昨日の日経夕刊に、「レコード 若者に響く」と言う記事が1面に掲載されていた。 レコードの人気が再燃したと言うことらしい。
これまでにも、タワーレコードがレコード売り場を拡充したとか、ソニーがレコードを再生産するとか、よく似た記事が報道されていた。
よく考えてみれば、SPレコードの経験はないが、私たちの若かりし頃の音源は、すべて、33回転のレコードとプレイヤーであった。
クラシック音楽に興味を持ち始めて、レコードを買い始めた頃は、1枚2000円と、結構高価で、月給が2万円台後半であったから、手取りの10%したので、そうそうは買えなかったが、まだ、ワルターやトスカニーニの全盛時代で、カラヤンが人気レコードになり始めた頃であった。
クラシック音楽喫茶と言うものがあって、玄関に新譜のジャケットを掲げて、店内で、そのレコードを聴かせると言う喫茶店が人気を得ていた頃でもあった。
その後、このレコードが、カセットテープになり、CDになり、映像の方は、ビデオが、レーザーディスクになりDVDになり、今やアップルの登場以降、音源は多彩を極めている。
私の場合は、若くて元気な頃は、せっせとクラシック音楽のコンサートに通い、新譜が出れば出たで、レコードを随分買い揃えた。
勿論、ビデオもレザーディスクも、そして、CDは勿論DVDも、主に、クラシック音楽ばかりで、オペラが結構多くて、同じオペラでも気に入ったものは、何種類かのセットを揃えたので、コレクションが膨大になった。
忙しくて、十分に鑑賞する時間もなかったが、揃えておけば、後で聴ける観られると思って買い続けたのだが、ヨーロッパにいた頃は、劇場やホールでの実演の方に興味が移り、その後も、読書の方が熱心になって、CDやDVDさえも殆ど手を付けなくなってしまった。
ビデオとテープの方は、カサがあって時代でもないと思ってすべて処分したのだが、レコードやレーザーディスク、そして、CDやDVDは、殆ど残している。
レコードとレーザーディスクも結構嵩高くて保存には大変だが、レコードセットケースや大型の書棚に収納できたし、青春と壮年時代の思い出が充満していた所為もあって、何となく、残ったと言うことであろう。
何度も転居を重ね、それに、長い海外生活の間も、会社の施設や倉庫に預けるなど、点々としながら残っているのである。
今度の鎌倉への転居で、後はどうするのか、娘たち家族次第だと思って、納戸の奥に収容して、容易に手にすることが不可能になってしまったが、比較的手前にあったレーザーディスクでも、100枚くらいはあるので、少なくとも、4~500枚くらいは残っているだろうと思う。

面白いのは、レコードのかなり多くは、アメリカのウォートン・スクール留学時代に、フィラデルフィアで買った洋盤で、新譜が2~3割引きくらいで売り出されていて、オペラのセットものなど、日本よりはるかに安かったので、買い揃えることが出来たのである。
同じことは、ロンドンにいた頃もそうで、普段は勿論、帰国前にも、全集物など、クラシックやオペラのCD(DVDはシステムが違うのでダメ)を随分買って帰った。
このCDは、セット棚に並んでいるのだが、手を付けることもないので、1歳の孫娘のオモチャになって、引き出されてセット物の箱など、哀れな姿になり果てている。
さて、レコードだが、レコード復活と言う話題性もあって、それに、最近、安くて簡便なプレイヤーが出ているので、買ってきて、レコードを聴いてみようかと思ったことがある。
しかし、CDでさえ聴かないし、DVDさえ殆ど観ないので、まず、面倒であることを考えれば、二の足を踏み、その気になれなかったのである。
このレコードブームは、我々、シルバーのノスタルジア回帰というのではなく、デジタルネーティブ世代が、デジタルに慣れすぎて、逆に、アナログに新鮮さを感じて起こっていると言うことのようである。
大分前のことになるが、地方都市の商店街の片隅の小さな喫茶店で、古いジャズなどのレコードを背後の棚にびっしりと並べて、初老のマスターが、昔を懐かしみながらジャズを流して、コーヒーサイフォンを眺めながら、ウエッジウッドのカップを愛しんでいた姿を見ていて、これが文化だと思ったことがある。
それでは、レコードをどうするのか。
そのままにしておいて、娘たちに任そうと思う。
音楽を聴くのなら、今、したいことと言えば、やはり、DVDでオペラを観ること。
私の場合には、やはり、ブルーレイで、ハイビジョンでなければならないので、殆ど、市販品では探せないのだが、これまでに録画し続けて大変な量になっているWOWOWからのMETのライブビューイングとNHK BSからの世界の名だたるオペラ劇場からのオペラであろう。
馴染み深いのは、欧米でオペラハウスに通い詰めていた頃、ひと昔前の、一寸昔のオペラだが、残念ながら、ビデオは処分してなくなってしまったし、レーザーディスクは、手持ちのプレーヤーが使えるのかどうか。
いくらかは残っていると思うので、若かりし頃のパバロッティやドミンゴ、キリ・テ・カナワ、ミレッラ・フレーニ、ヘルマン・プライと言った名歌手の歌声が聴ける古いDVDを、倉庫をかきわけて探そうと思っている。
レコードと言うことで、クラシック音楽を聴きながら青春時代を歩き、オペラやクラシック音楽を聴きたくて劇場を行脚しながら馬車馬のように走っていた壮年時代において、私にとって、音楽が如何に活力の源であったか、久しぶりに、しみじみと遠い昔に思いを馳せている。
