横浜三渓園。
実業家で茶人の原富太郎三溪氏(三溪は号)が造園した庭園。三渓園は、園内に京都などの他地区から移築した17棟の日本建築が配置され、広大な敷地の起伏を生かし、建物と庭園との調和が美しいといわれています。
写真の三重の塔は、室町時代に京都に建てられた旧燈明寺三重塔を購入し、移築したものだそうです。
今はハナショウブが美しい時期で、池の畔を優しげな色合いの花々が飾っていました。和船が浮かべられていて雰囲気も抜群です。
通常の開園時間は9時~17時ですが、ホタルシーズンは、鑑賞のため21時(入場は20:30)まで開園。
これまで、いろんな場所でホタルを見てきましたが、こんな風にイベント的なホタル鑑賞に出かけたのは初めての経験。
観察路を埋め尽くす黒山の人だかりに圧倒されました。
日暮れ前に、水辺にはぐるっと人の群れ。ようやく日がくれたのが19時近く。並び始めてすでに30分近くがたっていますが、皆息を潜めてその時を待ちます。
やがて、舞い上がる光の点。ふわり、ふわりと舞う度に、一斉に上がる歓声と拍手。見ず知らずの烏合の衆の心が一つになっていきます。この一体感、なかなか楽しいものですね。
小さな子どもを連れたご家族の姿も目立ちました。
今年は暑い日が続いたため、すでに数は少ないとのことでしたが、ゲンジボタルが宙を舞う姿はかなり見応えがありました。残念ながら、写真撮影は光を発するのでNG。もっともホタルの撮影自体、iPhoneカメラじゃ不可能ですけど(^^;;
昨日は土会の流れで3人で歩いていたのですが、Iさんの「ホタルってみんなでお尻を見て喜ぶんですよね」の一言に大爆笑。たしかに!!
まあ、昆虫なので実際には「頭・胸・腹」の「腹」の部分が光っているわけなんですけど…。
豊田にあるホタルの里のHPより画像をお借りしました↓
ゲンジボタルの場合はオスは第6節と7節、メスは第6節に発光器があるとされています。ホタルの発光はルシフェラーゼという酵素とATPによる化学反応によるもので、非常に効率がよく熱を発しません。
このように光る仕組みをどのようにして獲得してきたかについては諸説あるようですが、ホタルの中には、この光でオスとメスが呼び合う種があります。
ゲンジボタルの場合もそうで、オスは空中を舞いながら、1分間に70~80回、光を発し、葉の上で待機しているメスに呼びかけます。メスの方はオスの目につきやすい葉の上でオスの呼びかけに答えます。そして2匹が接近し、OKなら交尾に移るわけですが、選択権はメスにあり、交尾に至るのはオスの1~2割程度だとか。発生率自体、メスはオスの1/5らしいので。
なお、発光の周期は種類や地域によって異なるそうです。
交尾を終えたメスは2~3日すると水辺の苔などの上に卵を産みつけます。1匹のメスが産む卵の数は500~1000ほどだそうです。
日本ではホタルの代表格は流水域に棲むゲンジボタルと止水域に棲むヘイケボタル。どちらも夏に発生するため、夏の風物詩となっています。
しかし、世界には2000種、日本だけでも40種のホタルがいて、それらの中には春や秋、冬にも光るものがあります。また、幼虫だけが光るもの、水辺でなく陸地に棲むものなど、その生態は実に様々!
ホタルの世界、奥深いですね。
ホタルの発光のピークは19:30~21:00とのことですが、早めに行って、飛びはじめを見るのがいちばん感動できそうです。
園内の古民家や緑、花々を眺めながら夕暮れを待ち、ホタル狩りに向かうのがオススメコースかと思います。
お腹が空いたらお茶屋で団子やそばも食べられますよ(*^_^*)
残念ながら今季は本日が最終日だそうですが、日中にぱらついた雨が上がると、ホタル狩りには最高のコンディションかと思います。よかったらお出かけくださいね。
三渓園へは、横浜駅または根岸駅よりバスが出ています。詳しくは公式HPでご確認ください。入園料500円です。
三渓園HP
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