中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

入社3年「昇進いや」37%

2012年08月23日 | 情報
一般社団法人・日本経営協会(茂木友三郎会長)の調査で、就職3年前後の社員の37.4%が
「昇進したくない」と考えていていることがわかった。
いつまで働きたいかの質問には「転職できる実力がつくまで」が約3割でもっとも多く「定年まで」を上回る。
44.4%は学生に戻れるなら「もう一度就職活動する」と回答。就職前のイメージと現実の違いが転職希望を強め、
昇進意欲の低さにつながっているようだ。

日本経営協会が大学や大学院、専門学校を出て就職3年前後の社員700人を対象に今年6月に初めて調査した。
現在の会社でどこまで昇進したいのかとの問いには、25・4%が部長・課長職と答え、係長・リーダーが22.3%、
経営陣が12.7%で、4割弱は昇進したくないと回答した。会社の雰囲気や人間関係が
「学生時代に抱いたイメージより悪い」と答えた人のほうが昇進したくない割合が高かった。
今の会社でいつまで働き続けたいかの質問には「転職できる実力がつくまで」が最多の29.3%。
「定年まで働き続けたい」は19%で、終身雇用をイメージするのは2割弱にとどまっている。

日本生産性本部が今春入社した新入社員を対象に実施した調査では「今の会社に一生勤めたい」が
6割を超えて過去最高だった。
「入社3年を経た若者と新入社員の間には職場への思いに大きな変化が起きている可能性がある」(日本経営協会)という。

原資料
一般社団法人日本経営協会HP http://www.noma.or.jp/release/news_120727.html

当調査結果についての感想です。

・「学生に戻れるなら、もう一度就職活動する~」
もう一度就職活動して、再就職しても、3年後には、また同じ感想を持つでしょう。
企業や社会に対する想像や期待が、いかに的外れなのかに思いが至らないと、人生を棒に振る可能性があります。
むしろ自分に与えられた試練だと思い、試練に打ち勝つくらいの気概がないといけません。

・「4割弱は昇進したくない~」
「上昇志向がない」だけならば、問題を感じませんが、「昇進したくない」という考えには、賛成できません。
「責任を取る立場はいや、責任を取りたくない」ということでしょうが、日本の将来に不安を覚えます。

・「学生時代に抱いたイメージより悪い」
実社会は、そんなものです。何度も申し上げますが、「暴力的で不条理」な社会で
人生を全うしなければならない、自分自身と向き合わなければなりません。
現代の多くの若者に共通な、「他罰的思考」をあらためない限り、難しいことかもしれません。
企業や組織は、こうした現実を正しく受け入れ、将来を担う人材育成に取り組まなければなりません。
コメント
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