これまでにも、タワーレコードがレコード売り場を拡充したとか、ソニーがレコードを再生産するとか、よく似た記事が報道されていた。
よく考えてみれば、SPレコードの経験はないが、私たちの若かりし頃の音源は、すべて、33回転のレコードとプレイヤーであった。
クラシック音楽に興味を持ち始めて、レコードを買い始めた頃は、1枚2000円と、結構高価で、月給が2万円台後半であったから、手取りの10%したので、そうそうは買えなかったが、まだ、ワルターやトスカニーニの全盛時代で、カラヤンが人気レコードになり始めた頃であった。
クラシック音楽喫茶と言うものがあって、玄関に新譜のジャケットを掲げて、店内で、そのレコードを聴かせると言う喫茶店が人気を得ていた頃でもあった。
その後、このレコードが、カセットテープになり、CDになり、映像の方は、ビデオが、レーザーディスクになりDVDになり、今やアップルの登場以降、音源は多彩を極めている。
私の場合は、若くて元気な頃は、せっせとクラシック音楽のコンサートに通い、新譜が出れば出たで、レコードを随分買い揃えた。
勿論、ビデオもレザーディスクも、そして、CDは勿論DVDも、主に、クラシック音楽ばかりで、オペラが結構多くて、同じオペラでも気に入ったものは、何種類かのセットを揃えたので、コレクションが膨大になった。
忙しくて、十分に鑑賞する時間もなかったが、揃えておけば、後で聴ける観られると思って買い続けたのだが、ヨーロッパにいた頃は、劇場やホールでの実演の方に興味が移り、その後も、読書の方が熱心になって、CDやDVDさえも殆ど手を付けなくなってしまった。
ビデオとテープの方は、カサがあって時代でもないと思ってすべて処分したのだが、レコードやレーザーディスク、そして、CDやDVDは、殆ど残している。
レコードとレーザーディスクも結構嵩高くて保存には大変だが、レコードセットケースや大型の書棚に収納できたし、青春と壮年時代の思い出が充満していた所為もあって、何となく、残ったと言うことであろう。
何度も転居を重ね、それに、長い海外生活の間も、会社の施設や倉庫に預けるなど、点々としながら残っているのである。
今度の鎌倉への転居で、後はどうするのか、娘たち家族次第だと思って、納戸の奥に収容して、容易に手にすることが不可能になってしまったが、比較的手前にあったレーザーディスクでも、100枚くらいはあるので、少なくとも、4~500枚くらいは残っているだろうと思う。

面白いのは、レコードのかなり多くは、アメリカのウォートン・スクール留学時代に、フィラデルフィアで買った洋盤で、新譜が2~3割引きくらいで売り出されていて、オペラのセットものなど、日本よりはるかに安かったので、買い揃えることが出来たのである。
同じことは、ロンドンにいた頃もそうで、普段は勿論、帰国前にも、全集物など、クラシックやオペラのCD(DVDはシステムが違うのでダメ)を随分買って帰った。
このCDは、セット棚に並んでいるのだが、手を付けることもないので、1歳の孫娘のオモチャになって、引き出されてセット物の箱など、哀れな姿になり果てている。
さて、レコードだが、レコード復活と言う話題性もあって、それに、最近、安くて簡便なプレイヤーが出ているので、買ってきて、レコードを聴いてみようかと思ったことがある。
しかし、CDでさえ聴かないし、DVDさえ殆ど観ないので、まず、面倒であることを考えれば、二の足を踏み、その気になれなかったのである。
このレコードブームは、我々、シルバーのノスタルジア回帰というのではなく、デジタルネーティブ世代が、デジタルに慣れすぎて、逆に、アナログに新鮮さを感じて起こっていると言うことのようである。
大分前のことになるが、地方都市の商店街の片隅の小さな喫茶店で、古いジャズなどのレコードを背後の棚にびっしりと並べて、初老のマスターが、昔を懐かしみながらジャズを流して、コーヒーサイフォンを眺めながら、ウエッジウッドのカップを愛しんでいた姿を見ていて、これが文化だと思ったことがある。
それでは、レコードをどうするのか。
そのままにしておいて、娘たちに任そうと思う。
音楽を聴くのなら、今、したいことと言えば、やはり、DVDでオペラを観ること。
私の場合には、やはり、ブルーレイで、ハイビジョンでなければならないので、殆ど、市販品では探せないのだが、これまでに録画し続けて大変な量になっているWOWOWからのMETのライブビューイングとNHK BSからの世界の名だたるオペラ劇場からのオペラであろう。
馴染み深いのは、欧米でオペラハウスに通い詰めていた頃、ひと昔前の、一寸昔のオペラだが、残念ながら、ビデオは処分してなくなってしまったし、レーザーディスクは、手持ちのプレーヤーが使えるのかどうか。
いくらかは残っていると思うので、若かりし頃のパバロッティやドミンゴ、キリ・テ・カナワ、ミレッラ・フレーニ、ヘルマン・プライと言った名歌手の歌声が聴ける古いDVDを、倉庫をかきわけて探そうと思っている。
レコードと言うことで、クラシック音楽を聴きながら青春時代を歩き、オペラやクラシック音楽を聴きたくて劇場を行脚しながら馬車馬のように走っていた壮年時代において、私にとって、音楽が如何に活力の源であったか、久しぶりに、しみじみと遠い昔に思いを馳せている。