H's monologue

動き始めた未来の地図は君の中にある

使命の道に怖れなく どれほどの闇が覆い尽くそうと
信じた道を歩こう

循環器physical examination講習会(2日目)

2021-01-17 | 身体診察


自分のための覚え書き
特に配布テキストにない講師の先生方がコメントしたことが役に立ちました。

 

<肺高血圧症>
・肺高血圧症の症状:息切れが出発点になる
・軽度肺高血圧症の心電図:V1-3でのT波の陰転 右室の虚血(strain)
・高度肺高血圧症の心電図:右軸偏位,V1のR波増高,V6の深いS波,3つそろえば肺高血圧
・右室性S4は吸気時に増強,右室性S3はまれ←右室は柔らかいため
・傍胸骨拍動(右室)の触れ方:5拍以上長く触れること,吸気時に診る,明らかに持ち上がる(特異度高い)

<大動脈弁狭窄症>
・心音ではlate peakingが重要(peakが前にないことが重要)
・頸動脈の拍動は「必ず親指で」触れること(知覚をみるのには親指が最も触覚に優れている)
・Gallavardin現象:ASの雑音が肺で低音がフィルターされて心尖部では高調になる
・・起座呼吸の聞き方:横になると苦しいですか?ではなく「息苦しいときに横になれますか?
・エコー(ドプラ)で重症ASはわしゃわしゃした荒々しい雑音 Fish bone murmur
・S4が聞こえないが,触れる
・問診がすべて:”leading question(誘導尋問)は避けるべしとの古くからの教えがある。しかし,経験のある医師は”正しいタイミングで適切な誘導尋問を行いその返答を理論的に解釈するほど価値のあるものはない”と知っている
・Bendopnea

<僧帽弁逆流>
・全収縮期雑音はS2を超えるので聞こえにくい,聞こえない
・心尖部拡張期ランブル(Carely-Cooms雑音)は重症MRを示唆する
・重症MRはASと間違えるがS3, ランブルが手がかり
・4LSBの聴診で肺高血圧を疑う
・4LではIIA, IIPはほぼ同じで分裂は不明瞭に聞こえる。ここでIIPが明瞭にあるいは大きく聞こえたら有意
・一次性MRにおいてはEF低下の前に左室拡大がまずくる
・CXRでは側面像が大事:胸骨後腔が右室拡大や左房拡大で狭くなる

<三尖弁逆流>
・TRの聴診では高圧TRと低圧TRとを区別する
・高圧TRは右室収縮圧が高い,肺高血圧症に伴うTR,雑音からTRと診断できる
・低圧TRは右室収縮圧が高くない,慢性心房細動による弁輪拡大に伴うTR(知りませんでした)
・Rivero-Carvallo徴候(一人の名前,カルヴァイヨと読む):TRの雑音が吸気時に静脈還流量が増大して大きくなる

<その他>
・エコーと身体所見は,必ずしも一致するものではない
・室生先生の言葉「先人に学びつつ,新しいPEを創造してゆきたい」 (←素晴らしい!!)

今回も本当に勉強になりました。毎回同じようなことを聞いて,その度に忘れていますが繰り返し学ぶことが重要と言い聞かせています。これまで2年に1回の参加にしていましたが,オンラインなら毎年参加できますね。
(ホントは神戸に行きたいですけど・・・)

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