米国での研究によると、培養したヒト乳癌細胞にビタミンA(VA)とビタミンD(VD)両方を投与すると、どちらか一方の単独投与に比べ3倍以上効力が強いことが、発見されました。ビタミンAとビタミンDは,互いに協力して働きます。それらは拮抗しませんが、一つの大量投与はその他のビタミンを伴わなかった時、害になります。その例は北欧でのβカロテンの抗ガン研究で明らかで、被験者はタラ肝油を日常的に摂取していました。ビタミンAはビタミンDとsignaling partnerとして必要なので、VDはVAのターンオ―バー率を高めます。もしもVAが過剰に供給される時、その結果は一般には有害です。VAは肝臓に貯えられます。しかしながら、肝臓の貯臓能力を超えた時、過剰のVAは細胞の破壊の原因になり、肝臓にダメージを与え、肝臓でない全身の循環系へ、貯えられたVAを放出します。
VAの利用を増大さすことにより、VDはVAの毒性を防ぐのに役立ちます。VAの供給が不足すると、結果は有害になります。すべてのVAはVDの特異的機能に作用するのに必要なのです。体が必要とするその他の多くの機能にとって、その機能をサポ―トするために、残されたVAを十分量持っていません。このことが、過剰のVDの毒性作用の部分的な説明となる可能性があります。脂溶性ビタミンの上限許容範囲内を守り、他の抗がんビタミン・ミネラルも併用すれば、毒性は出ず、抗ガン作用を発揮できると、考えています。
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