがり。
 表面のぬかは、少々残したまま焼いております。
 そのぬかが焦げたところが、香ばしいんです。
 眉毛が1センチは上がるほどの美味さですぞ。




そこまで、どこまで、アイ・ラブ・ユー その20

2007-08-25 09:43:17 | 連載もの そこまで、どこまで、アイ・ラブ
 あとに残された三人は、気が抜けたようになってしまった。
「うわー、めちゃくちゃに飛ばしていったぜ」
「尾上は速いからな」
「なんかさあ、こういうこと、前にもあったよなあ」
「あったあった」
「尾上もけっこう直情的だから、それに乗っかるんだよね」
「本当に飛び降りたと思う?」
 宝田の問いに、三鷹はしばらく考えたのち、ぽつりと言った。
「んなわけねえだろ」


 翌日の、夜。
 五人の仲間は、再び宮城邸に集合していた。
 この日も、彼の両親は不在なのである。
 昨夜と同じメンバーの中に、もう一人、女性がまじっていた。
 問題の、宮城が付き合っている女、その人であった。
 ソファに座り、しきりに、宮城にじゃれている。
 それがもう、見てはいられないような、いちゃいちゃぶりなのだ。
 どこも怪我をした様子はないように、見受けられるのだが・・・。 
 さ、そこで、昨夜の騒動である。