無事終了。今回も50名以上の方々の参加があり盛況だった。遠方からも参加があり感謝!!
1例目は,茅ケ崎徳洲会総合病院内科の赤澤賢一郎先生が提示。呼びかけに反応が悪いということで来院した84歳の女性。これは難しかった。急性に起ってきた意識障害,当初発熱,頭痛,失禁,呼吸促迫,低酸素などがあり一旦軽快したあと,2週間後に再度意識状態が悪化,眼球運動異常が今度は出現。結局はMiller Fisher症候群であった。いや,ホント難しかった。フロアの皆さんもなかなか鑑別診断が絞り込めず,診断がtriggerされなかった。しかし,最後に眼球運動異常がはっきりと提示された瞬間,皆さんの思考がFisher症候群に急速に診断が収束してゆくのが司会をしていても分かって興味深かった。
この症例からのTake Home Message
・GBSはいくつかのバリエーションをもつheterogenousな病態である。
・自立神経障害を含め様々な症状を取りうる
・先行感染として上気道症状も考える
・反射が経時的に失われることが診断の手がかりになることがある
・重度の自律神経障害を伴う症例では注意
もうひとつ長谷川修先生からの貴重なご意見。意識障害の鑑別診断では3つの大枠で考える。
・脳に刺激がとどかない状態
・脳そのものの異常
・脳の環境が悪い(広義の代謝性)
2例目は,自分がプチ症例として33歳のムカムカするという主訴の女性。自分で調べた妊娠反応が陰性と言ってきたが,やはり妊娠であったという例。事前確率がとても大切であるということを示した。
最後は「SpPinな身体所見Top10」について(これは月刊レジデント4月号に掲載予定の内容を”先行プレビュー”
懇親会も20名強が参加していただきとても楽しい時間を過した。
次回の大船GIMは,5月21日(土)を予定している。
春一番
2011-02-25 | 日記
今日は朝から南西の強風が吹いて暖かかった。病院に向かう車の中から見た海は一面白波がたっていた。たぶんそうだろうと思っていたが,やっぱり春一番だった。
10年程前までは,2月はどんなことがあっても休日はどこにも行かないようにしていた。なるべく春一番を逃さないように,それがダメでも春二番,三番をつかまえられるように。WSFerにとっては「春一番」は特別なんだけど,この数年ほんとに海に入っていない。不健康な生活ばかりである。2年前に新しく作ったドライスーツも全然使っていない。イカンイカン。
と,言いながらも明日の大船GIMカンファレンスの準備で,また夜更かしになりそう・・・
(写真は,ある年の”大西”の日)
今年もGeorger Meyer先生においでいただけることになった。3月14日から3月18日までの5日間。毎年,午前中にteaching round,午後に症例カンファレンスというパターンでやっている。今回で3年目になるが,当初は英語が苦手な研修医も毎日回診と症例提示をやっているうちに,少しづつではあるが自信をもってコミュニケーションできるようになるのがわかる。
今年も学生や研修医で参加希望の方は歓迎します。コメント欄に連絡先を書いていただければ詳細が決まり次第連絡します。
(写真は,昨年のteaching roundの様子)