くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

独り言が

2006-01-31 21:02:59 | 日記

 激しいのです、ワタクシ。
 テレビを観てるときが一番多い。

「あー、その曲使ったんだ。やるじゃん!」
「そりゃあないよ、そりゃあないって。きっついなぁ」

 変です、とても。一人でテレビにやり合ってるのです。一人暮らしが長すぎたのかもしれない。


 ヘミングウェイ曰く、
“老人は自分がいったいいつごろから、こんなに大声でひとりごとをいうようになったか思いだせない。
(中略)「もしだれか、おれが大声でわめくのをきいたらきっと気ち○いだと思うだろう」かれはそう大声でいった。
 アーネスト・ヘミングウェイ『老人と海』訳/福田恆存

 僕ぁ老人ではないけれど、この台詞は何だか心にしみるです。
 誰かと一緒に暮らしたら、独り言はなおるのかもしれない。まったく同じ言葉でも、聞いてくれる人がいるのは嬉しいことですねぇ。 


ゆつたりと

2006-01-29 12:10:31 | 日記

 あくまでも、おつとりと、十時過ぎに起床。洗濯物がたまつていても、やるべきことが山積していても、朝寝を楽しむ妨げとはならじ。

 ああ、僕の育ちの良さが、こんなところにも出てしまうのでせうか。


 ゆるりと珈琲を飲む。

 鶏卵を取り出して調理する。

 サイモンとガアファンクルを聴いて、鼻歌を始める。


 突然、掃除と洗濯を始める。いけないいけない、やはり寝過ごしたやふだ。育ちの良さは彼方へとフッ飛んだ(元々ありゃしません)。嗚呼、日曜日はアンニュイだなあ。


 さっさと片付けて、どこかに撮影に出掛けよう。らららー♪


PEN君、旅立ちの準備中

2006-01-27 18:11:00 | Pen君放浪記

Penllgo400

 夜空の月が半月に変わる頃、彼はいよいよ旅立ちとなるでありましょう。 
 小さなノートあるいはメモ帳を一冊用意して、そいつを“PEN君放浪日記”と名付けて同梱するつもりであります。これは
「○枚目から○枚目まで、撮影は何某(なにがし)」
と最低限の記録をするもの。もっと追記したいお方は~撮影場所とか、日付時刻とか、最近の悩みごと(ウソです)、予言(ウソです)~何でも書き付けてくだされ。何しろキチンとしたところのない企画なので、みなさん好きなように扱ってくれればいいのだ。

 放浪させる手順だけれど、まずは* 前回リクエストをいただいた順番に回そうと思うのであります。そのお名前(webネーム)だけを、日記の最初にリストとして記しておきます。
 何となれば、PEN君を受け取った方は、次の人にコメント&メールなどでコンタクトをとって、発送してあげてくだされ。そうすれば、みんなの住所録を作製するというリスクを避けることが出来るのであります。
 しかしですね、
「ああ、まだ存じないお方にコンタクトをとるなんて、わたし、わたし...」
 という、大変に慎み深いお気持ちをお持ちの方もいらっしゃるかも知れない。そんなお方も、どうか案ずるまじ。その場合は僕を通じて住所を教えてもらえばいいのだ。
 疾風っちさんにも素早くアイデアをいただいたりして、PEN君は青春の旅立ちをするのであります。さらばさらば。


 続く

 * 放浪中、新たな参加者が現れた場合は、リストへの割り込み横入り、あるいは継ぎ足しなどあるかもしれない。すべては場当たり的に行うべし。


ブログを書き続けるコツは

2006-01-25 19:26:54 | Pen君放浪記

Penee3400

 平常、自分が使っている言葉遣いで書くことだそうである。
 なるほど然り、と思うのである。ねじり鉢巻きキリキリ締めて、達者な文章こしらえても(何故か七五調)、そんなものは何日も続かないものである。
 しかしまた、心持ちによって文体を変えることも、ブログの大きな楽しみだと考えるものである。例えば僕なんぞひどいものだ。前回までの文章は『アメリカの鱒釣り』みたいなものだし(誰かに指摘される前に書いておくぞ)、今回はやや大正漱石風かつシーナマコト風である。
 もしこれが仕事だったら、即刻やり直しを命ぜられるだらう。毎時文体が変わるということは、精神錯乱多重人格おふざけ極まりないおっぺけぺぇなことだらふ。
「ああ、本当にブログで良かつた」と胸をなで下ろしているところである。

 ところでこの画像のカメラは、仙台在住のマサル君が送ってきたものだ。オリンパスのペンというバカチョンさんカメラである。
 ピントも絞りもなあんにも調節なし。撮りたいところに向けてシャツタを押すだけのものだ。「パチーン...」と銀玉鉄砲様の音がして、ぼんやりしたハアフサイズの写真が撮れる。

カメラバトンと称して、ブログ仲間で回したらどうだらふ?」
 マサル君は、こんなアイデアを持ったのである。つまり、このカメラにフィルムを入れて、ブログ仲間にゆうパック宅急便などで送ってしまう。そうして受け取ったお方は何枚か写真を撮る。そうしたら次にまた、誰かに送ってしまうのだ。

 誰かのところでフィルムが尽きたら、その人は現像をする責務を負うのである。そうして、それまで何人かが撮った画像を、ブログにUPすれば宜しい*。その後1本のフィルムを買い求め、装填し、また次の人に回す。

 これで日本を一周したら、ずいぶん愉快なことではないか。いや、何なら海外に飛び出してもいいわけだ。何しろこのカメラの持ち主がそう言っているのだから、構うことはない。何年掛かって持ち主のところに帰ろうと、構わないのだ。
 どうだい、一寸(ちょっと)素敵なことではないか知らん。
 賛同者求む。


 続く

* キチンと決まった計画ではないので、細部については原始的かつ場当たり的に決めましょう。


緩慢なフランスパンの丘 最終話

2006-01-24 22:02:43 | 連載もの 緩慢なフランスパンの丘

Kanmanbookshelf500

 九十八年の夏、僕はいそいそとキャンプに出掛けた。すなわち、山麓のとある小村に向かって、キャンプ道具を満載したセダンを走らせたのだった。
 車は山道を登っていき、しまいにはすれ違うことも困難なほどの細道となった。
 路肩には松葉が厚く堆積していて、タイアはしばしば空転した。僕はアクセルに乗せる重量を出来うる限り減らした。スピードメーターは二十キロを示していた。

 標高が千メートルを超えた頃、目の前が輝いた。鬱蒼とした樹林帯を抜け出たのだ。
 白く輝いていたのは、コンクリートで舗装された路面だった。地方の古いままの道路には、こんなコンクリートの路面があるものだ。
 僕は期待に満ち、そこからあの白樺の林へと入っていったわけだ。

  了