最近はスマホの利用者が多く、それを見ればすぐに時刻がわかるので、時計を持つ人が少なくなったらしい。
昔は仕事をするには、時計がないと話にならなかったが、今ではそうでなくなった。
時計をはめるのは、大人になるための第一歩だった。
最初に持たせてもらったのは、SEIKO製だった。
その時計は会社勤めをするようになってからも、しばらく使っていた。
毎日朝起きて食事をし、家を出る一連の動きになかで、時計をつける動作は休日以外組み込まれていた。
何も考えずに手首にはめていた。
まだスマホが無かった時代、そう30年位前。
自分のこれまでの人生に3回ほどあった、清水の舞台から飛び降りたうえに、足をくじいた大きなお買い物のうちのひとつの腕時計。
タグ・ホイヤー
便利さからいったら、今は腕時計は必要がないものかもしれないが、腕時計を手首にはめる行為はとても好きだ。
生活の中に便利でないものがあってもいい。
若い人に比べて残りの時間は少なくなったが、若い頃のものをずっと楽しむのも春夏秋冬を豊かにするものである。