卒業式まで20日を切った。今日は全学年の保護者会。明日は、六年生の巣立ちの会である。
それまでに八名川子ども句集の作製を行う。各学級で、今句を選んでいる最中である。
今日、夜現代俳句協会に行ったら、素敵な本があった。
「現代俳句協会創立六十周年 俳句夢一夜」
定価2400円のところ、2000円というので、しめしめと購入した。昔の人の句も多く採られているが、現代の感覚がわかる感じがする本である。自分でも勉強しなければならないと思ったというわけだ。
少年くる無心に充分に刺すために 阿部完市
古仏より噴き出す千手 遠くでテロ 伊丹三樹彦
それぞれの部屋にこもりて夜の長き 片山由美子
空蝉に真昼の海が残っている 高遠朱音
鉛筆の遺書ならば忘れ易からむ 林田紀音夫
教会の冷たき椅子を拭く仕事 田中裕明
クレヨンの青が熊野へはみだせり 大西健司
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ただただ続く痛み・・・
苦しむ主人のそばで、何もしてあげられない私がもどかしい。
私のことを良く知る友人からメールがきた
「暇はいけない。 つまらないこと考えないように頭を回すように。 俳句・短歌をつくっていたら。」
しんとした病室。窓の外は遠いビル街が黄砂でかすむ。
メールで返信した。
点滴がぽとりと落ちる春よこい 傘灯花
しばらくして友人からメールが届いた
点滴が
落ちるたんびに
我思う
痛みがどうか消えますように 八茶
くすっと笑ってしまった。嬉しかった。