【 stigmata(スティグマータ)/近藤史恵/新潮社 】
本の向こう側からチカ(白石誓)の心の声が聴こえてくるんだ。
今週の週末は天気が悪そうなので、読まずにとっておこうと思ったのだけれど我慢出来ない。
今日は、電車を乗り過ごさぬよう注意せねばだ。
自分はもっと高く飛ぶことができる。
ジョナサンと発音せずに、わざわざジョンネフェンなどと発音していた事を想い出した。
あの頃の自分が小っ恥ずかしくも懐かしい。まあ、ご愛嬌という事にしておこう。
【かもめのジョナサン完全版 (リチャード・バック/新潮社)】
中学から高校時代にかけて、何度も繰り返し読んだ。
あの頃は、ただ高く跳ぶことだけが全てな競技に、己の能力を顧みず没頭していた。
諦めずに、高みを目指して跳び続ければ、いつか限界突破できるのだと己を鼓舞して。
そんな青臭かった自分がモチベーションを維持し続けるには、こういう物語が必要だったのだろう。
文章の間に、沢山挿まれたカモメの飛翔する姿に、今も心惹かれている自分がいて少し驚いている。
高く跳ぶことから自転車で速く走ることに行為は変わったが、本質は変わらないのかもしれないな。
今の自分より、次はもっと早く走ることができる・・・諦めの悪さは筋金入りなのだ^^
田舎道を走るのが好きだった。
雨の前に大気に充満するオゾンや花の香りを嗅ぎながら、ブルーベルの畑の中を駆け抜けるんだ。
でも一番の魅力は、スピードや行先を自分で自由に決められるところだったのだろう。
そしてすぐにロードレースに夢中になった。
一緒に走ることから芽生える友情や、仲間意識の感覚が好きだった。
僕は今でも青空の下、
花の香りを嗅いだり鳥のさえずりを聞いたり、顔を撫でる風を感じたりしながら自転車に乗るのが大好きなんだ。
以上は、本の冒頭にあるランス・アームストロングの言葉。 共感出来るなあ。
少し前にドーピング問題を題材にした本で描かれた彼と、どうも姿が重ならない。
まあ、人間って色々な面があるし、語る側の主観も影響するしね。
一概に決めつけられないものだし、矛盾も色々あるだろう。だから人間って面白い。
【ミラクルトレーニング -7週間完璧プログラム- (ランス・アームストロング他/未知谷)】
何故、2002年に初版が発行されたトレーニング本を購入したのか?
それは、心拍強度管理で書かれた練習プログラムと、設定の理由が明確だったから。
そして、何故、本記事のタイトルが「ランスと明石焼き」なのか?
それは、本屋で棚から本書を引き出した時、カバーの色が明石焼きを連想させたからなのさ^^
本屋を出ると、明石焼きを喰わせる店に直行してしまったよ。
減量法のプランを読みながら、ビールを飲みつつ、二人前の明石焼きをつまむ矛盾・・・
だから人間って面白い^^
プレゼントに悩む時期になりました。
おめでとう自分!用のやつは迷うまでもないが(あり過ぎて選択に迷うが)、自分にとって大事な人用とかは難しい。
でも、贈る相手を考えて、あれこれ選ぶ過程は、なんとも愉しく、また、くすぐったいものだ。
別に見返りを期待している訳じゃない。ただ状況に応じて色々な気持ちを何か形に表したいだけなのさ。
だって私、紳士ですから。
でも、どうしてもお返しをというならば、エアロなフレームが欲しいなあ^^。
【人生はニャンとかなる! 明日に幸福をまねく68の方法 (水野敬也 長沼直樹 / 文響社)】
ネコ嫌いでない誰かや、自分へ贈るならば、こんな本はどうだろうか?
