
内地に比べて涼しい北海道は、今がバラの季節です。
苫小牧市の人口は17万3千人、佐倉市の人口は17万6千人と人口はほぼ同じですが~
明治43年 苫小牧市に王子製紙が工場を設けて以来、国際拠点港湾の「苫小牧港」と
北海道の空の玄関口である「新千歳空港」と高速道路、幹線道路が集中している、
まさに優れた交通アクセスをかかえた、北海道最大の産業都市です。
ー企業誘致はこれまでに792社ですが、リーマンショックに加えての
円高で、誘致はとても厳しい状況だそうです。
交通の利便性に加え、助成金制度等の優遇措置、
ワンストップサービスで行政のサポートが受けられるなどあっても誘致は厳しいと
はっきり担当課長はおっしゃっていました。
昨年は震災の影響もあり、企業誘致のための訪問企業は50社、H22年は100社。
そのうち、市長自らのトップセールスはH23年が19社、H22年が27社。
時には、北海道知事にも同行してもらいダブルトップがセールスに回ったそうです。
企業誘致フェアでの名刺交換から、道内外地道な企業訪問を
苫小牧市、商工会議所や港湾管理組合等からなる苫小牧市企業誘致連絡協議会で訪問を重ね、
また、苫小牧市内の地元企業を訪問し、取引先の情報を収集し、
また、地元企業にこれからも苫小牧にいてもらうために、何を求めているか?を
御用聞きのようにコツコツときいて回っている努力の結果、
撤退企業が現在ゼロ社というのは見事です。
情報収集は、北海道庁東京事務所を通じて、道と協力して行っているそうです。

議会事務局長の挨拶の中に、3回も視察先に苫小牧市をお選びくださいまして
ありがとうございました、という感謝の言葉がありました。
どんな形でも苫小牧市を訪問して欲しい、PRして欲しいという熱意の表れを感じました。

昭和56年に75億円で建てられた庁舎1階に、市民の窓口が並んでいます。
入り口を入ると左右に広い通路があり、更にその左右に窓口があります。
市民の方は、この1階ですべての手続き等が出来るようになっています。

苫小牧市の副市長は、2名。元総務、政策担当者~庁内登用です。
庁舎には、冷房施設が無いので、夏場は暑さ対策で、議会中にスリッパに履き替えられように
机の下に、マイスリッパが置かれているのは、びっくりしました。
所変われば、そして時代変われば、すべて状況は変わりますが、
企業誘致にとって有利な条件を持ち、実績もある苫小牧市担当課長が、
企業誘致の決定打は無いので、地道にやっていくしかないと断言していたのが印象的でした。