H's monologue

動き始めた未来の地図は君の中にある

使命の道に怖れなく どれほどの闇が覆い尽くそうと
信じた道を歩こう

王寺駅 今昔

2019-08-30 | 戻り鉄

 先日伺った奈良県西和医療センターの最寄り駅 JR関西本線(大和路線)王寺駅は,ずいぶん昔にSLの撮影に来たことがありました。こちらが1972年1月に撮影したもの。

 

予定よりも少しだけ早く到着したので,同じようなアングルで撮影してみました。面影はありますね。ホームの柱とか見て回りましたが,はっきり当時のものとわかるものはありませんでした。さすがに40年以上経ってますから当たり前か。

 

 

 当時は,王寺からさらに和歌山線で南に下って北宇智というところに撮影に行ったこともあります。北宇智駅はスイッチバックで知られていましたが,Wikipediaで調べると,スイッチバックはもうなくなっているんですね。

 

 

 

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奈良県西和医療センターに伺いました

2019-08-29 | 臨床研修

 「世界のキタカズ」こと北和也先生とのご縁で奈良西和医療センターに伺いました。主に初期研修医(+専攻医,スタッフおよび外部からの参加者)に対して,『輸液大盤解説』のお話をさせていただきました。研修医がメインターゲットのため,まず「輸液の基本」の話を少し長めにしました。その後,提示した症例を題材に,バイタルや検査所見をどう解釈して輸液を開始するか,変更してゆくかについて,皆さんに考えてもらいながら進めます。名付けて「輸液の臨床推論」です。途中に出てきた尿pHの変化の意味,FENaの考え方,低K血症の考え方など適宜ホワイトボードで説明を加えたため時間が大幅に延びてしまいました。3例準備してあったのですが,結局2例しかできませんでした。駆け足で何となく分からないで状態でモヤモヤして終わるよりはいいかと思いましたので,数をこなせなかったことはご容赦を!考え方を理解してもらえば十分です。

 

後半は別室で,「身体所見ネタ」を90分。先週の和歌山に続いてスライド130枚を駆け抜けました。もともと,一つ一つの所見を記憶してもらう気はさらさらなくて,何か一つでも記憶に残ってフィジカルは面白いな〜と感じてもらえれば大成功です。

 

西和医療センターにはこんなものがちゃんと設置されていました。SARSが問題になったときに設置されたそうです。幸い,今のところ使われたことはないとか。写真は帰りがけに「ピンポン・ダッシュ」(の真似)をする某先生。

 

 

終了後はお約束の懇親会です。北先生とは2012年に「尋常じゃないカンファレンス」で初めてお目にかかって以来,いろんなところでご一緒しましたが,久しぶりの再会で話が盛り上がりました。今では「やわらぎクリニック」の院長として地域医療で活躍されているだけでなく,ポリファーマシーに関する書籍などでご活躍なのは皆さんご存知の通りです。でも初めて会ったときのオモロイ兄ちゃん風の気さくな雰囲気は相変わらずです。 みんなで写真をとるとどっちが研修医か分かりません。北先生,西和医療センターの皆さんありがとうございました。

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第46回大船GIM 終了!

2019-08-24 | 臨床研修

 今回も熱心な先生方にお集まりいただきました。

1例目は,川崎市立多摩病院総合診療科の太田実可子先生による「DL never lie.」というタイトル。"LDH never lie." とはティアニー先生の有名なパールの一つですが,それのもじり?ふ〜ん何でしょう・・という感じで始まりました。悪性リンパ腫に乳酸アシドーシスを合併した症例でした。結局,LDHとLactic acidosisで,LDH & Lactic acidosis = double L never lie.ということでした。上手い!

 

 小ネタは,当院のフィジカル・ヲタク研修医の石井大太先生が「録音聴診のススメ」というタイトルで,先日ANPでもやったiPhoneで作った自作聴診録音機を紹介して聴診所見のシェアの話,そして最近当院でも活用を始めた無線聴診器の紹介と実演でした。最後は,彼自身のII音の呼吸分裂を皆さんにBOSEの巨大ラジカセで聞いていただきました。

 

2例目は,獨協医科大学埼玉医療センターの朝日公一先生の,不明熱+皮疹の症例。結節性紅斑ぽい皮疹やC-ANCA陽性など血管炎を思わせるけど,結局は「肺結核+バザン硬結性紅斑」でステロイドではなく抗結核薬で治療という悩ましい症例でした。参加の先生方や当院の皮膚科の先生から素晴らしいコメントがあり,とても勉強になりました。

 