68の名言とユーモラスな猫の写真の組み合わせがなんとも洒落た一冊であります。きっと心がほんわかするよ^^。
ちなみに、今回の拙はこれを「おめでとう自分!」用に買いました。
でも、少し買うのが早過ぎて、待てずに開けて見ちゃったい^^。
帰宅混雑時の電車内で座ることも叶わず、真っ暗になった窓に映った己の疲れたバカ面を眺めていた。
暫くして買っておいた未読本がバッグの中にあったことを思い出して読みだした。
パロディだと分かっていたはずなのに・・・
冒頭の「あらすじ」で既に心がクスリと笑った。本編を読み始めて思わず声に出して笑ってシマッタよ。
サウザー様、恐るべし! 笑いのツボを直撃であります^^。
【北斗の拳イチゴ味 (ゼノンコミックス/シナリオ:河田雄志 作画:行徒妹)】
退かぬ!媚びぬ!省みぬ! ゆえに彼には友達がいない。それでも彼は今日も元気に翔ぶのです。
読み終わったら、心が少し軽くなりました。
最近なにかと思い通りに行かない毎日だけど、彼を見習って、私もとりあえず翔んでみようと思います。
ここのところ以前より読書量が減っている。
原因は我が眼球のやつが焦点を合わせるのを横着をするようになったせいだ(老眼だなんて認めないよ^^)。
以前のように長時間読み続けることが出来なくなってしまった。
そんな状況だけど、今月も二桁ペースは崩していない。その中で三冊ほど良い本に巡り会えたのさ。
【陰陽師 醍醐ノ巻 (夢枕 獏/文春文庫) 】
【御薬園同心 水上草介 柿のへた (梶 よう子/集英社文庫) 】
【小料理のどか屋人情帖 味の船 (倉坂 鬼一郎/二見時代小説文庫) 】
「陰陽師」と「のどか屋」はシリーズものとして以前からのお気に入りだ。
今回、「御薬園同心」を新刊コーナーで見つけて、少しだけ立ち読みしてすぐ購入。
続編が待ち遠しいシリーズがまた増えた^^。
せっかくの休日である土曜日は朝から雨だった。天気予報を確認しても一日雨が止むことはなさそうだった。
こういう秋の長雨な休日は晴漕雨読と洒落込もう。
先日、物語の料理本の記事を書いた後で、食事の場面が大好きだった物語を思い出した。
あの本はどこに仕舞ったかな? 本棚をひっくり返してようやく見つけたよ。
小学校高学年の時に初めて読んで以来、何かの拍子に思い出しては読み返し続けている。
この本は10年程前に買った二冊目。
【農場の少年 (ローラ・インガルス・ワイルダー/福音館)】
大草原の小さな家といえば判る人も多いかしら。
あのローラの夫であるアルマンゾの少年時代を描いた開拓生活の物語。
当時の生活風景や色々な行事も面白いが、とにかく食事の描写が子供心にたまらなかった。
そして、あれこれ見た目や味を想像しては本場ものの洋食に憧れたものだ。
あまくてとろっとしたベイクド・ビーンズ
クリームのように口のなかで溶けていく塩漬け豚肉
茶色いハムの肉汁をかけた粉ふきジャガイモ
すべっこいバターを塗ったビロードにようになめらかなパン
まだまだ沢山料理や菓子が登場するのだが、今読んでも、どれもこれも喰ってみたいものばかりだ^^。
料理抜きでも健全に愉しめる物語。大人にもお奨めであります。
そういえばトム・ソーヤの冒険はどこに仕舞ったかな。秋の夜長はこれからまだまだ続くのだ。
そして、その日の夕方のこと。
これぞ肉っていう噛み応えのある厚さの肉。そしてバターの風味ある肉汁をかけたジャガイモ。
どうしても頭を離れなくて食材を買いに出掛けた。
ハムは手頃なのがなかったので豚肉のソテー用で代用、味付けも馴染みのあるバター醤油にして愉しんだのだ^^。
中学生の頃、シャーロック・ホームズに夢中になった時期がある。
あの物語の食事の描写は、記憶に残っていないくらいだから、非常に少なかったと思う。
