最近の日本酒、ものによっては甘酸っぱい初恋の味がする^^
装いも気立ても、もう僕の知っていたキミじゃあない。
ちょっと前まで店の保冷庫にある日本酒の大半は、もっと寡黙だったと記憶している。
酒瓶に貼られたラベルには、太い墨字で書かれた酒名と家紋のよう図案。
味わいだってどっしりしていて、拙者は武士(もののふ)の末裔で御座るって主張していた。
それがこんなに変わるだなんて思いもしなかったよ。
拙の主観では、かつての武士は、歳月を経て華やかな貴婦人としてデビューしたのだ。
1級だ2級だ地酒だと言っていた頃は、日本男児だったキミ。
それが「日本酒度」や「酸度」という見方で、ちょっと洗練されて理系男子っぽくなった。
更にフルティーなんて表現が囁かれ出してからのキミは少しずつお洒落に目覚めていったよね。
花や果物から採取した酵母で好い匂いを漂わせたり、発泡性にしてみたりで、拙は驚いたものだよ。
そして今、横文字なんて当たり前。カラフルでウキウキするような絵が描かれたラベルの面白さ。
味も匂いも往年の二日酔いを連想させる要素はまるで無し。
キミはワインかね?って言いたくなる酒も多い。そのお洒落度合に拙は気後れしちゃいそうだ。
でもそこは日本酒、拙のようなオッサンが呑んでも様になるはずだ(と思いたい)。
日本酒の進化どこに行く?新しい可能性に輝くキミに乾杯^^
原料、蔵元や産地で選ぶも好し。ポップに記された評価で風味を想像して選ぶも愉しい。
ラベルや瓶のデザインで選ぶも面白い。状況や肴に併せて日本酒を選び味わう。
そんな時代になったのだなあと酔いに任せて考えている。
乗