飲食店で縦半分に割られたやつは見慣れているが、こうしてそのままに皿に載せると・・・
なにやら異様な雰囲気を醸すように感じるのは加工された食材に慣れてしまったからなのだろう。
部屋の電気を薄暗くして、丸のままを鷲掴みにして齧りついてみる猟奇的な瞬間であります。
白い肌に歯を立て、油まみれになった指をしゃぶる官能的な豚足と共に過ごす夜。
そういえば昔、焼き肉店で、後脚それも右脚をくれと注文する客がいて、拘りのある方だなと思ったことがあった。
あれは今にして思えば、一本単位で値段が決まる豚足は、前脚より後脚の方が大きいから得だったからだろうか。
でも何故右脚なのか? 豚は右利きなので左脚より筋肉が発達していてとかあって右が旨いのだろうか?
謎は深まるばかり。官能に始まりミステリーへと続くコラーゲンな夜が更けていく。