ニューヨークよ！ 本編その4

　突然ですが、アリスというバンドを知っていますか？
　70～80年代に活躍した日本のバンドで、ヒット曲をいくつも放った人気バンドだった。
　で、その中に
「♪冬のハドソン・リバー　銀色の流れぇが～...」
　というのがあった。
　どういうわけかこの曲が、今回のNYCトリップのあいだ、ずっと頭の中を流れていて、困った。
　だって、せっかくの海外旅行なのに、アリスですよ！

　この日。エンパイア・ステートビルから歩いていたらパレードに出くわした。
　何でもコリアン・タウンの行事だとか。
　エンパイア・ステートビルの南側、何ブロックかがコリアン・タウンなのだ。

軽食で昼を済ませてF線に乗る
イースト・リバーを渡ってブルックリンへ

　ヨークストリート駅を降りると、倉庫街。
　一見すると殺伐としているが、建物の1階には真新しいセレクトショップや飲食店が入っている。
　かつてのソーホーやヘルズ・キッチンがそうだったように、ここもやがておしゃれな街に変わっていくのだろう。

　あれに見えるはブルックリン・ブリッジ。
　あそこに行きたいのだけど、ここからどうやって向かえばいいのか知らん。

　人々が日光浴をしているあいだを進む。
　ここはエンパイア・フルトン・フェリーステート公園というところ。
　公園の職員らしい人に道を聞き、公園を抜けてなおも歩く。

　到着！　これがマンハッタン島とブルックリンを結ぶ橋のひとつ、ブルックリン・ブリッジなのだ。
　上部に歩道、下部に車道という二重構造のこの橋、やはりマンハッタンに向かうほうが眺めがいいだろうと、わざわざ対岸まで地下鉄で渡ったのでありました。

　つづくっ！！
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ニューヨークよ！ 本編その3

早朝のヘルズ・キッチンにて
焼きたてのパンの芳香が漂う

NYCで投宿した『ザ・タイムホテル』
白と赤のスタイリッシュな内装

　前日は結局、午睡のあともだらだらと部屋ですごしてしまった。
　気持ちとしては観光に出掛けたいのだけど、身体がついていかない。
　歳をとったのだなぁと、思う瞬間でありますね。
　しかし翌日は休養も充分！　すなわちNYCの3日目。まずは前日訪れて気に入った『エイミーズ・ブレッド』まで歩いて朝食を摂り、タイムズ・スクエアに戻ってからS線という短い地下鉄に乗る。
　グランド・セントラルステーションが終点なのだ。

穴蔵のようなところを抜けると...。

巨大な空間が広がる
これがグランド・セントラルステーションのホール

　映画でよく見る光景。
　特に印象に残っている映画は『フィッシャー・キング』のワンシーン。ここで大勢の人間がワルツを踊るシーンが良かったなあ。

　グランド・セントラルステーションを後にして、歩く。
　正面にあるのがメットライフビル。
　昔のパンナムビルといったほうが、分かる人も多いのではないか知らん。

そしてエンパイア・ステートビルの屋上へ

かくのごとし　高さは443メートル！

頑丈な鉄柵があったのだ

再び地上へ降りてきた
ここでNYCらしい風景に出会う

　ようやく晴れた。
　この日は頑張って歩き回り、この後ブルックリン・ブリッジまで脚を伸ばしたのであった。

　つづくっ！
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ニューヨークよ！ 本編その2

見知らぬ街ではインフォメーションセンターが頼り
地図のほか、観光地の割引券なども入手可能だ

　ニューヨーク市（NYC）に到着して、翌朝のこと。
　時差ぼけのため、早朝に目覚めてしまう。
　しかし、それならそれでいいのだ。早朝のNYCでやってみたいことがあったのだ。
　それは、焼きたてのパンを食べに行くこと。
　いかにもNYCっぽい感じがするのだけど、どうでしょー。

今、NYCで一番美味いという『エイミーズ・ブレッド』
9番街に面した西46丁目通り近くにある

　開店時間は７時半。
　澄明な朝の大気に、パンを焼くたまらない匂いが漂っている。
　開店前には数人のニューヨーカーが並んで待っていた。
　焼きたてのクロワッサン（$2.75 ）とパン・オ・ショコラ（チョコレートパン $3.00）、オレンジジュース（$1.95）、コーヒー（$1.65）を頼む。
　パンは評判通り、大変美味。皮がパリリさくりと香ばしく、ボリュームもあった。
　驚いたのは、コーヒーがイタリアのイリー社のものだったこと。NYCでイリーが飲めるとは予想もしてなかった。濃くて、フレッシュで、最高のコーヒーだった。
　しかしこの後、ここ以外で飲んだコーヒーはみな最悪の不味さであった。
　明日の朝もここに来ることに決めた。

　ホテルのあるタイムズ・スクエア方面に戻り、地下鉄1・2・3線に乗ってコロンバス・サークルに向かう。
　コロンバス・サークルはセントラル・パークの南西の端にある。そこからセントラル・パーク沿いに東に歩き、5番街を散歩する予定なのだ。

セントラル・パーク・サウス通りで見かけた馬車
NYCの名物ではあるが、乗るのは気恥ずかしくてやめた

世界中にいるツーリストたち
プラザホテル前にて

5番街にあるセント・パトリック教会
周囲のビルディングとの対比がすごい

内部も荘厳なゴシック様式
観光客ばかりだが、祈りを捧げている人もいた

　5番街を散策したのち、近代美術館（MoMA）へ。
　ここの展示作品群には驚いてしまった。
　子供の頃に美術書で眺めた名画が、数え切れないほどあるのだ。
　上の写真に見えるのはミロ。こんな風に、ガラスにも覆われず壁に掛けてある。
　本物を見るのは初めてなので、コーフンして早足で歩き回ってしまった。「おいこのミロを見ろ」とまずいジョークも出てしまう。
　シャガール、ピカソ、マティス、モネ、ゴッホ...。いくらでもある。とても見きれない。
「何でこんなにあるんでしょうね？」
「よく分からないが、戦争に勝ったせいかもしれない」
「こういうものは、作品の誕生した国にあるべきだと思いますね」
「まったくだ。何だか少し腹立たしいぞ」
　とはいえ、こんなに鑑賞できて最高に幸せ。

鼻息のかかる距離にシャガールが...!!

　美術館を出ると、すっかり疲れてしまった。
　タイムズ・スクエアまで歩いて戻り、ホテル近くのデリカテッセンで総菜を買い込む。
　遅い昼食を部屋の中で食べて、その後は午睡をとることにしたのだった。

　つづくっ
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