H's monologue

動き始めた未来の地図は君の中にある

使命の道に怖れなく どれほどの闇が覆い尽くそうと
信じた道を歩こう

第4回若手医師セミナー2018

2018-08-31 | 臨床研修

今回も無事終了しました。最近は,薬剤師や看護師さん達も聴講されているとのことで,青木先生のツッコミがいつもより念入りでした。基本的なところを重点的に理解してもらう意図があったので,前半でかなり時間を使ってしまいました。最後までたどり着けるかなと心配しましたが,途中いくつかのスライドをスキップして何とか時間どおりに終了しました。後半はやや難しいところもありますが,重要なスライドはほとんどハンドアウトにいれてありますので復習してください。

セミナー中にお答えできなかった質門に対しては,青木眞先生のブログ(とこのブログ)を通してお答えする予定です。青木眞先生,アシストの綿貫先生ありがとうございました。
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第42回大船GIMカンファレンス

2018-08-25 | 臨床研修

無事,終了しました。今回も遠方から沢山の方の参加をいただきました。ありがとうございます。

1症例目は,はじめてプレゼンいただいた昭和大学総合診療部の原田 拓先生。52歳女性のCT陰性の雷鳴頭痛の症例。恥ずかしながら私はこの疾患のことを知りませんでした。可逆性脳血管攣縮症候群(Reversible cerebral vasoconstriction syndrome : RCVS)という中年女性に多く,急性の激しい頭痛で発症し可逆性の脳血管攣縮を伴う疾患でした。ときに神経巣症状や痙攣を伴う,比較的予後は良好であるものの脳出血や脳梗塞を伴うとのことです。RCVSについてのまとめに続いて,SAHをCTで認めなかったときの雷鳴頭痛のマネジメントはどうすべきかなど,役に立つdiscussionが沢山ありました。

2例目は,東海大学から当院にローテーションで研修中の相原一樹先生。この症例は,病歴というよりも酸塩基平衡の異常をどう読み解くかが鍵になるケースで,今までの大船GIMの症例とひと味違いました。37 歳の糖尿病患者が脱力,歩行困難でERに搬送。著明なアシドーシスがありただのDKAと思いきや,ものすごいアシドーシスなのに著明な低K血症がある。何故?ということですが,酸塩基平衡を順に解析してゆくと尿細管性アシドーシス(RTA)があるところまでは行き着きます。でもその原因は?外泊からもどったときにあった臭気や,運転手の証言から実はトルエン中毒(シンナー吸引)であったことが判明します。アニオンギャップ正常の代謝性アシドーシスの鑑別診断は大きく,下痢がRTAなんですが,そのRTAの原因としてトルエン中毒を忘れないように・・というのがTake Home Messageでした。

小ネタはこれに合わせて,酸塩基平衡のキホンと尿pHと尿アニオンギャップの簡単なまとめをお話しました。そしていつもの懇親会は,いつも通りに楽しい会となりました。

次回は,11月17-18日(土日)に恒例の温泉カンファレンスを予定しています。会場はニューウェルシティ湯河原を予定しています。
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講演の予定

2018-08-24 | 臨床研修


今月末から来月はじめにかけて,講演会の3連チャンがあります。もしご興味があればご参加ください。

8月31日(金)若手医師セミナー(Webセミナー)
 これは青木 眞先生とのお付き合いでもう10年続いているWebセミナーです。定番の「水・Naと輸液の基本」についてお話します。毎回,青木先生の絶妙のツッコミが素晴らしく,お話していて自分も新しい気づきがあったりします。ネットで登録すれば,スマホでもご覧いただけますし,時間をずらして視聴することもできます。ハンドアウトも時間限定でダウンロード可能です。




9月1日(土) 神奈川県感染症医学会のランチョンセミナーでお話します。
 「目で見る感染症 〜一般内科の立場から〜」と題して,感染症および感染症mimicについての身体所見のお話を60分させていただく予定です。





9月2日(日) 第1回日本臨床写真学会 学術集会


これについてはあらためて記載
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第1回 日本臨床写真学会学術集会!