いつものように懇親会もディスカッションの続きや,思わぬ人の繋がりが判明したりして,楽しく有意義な時間を過ごすことができました。

 

次回は,いよいよ11月に温泉カンファレンスです。

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わかジェネ@和歌山生協病院

2019-08-22 | 臨床研修

 

畑 伸弘先生のお招きで6年ぶりに和歌山生協病院に伺いました。ホワイトボードも使ってのMorning Report形式でのディスカッションを3症例。それぞれベッドサイドにも行って患者さんを診察させてもらいました。その後カンファレンス室にもどってまとめです。プレゼンしてくれた先生だけでなく研修医の皆さんはとても熱心でした。比較的こじんまりとした病院ならではの良い研修を受けておられることが伺えました。和歌山は学生時代の6年を過ごした想い出深い土地です。前回伺ったときに研修医だった先生がスタッフとして成長されていて再会を喜びました。

 

 

症例検討のあとは「SpPinな身体所見」の話を90分たっぷり。症例検討に出てきた所見も追加したのでスライドは130枚を超えてしまいました。そして終了後は懇親会へなだれ込み・・と盛りだくさんの一日になりました。畑先生そして研修医の皆さんありがとうございました。

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甲状腺機能亢進症と甲状腺血管雑音について

2019-08-20 | 身体診察

 少し前のことですが,Pemberton徴候が見られた患者さんの件で追加です。その方では腫大した甲状腺上で明らかな血管雑音を聴取しました。

甲状腺の血管雑音については,McGeeなんかを見るとBasedow病では70%くらいに甲状腺上に血管雑音を聴取すると書かれています。でも,私の個人的な経験では「そんなにあるかな〜?」と思っています。

私は内分泌を専門にしているわけではないし,もちろん甲状腺専門でもありません。症例記録として残してある甲状腺機能亢進症(≒大部分はBasedow病)の数はせいぜい40例くらいです。記録を残していない症例もありますが,大体それくらいだとして,甲状腺上ではっきり血管雑音が聴こえたという症例は,どんなに多く見積もっても半数もないと思います。この違いは何かな・・とずっと疑問には思っています。

甲状腺上で明らかに血管雑音を聴取した患者さんの中で,とても印象に残った方がいます。
当初,血管雑音は収縮期+拡張期ともに聴取し,治療によって機能亢進が安定してくると,雑音は収縮期のみになり,その後消失するという経過をとりました。教科書的には,収縮期のみの血管雑音は,単に頸動脈の血管雑音が伝搬しているだけのこともあるので注意すべきと書かれています。本来の甲状腺機能亢進症でみられる血管雑音は収縮期+拡張期ともに聴取するという理解でよいかもしれません。細かいことを言えば,収縮期+拡張期雑音というよりは,連続性雑音としたほうがいいのかもしれません。(収縮期+拡張期だと大動脈弁閉鎖不全のときの to and fro murmurという意味になるかも。この場合は,血流が収縮期と拡張期で逆ですね)

追記)甲状腺の雑音に関しては,1月に受講した循環器フィジカル講習会で,坂本二哉先生がレクチャーの中で
   「甲状腺の雑音は動脈ー動脈(arterio-arteriolar fistula)  治療で消える」
   とおっしゃってました。自分で書いたメモを見つけました(覚えていないもんだなぁ)。

 

それともう一つ,甲状腺機能亢進症の患者さんで,甲状腺の上を聴診した時に見られる所見として自分で気づいた「所見」があります。こちらの方が,血管雑音よりもずっと多いと個人的に感じています。それは,

「甲状腺の上を聴診したときに,あたかも心尖部や心基部に聴診器を当てたときのように心音(1音,2音)が甲状腺上ではっきり聴こえる」

というものです。これは自分で勝手に思っていることなので。多分どこの教科書にも書いていないと思います。さらにずっと疑問だったのは,心音が甲状腺上ではっきり聴こえるのは「Basedow病」に特徴的(特異的)なのか?ということでした。

かなり長い間の疑問だったのですが,あるとき反証となる症例を経験しました。それは「著明な貧血」の患者さんで同じ所見を経験したのです。つまり著明な貧血による高拍出状態の時に,甲状腺機能亢進のときと同じように「甲状腺上で心音が聴こえ」たのです。たった1例ですが,少なくとも甲状腺機能亢進症でなくても,その所見があったということは反証として意味がありそうです。

いずれにしても症例数が少ないので大っぴらにはできませんが(ってブログには書いてますが・・笑)個人的な経験として,ご参考までに。もし同様の経験とか,ご意見があれば教えて下さい。

 

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