畑こうじ情熱ブログ

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本日NHK日曜討論に出ました

2014年06月01日 20時52分48秒 | Weblog
 本日のNHK日曜討論に出ました。雇用政策について議論しました。景気は良くなったように表面上は見えますが、昨年の7月~9月期以来今に至るまで、実質の雇用者報酬は減り続けています。そして、内閣府の消費者動向調査によると、今後の収入について悲観的な見方が増えています。雇用者が増えているのに、全体の報酬が減っているということは、すなわち、賃金が減っているのです。非正規などの低賃金労働者が増えているのが原因です。1割強の大企業の労働者の賃金が上がっても、残り9割弱の中小企業の労働者、非正規の労働者の賃金は上がっていないのです。このようなことを私は討論で明らかにしました。

 女性の就労促進のためには、配偶者控除の見直しは本質ではなく、問題は、子供を預けられない低賃金の女性労働者が多いこと、介護が女性任せになっている構造にあることが原因であり、女性の就労支援策、社会保障改革、保育所の整備等の子育て環境の整備、同一労働同一賃金の原則の徹底等総合的な取り組みこそ必要だと主張しました。

 また、いわゆるホワイトカラーエグゼンプション等の既存の労働規制を取り払った新しい労働時間制度の導入については、対象を厳格に限定しなければ、安定した雇用を望む大部分の普通の労働者の労働条件の悪化を招くことが危惧されます。そもそも、日本型採用・雇用環境(欧米のように最初から少数のエリートたる幹部職員候補と他の職員を厳格に分けて採用せずに、皆を一律に採用して長期間かけてセレクトしていくというやり方)では、幹部候補の基準があいまいで、このようなやり方がなじむかが疑問である、と主張しました。

 成長は必要ですが、成長は国民生活を向上させるためのものであり、成長のために生活を犠牲にすることは本末転倒です。雇用の分野をいたずらに規制緩和の具とすることは問題であり、この分野はしっかりとセーフティネットを整備することこそ必要です。

 今日は、隣の席の「結いの党」の柿沢未途議員と同じオレンジのネクタイでかぶっていました(実は二人とも勝負カラーはオレンジなのです。)が、彼は、「畑さんとは、感覚があいますね。単なる反対ではなく、問題点にも目配りをして極端なことを排して現実的に進めていくというやり方が。」と言ってくれました。経済政策は教条主義的なものでも思想的なものでもありません。目的はそれほど違わない中でニュアンスや手法の違いによる部分が大きいものです。しかし、この部分が大きな課題です。