でも、ホームズとワトソン君が、ハドソン夫人のどんな手料理を喰っていたのだろうか興味が湧いたのだ^^。
【シャーロック・ホームズ家の料理読本 (ファニー・クラドック/朝日文庫)】
ホームズの下宿の女主人であるハドソン夫人が晩年書き記したものという設定。
色々なイギリス料理のレシピが、物語中の想い出話と一緒に口語体で記されて面白い。
料理研究家であるファニー・クラドックさん著だから、きっとレシピ通りに作れば美味い料理が出来るのだろうな。
鵞鳥のプディングに腎臓のパイ。ローストした肉にオニオンソースをたっぷり掛けて・・・ああ美味そうだ。
でも自分で作るのは、ちと大変そうだから、イギリス料理店にまた行ってみよう。
でもボリュームがあるから減量期にはちと厳しいか。今年最後のレースとなる龍勢HCが終わるまでは我慢だ。
シーズンが終われば、自分ご褒美で行ってみようかしら。ああ、待ち遠しくなってきたぞ。
日中はまだまだ暑く感じる日もあるが、晩方はめっきり涼しくなった今日この頃。
いよいよ読書の秋の到来だ。
自分で言うのもなんだが、偏屈な拙は印刷物じゃないと読書したって気がしないから厄介なのだ^^。
早めに晩メシを済ませて風呂にも入り、いつ眠ってしまっても大丈夫な状態にしておいて、寝転がって本を読む。
秋の夜長の愉しみなのであります。
三連休を前にした金曜日の夜。さて暁烏の声を聞くまで読み続けてやるぜ!と思った時だった。
ここのところ休日の度に雨が降っていたので、手持ちの未読本がないことに気付いた(論文の類は却下ナリ)。
本屋に行こうかと考えたが、給料日前だし、イベント参加料を払い込んだりで財布はすっからかんだ。
さて、どうしませう・・・家族を回って、活字だろうとマンガだろうと、とにかく借りてきたのだ。
マンガなんてと侮るなかれ。読みはじめてみれば、集中して時が経つのも忘れてしまうような作品もあったよ。
今回は特に夏目友人帳(なんと少女マンガってやつではないですか!)が気に入った。
16巻を一気読みであります。しかも二度読み返したよ。いやあ嗜好の幅が広がった気がする^^。
何十年ぶりだろう。ようやく続きを読むことが出来そうだ。
サイボーグ戦士。誰がために戦う・・・
【サイボーグ009完結編 conclusion GOD'S WAR / 石ノ森章太郎・小野寺丈 早瀬マサト・石森プロ】
小学生から中学生の頃まで夢中になった漫画であります。
天使編が休載となり、やがて月日を経て再開されないまま作者が亡くなられて、二度と続きは判らないのだと思っていた。
それが今になって読むことが出来ることが嬉しい。
本当の意味では、当時と作者は違うのであるが・・・
生前の構想ノートを元に物語を構築し当時のアシスタントさん達が描くマンガに期待であります。
でも、これで完結してしまうかと思うと、ちょっと寂しく思ったりもする。オヤジ心は複雑なのだ。
秋の虫の声を聴きながら、寝転んで読書する幸せ。
【家なき殿さま旅日記 母恋雲 (聖 龍人/廣済堂)】
家なき殿さま(城を持たぬ陣屋大名)と粗忽な家来の人助け珍道中の第二段。
2月に新刊コーナーで一作目を見つけ、気に入ったのでシリーズ化を待っていたのだが、続編がようやく出た^^
話が、まだ江戸屋敷には着かずに終わったので、第三段が今から愉しみ。
【小料理のどか屋 人情帖 面影汁 (倉坂鬼一郎/二見時代小説文庫)】
ほっこりしんみり人情たっぷりの、のどか屋シリースの第六段。
相も変わらず美味そうな料理の描写も沢山あって、一杯やりたくなってしまう。
今回は時代活劇みたいな一面もあって、ハラハラしながら愉しめました。看板猫のどかの描写も好きだなあ。