面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「パッチギ!LOVE&PEACE」

2007年06月04日 | 映画
先の長澤まさみネタで引き合いに出した沢尻エリカがブレイクするきっかけとなった前作の話から数年後の設定。
息子チャンス(今井悠貴)の病気を治療するため、親戚を頼って上京してきたアンソン(井坂俊哉)一家の物語。

アンソンの妹キョンジャ(中村ゆり)が、芸能界デビューを果たすが、恋愛で傷つき、その傷を振り払うかのように“枕営業”を仕掛けて巨匠が作る大作映画の主役をもぎ取り、成功をつかむところまで進むも、結局はアイデンティティーを大切にして自分を取り戻す。

家族愛と戦争絶対反対をバックボーンに、芸能界における在日問題にも焦点を当て、前作よりも重みを増した作品。
「硫黄島からの手紙」と双璧をなす、戦争絶対反対主義の自分の琴線に触れる映画である。

アンソンの父親は、かつて日本軍に徴兵されかけるが仲間とともに脱走し、逃げに逃げて生き残り、日本へ渡って家族を築いた。
戦争を職業として選択した軍人ならいざ知らず、一般人にとっては、生き抜くことこそが家族のためにすべきこと。
限りなく死ににいくことに近い戦争に行く必要は無いのだ。
たくさんの在日の方々に取材して得られた実話を元にした脚本であるが、このアンソンの父親の話は、井筒監督の“絶対戦争反対”の思いが凝縮されたエピソードである。
「戦争がしたい」のは国家という組織であって、参加する側に立たされる一個人の発想では無い。
本作に登場するアンソンの父親の行動は、自分にとっての素晴らしいお手本である。

それにしても前作でキョンジャ役を演じて大評判を取った沢尻エリカが出演しなかった本作。
キャスティングに際して井筒監督が出したオファーを事務所が蹴ったためだが、
「そんな芸能界の在日問題に触れた作品に出演したらCMが来なくなる」
と断ってきたとのこと。
なんという浅薄な発想か。
本作でキョンジャを演じてこそ、沢尻エリカは女優はワン・ステップもツー・ステップも飛躍できたのに…
彼女は絶対に出演すべきだった。


パッチギ!LOVE&PEACE
2007年/日本  監督:井筒和幸
出演:井坂俊哉、西島秀俊、中村ゆり、藤井隆、風間杜夫、キムラ緑子、手塚理美、キム・ウンス、今井悠貴

正統派・長澤まさみ

2007年06月04日 | 女優
10代ラストセクシー!長澤まさみが舞台あいさつでナマ脚全開(サンケイスポーツ) - goo ニュース


若手女優四天王(紫亭京太郎勝手命名)の一人、長澤まさみが、新作「そのときは彼によろしく」の舞台挨拶で、
「10代最後の作品できょうは10代最後の日。実は2、3日前に20歳になりたくなくて泣いたんですよね。」
とコメントしていた。

イマドキ珍しいくらいの、正統派アイドルのお手本コメント。
2000年東宝シンデレラグランプリ獲得後、映画「セカチュー」で天下を取って以来、着実に正統派アイドル女優として歩んでいるのは素晴らしい。

沢尻エリカの妖しさとは対極をなし、互いに輝きを増しながら大きく育っていってほしいものである。


「運廻し」in落語Kタイム by紫亭京太郎

2007年06月04日 | 落語
6月4日(月)夜10時 (翌6月5日(火)朝10時再放送)
インターネットテレビ net channel KYO
「落語Kタイム」

本日の「落語Kタイム」で演じるは「運廻し」。

「田楽食い」という演題でもあるこの噺。
大阪でおでんとは、いわゆる豆腐を串に刺して味噌を付けて七輪(大阪ではかんてきと言う)で焼く、味噌田楽のこと。
そこへ、関東の出汁でいろんな具材を煮る(炊く)現在のおでんが入ってきたので、かつてはそれを「関東炊き(かんとだき)」と言っていました。
実家でも、ずーっと「かんとだき」と呼んでいましたが、いつの頃からかあれがおでんとして定着しきったのです。
簡単に言えば、“アニキ”の家に町内の若い連中が集まり、趣向をしながら味噌田楽を食べまくるというお噺。

いつものように「ほほぉ、こんな噺もあるんや」と興味をもっていただき、プロの話芸へ手を伸ばしていただければ幸いです。
大阪在住の皆さんには、ぜひ天満繁昌亭へ足をお運びいただき、プロの「ちりとてちん」をご覧いただければ結構かと存じます。

まずはごゆるりと、お付き合いくださいませ。

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http://www.nc-kyo.com/

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