2018-08-24 | 臨床研修

ジカウイルス,DU(だいたいウンコになる抗菌薬),風疹の写真がNEJMに掲載されるなど,今や医学会の風雲児!である忽那賢志先生が仕掛け人で始まる臨床写真オタク(たぶん・・笑)の学会です。忽那先生から頼まれて,なんと「臨床写真と私」というエラく大層なタイトルでお話します。これまで撮りためた写真の中から,思い出深い写真や取り逃がした写真のこと,自分とカメラの歴史みたいなものを,つらつらお話しようかと考えています。

忽那先生の演題募集のフレーズにはこのような先生の言葉があります

『臨床写真は、ときに診断に非常に重要な情報をもたらします。
 文明の進歩によって、より一般的になった写真や動画の撮影は、医学の分野にも大きな影響を与えるようになりました。日本臨床写真学会学術集会は、診断に大きく寄与した1枚、病態を暴く印象的な1枚、そして教育的な1枚が集う、臨床写真家たちの真面目な学術集会です。』


「病態を暴く」という表現やこのニュアンスからは,関西では超人気番組である「探偵ナイトスクープ」のキャッチフレーズを思い出してしまうのは私だけでしょうか。この案内を拝見したときに,とにかく「ナニカ面白そうだ!とにかく参加せねば!!」と思っていたところ,名誉にも講演のご依頼をいただきました。NEJMに掲載された先生方を前にしてエラソーな話はできませんが,自分も楽しみたいと思います。
いや,これホント面白そうですね。


第1回日本臨床写真学会学術集会
テーマ:Clinical Pictureを撮ろう
会期:2018年9月2日(日)13:00-17:00
大会長:忽那賢志(国立国際医療研究センター国際感染症センター国際感染症対策室医長)
会場:国立国際医療研究センター大会議室
会費:1000円

プログラム
13:00-13:10 大会長挨拶
13:10-13:30 Clinical Pictureの投稿を受け付けている医学誌のレビュー
13:35-14:15 特別講演 臨床写真と私 大船中央病院 院長 須藤博先生
14:20-15:00 Clinical Pictureクイズ
15:05-16:15 NEJMへの道
16:20-16:50 臨床写真鑑賞会
16:50-17:00 閉会の辞



どんな会でも,第1回というのはきっと楽しいと思います。今から待ち遠しい!!
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絶望は,おろか者の答え

2018-08-23 | 趣味趣味

かなり前になりますが・・たまたまBSでやっていたアニメ映画『ルドルフとイッパイアッテナ』が意外に面白くて最後まで見てしまいました。さらに原作本まで読みたくなって,結局シリーズ4冊を大人買い。

ある年代以降の人たちには有名な児童文学だそうで,知りませんでした。(実は児童文学とか少年詩とか,高校生の頃は好きだったのですよ。まどみちおさんとか東君平さんとか・・)このシリーズのイラストは,杉浦範茂さんという昔から好きなイラストレーターの一人だったので,文庫本ではなく迷わずオリジナルの挿絵があるハードカバー本をネットで探しました。便利な時代になったものです。古い本ですが,綺麗な古本が格安で手に入りました。一気に4冊読みましたが面白かったです。

間違ってトラックの荷台にのって岐阜から東京の街までやってきた迷い猫のルドルフが,親分肌の野良猫イッパイアッテナと過ごし,いろんなことを学んでいくという話。
はじめて二匹が出会ったときに,名前を聞かれて「俺の名前はいっぱいあってな・・」と答えたのを聞いたルドルフが,あるところではボス,あるところではステトラ,シマなどと呼ばれている野良猫をイッパイアッテナと呼ぶようになる。イッパイアッテナは,文字の読み書きができるキョウヨウのある猫で,ときどき含蓄のある名言を吐く。「絶望は,おろか者のこたえ」というのもそのひとつ。

原作本を全部読んでから,映画の内容を思い出すと1巻と2巻をあわせたストーリーはなかなか良くできていたと思いました。
でも,やっぱり本の方がいいかな。
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