中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

餃子の王将に賠償請求

2013年02月11日 | 情報
長時間残業→うつ病等の精神疾患発症→労災申請→労災認定→民事損害賠償訴訟、典型的な流れです。
通常、労災が認定されれば、会社側は民事損害賠償責任を問われることになります。
裁判になると、会社は対策に追われ、労働法の弁護士に高い報酬(勝ち負けにかかわらず)を支払い、
裁判では多分敗訴し、社員のモラールは明らかに低下し、そして会社のイメージは著しく低下します。
この有形無形の損害・損失を取り戻すには、どれほどの努力が必要になるか計算してください。

餃子の王将に賠償請求=「長時間労働でうつ病」―京都地裁
時事通信 2月5日
「餃子の王将」を展開する「王将フードサービス」(京都市山科区)の舟坂一さん(27)=休職中=が5日、
長時間労働でうつ病になったとして、同社に休業損害や慰謝料など約2300万円の損害賠償を求める訴えを京都地裁に起こした。
訴状によると、舟坂さんは2010年1月以降、正社員として京都府内の店舗で調理などを担当。
うつ病発症の直前6カ月の時間外労働は、1カ月あたり平均約135時間だった。
さらに、1日10時間を超えた分の労働時間は賃金に反映されない仕組みで、サービス残業が常態化していたという。
舟坂さんは体調を崩し11年4月以降は欠勤。
京都南労働基準監督署は昨年、長時間労働などとうつ病発症との因果関係を認め、労災認定した。
舟坂さんは「自分と同じ働き方をしている人は他にいる。会社に職場環境の改善をしてもらいたい」と訴えている。
原告側の佐藤克昭弁護士は「全国の外食チェーン店で、社員や店長の恒常的な長時間労働を当然視する実態があり、
看過できない」と指摘した。
王将フードサービスの話 訴状を確認できておらず、コメントを差し控えたい。 

長時間労働で鬱病に」餃子の王将社員、賠償求め提訴 過労死基準上回る残業
産経2013.2.5
 関西中心に中華料理チェーン「餃子の王将」を展開する王将フードサービス(京都市)の男性社員(27)が5日、
長時間業務で鬱病(うつびょう)を発症し、休職に追い込まれたとして、同社を相手取り約2300万円の損害賠償を求め、
京都地裁に提訴した。
訴状によると、男性は約10カ月のアルバイト期間を経て、平成22年1月から京都府南部の店で正社員として勤務。
スタッフ数が少ない調理場やメニューを考案する担当などを掛け持ちし、精神的な負担を強いられ、23年4月から休職した。
同月に医師から鬱病と診断された。
男性が店長に退職を申し出た同年1月までの過去6カ月間の平均残業時間は厚労省が定めた過労死基準を上回る約135時間で、
24年2月には京都南労基署が労災認定した。
弁護側は、鬱病の発症は長時間の過重労働に起因すると主張。
王将側は「事実確認ができておらず、現状では何も答えられない」としている。

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