豊前善三のつれづれ日記 2011年12月31日 ブログをはじめました

日頃、感ずることについて考える。人間らしさを さまざまな人間模様。

豊前善三のつれづれ日記

2014年05月22日 15時20分06秒 | 日記
( Vol 1076 ) 福井地裁での 関西電力 大飯原発再稼働差し止め訴訟の判決は 原発行政に対する 警鐘であり この判決は 支持できる

今まで 政府は 原発推進のため 原発は安全であり 安価である 

と 国民に周知させてきた

しかし 福島原発事故により その考え方は 覆されてしまった


今 政府は 新たな設置基準を設け 原発再稼働に向けて 動いている

その基準も 今までの基準の考え方と なんら変わっていない

そこを ついての判決である

判決文を読むと 何を持って安全なのかが 問われている

この問いは 福島原発事故による対応の 想定外という言葉であろう

いままで 安全だ といっていたものが 事故になり 放射性物質が放出され 住民が地域から転出するという事態が起きた

原発には 放射能放出という事故があった場合 多大な被害を起こすということを 示した

その点に対して 政府も電力会社も その安全性を示していない

あくまでも 被害想定をあげ その対策案をあげているに過ぎない


判決文の中で コスト問題に関連して 国富の流出や喪失の議論があるが たとえ本件原発の運転停止で 多額の貿易赤字が 出るとしても  国富の流出や喪失というべきではなく 豊かな国土と そこに国民が 根を下ろして 生活していることが 国富であり
これを取り戻せなくなることが 国富の喪失だと 当裁判所は 考える

と述べている

このことは とても重大なことである


歴代の自民党政権によって 原発推進こそが 経済の発展に寄与する だから 被害は考えないという 考え方によって 進め 国民を愚弄してきた

今こそ 原発について 考えなければならないのではないか

経済性で考えても 原発推進は 本当に妥当なのか

その根拠は 電力会社の保護ではないだろうか

原発の廃止には 巨額の費用と年数がかかる

その費用を だれが持つのか

そこが問題となり その問題の先送りをして 原発の再稼働をしようとしているのが 政府 電力会社 ではないだろうか


関西電力は 再稼働できないと経営が傾くために 高裁への控訴決めた

このことは 何が何でも 原発を再稼働する という姿勢に映る

住民への 安全証明は どう示すのか

政府は 原発の安全性について 世界一厳しい基準であると自負しているが その安全も絶対的ではない


その証明は 福島原発事故ではなかっただろうか


本質的な解決には至っていない


原発は安全なもの という 神話は 成り立たなくなっている

原発の持つ 恐怖を しっかりと認識することが 必要ではないだろうか

その点を 欠いた 安全基準は 無意味ではないか


今回の 福井地方裁判所の 判決は 大きな意味を持つ

国民に 原発の持つ 本質的な問題を 提起したのではないだろうか


いまこそ もう一度 原発について 考える必要がある


単に 経済だけで 考えてはいけない 時期に来ているのではないか


自民党政権も この問題提起に対して 真摯に向き合ってほしいと思う
 


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