面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「ピンクパンサー」

2006年05月28日 | 映画
小学生の頃、確か父親に連れて行かれて観た二本目の映画が「ピンクパンサー2」だった。
今は亡きピーター・セラーズ主演の、クルーゾー警部が大暴れするスラップスティック・コメディの傑作である。
英語は当然のこと、字幕スーパーの読み取りも怪しい中を観ていたが、大爆笑して息ができない状態に陥ったた覚えがある。
以来、ピーター・セラーズ=クルーゾー警部が刷り込まれているのだが、さて本作、スティーブ・マーティンが挑んだリメイク版や如何に!?

結論から言えば、スティーブ・マーティンのクルーゾー警部は“有り”だ。
ご本人、ピーター・セラーズのクルーゾー警部に憧れていたそうであるが、その思い入れのもとに自分なりのクルーゾーを作り上げているんだろう。

ピーター・セラーズのクルーゾーは、色気は別にして“稚気に富み”、徹底的に浮世離れしていながら、自分の能力の高さには絶対の自信を持っていた。
そして、究極の強運の持ち主であり、あらゆる災厄は彼の上を素通りし、逆に彼に災厄を及ぼそうとする人間に、同等かそれ以上の災厄が降りかかってくる。
そのため、彼に振り回されることになるドレフュスは、どんどん狂気の世界に陥ってしまうのである。

対してマーティンのクルーゾーは、稚気たっぷりのキャラクターはセラーズを凌ぐものがあるが、幼い子供のような“人間臭さ”が残っている。
そこが“今風”なのかもしれない。
監督も、セラーズのクルーゾーを持ってきて、“今”受け入れられるかどうか不安だったと語っている。
何事も、“濃い”ものは“うざい”とされるということか?
(この「うざい」という一関東地方の方言がすっかり幅を利かせていることがうっとうしい、ちゅうねん)

個人的には、ほとんど狂気の世界と言っていい、ピーター・セラーズのクルーゾーの方がはるかに面白い。
本作「ピンクパンサー」は「ピンクパンサー2/3/4」に比較して、スラップ・スティックとしてのインパクトも弱い。
でも、“今”という時代におけるクルーゾー警部として、スティーブ・マーティンは程よくハマっている。

そして、もう一つのキャラクターの見所は、スティーブ・マーティンの相棒を務めるジャン・レノである。
過去のピンクパンサーでは、クルーゾーの弟子(召使?)として、中国人のケイトー(私見であるが、これは日本人名の加藤(KATO)じゃないのか?と思っている)が彼の狂気の受け手として見事なコンビネーションを見せていた。
本作では、その受け手としてジャン・レノが起用されているが、これがなかなかどうして、上手く機能している。
全身タイツを着てマーティンと一緒に奇怪なダンスを踊るシーンは蛇足だったが、キャラクター設定の妙により、ジャン・レノの風貌が活きているのである。

今後の順調なシリーズ化に期待したい。

ピンクパンサー
2006年/アメリカ 監督:ショーン・レヴィ
出演:スティーブ・マーティン、ケヴィン・クライン、ジャン・レノ、ビヨンセ・ノウルズ、エミリー・モーティマー、ヘンリー・ツェーニー

「グッドナイト&グッドラック」

2006年05月27日 | 映画
仕事で脳みそが疲れたときは、レイトショーで映画を観る。
真っ暗な映画館の中で、ひたすらスクリーンに没頭し、その世界に浸りきる。
終わればスッキリ♪

本日のレイト観賞は、前々から絶対観る!と決めていた、ジョージ・クルーニー監督の本作。
いわゆる“赤狩り”全盛期のアメリカで、「そらおかしいやろ!」と敢然と立ち向かった一人のテレビニュースキャスターとそのクルー(番組スタッフ、ブレーン)達の実話。
こういうストレートな“反権力”ストーリーは大好きだ。

「自由の国」を標榜するアメリカで、“思想の自由”という自由が奪われつつあった1953年。
圧力や権力に屈することなく、自由を守るために戦ったスタッフと、それを見守った経営者(テレビ局会長)の姿を、泥臭い裏方的なシーンは排除して淡々と追いかける。
当時の報道フィルムが挿入されるが、モノクロで撮影されているために、全く違和感なく画面にはまっていて、スクリーンの世界への没頭を阻害されることがないのがいい。
(「フォレスト・ガンプ」でガンプがケネディと握手するシーンなんかメじゃないね)
また、主人公でエース・ニュースキャスターのエド・マローがダンディでカッコいい!
グレンチェックのスリーピースの着こなしは勉強になる。

物語の終盤、ジャーナリズム本来の姿を追求した気骨あるニュース番組が、時世の流れに押されて、バラエティー番組にとって代わられていくのは哀しい。
それは現代日本にも当てはまることでもあるだろう。
マローのセリフに出てくるが、テレビが「娯楽と逃避のためだけにあるのなら、その存在意義は無」く、ただの「メカが詰まった箱」に過ぎないが、「それを決めるのは使う人間」である。
そして「使う」というのは、作る側・見る側両方を指すと考える。

クルーの仕事に対する情熱が熱い。
使命感を持って仕事をすることほど、カッコいいことはない。
また、そんな仕事をやり遂げたときの充実感は堪えられい!
ついつい忘れてしまいそうになる仕事に対する“思い”を、もう一度見つめ直させてもくれる。
カッコ良く、仕事しよう!

グッドナイト&グッドラック
2005年/アメリカ  監督:ジョージ・クルーニー
出演:デヴィッド・ストラザーン、ジョージ・クルーニー、ロバート・ダウニー・jr、パトリシア・クラークソン、ジェフ・ダニエルズ

試合の流れ

2006年05月22日 | 野球
今日もタイガースはオリックスをくだして連勝♪
貯金も今年最多の8つとなって、単独2位!
息切れし始めた1位の讀賣の尻尾がつかめるところまできた。

それにしても土曜の試合では、「試合の流れ」というものの恐ろしさをまざまざと見せ付けられた。

先発両投手が好投を続けて膠着した試合で、6回裏に先頭打者の赤星が出塁してようやくつかんだチャンス。
続く藤本がきっちり送りバントを決め、3番シーツがしぶとくライト前へタイムリーを放ち、実に理想的な展開でついに先制点をもぎとる。
更に4番金本がライト前ヒットでつなぎ、シーツも走塁良く3塁を陥れ、ワンアウト1塁3塁という絶好のチャンス!
第1打席でヒットを打っていた今岡だけに、ここは期待した。
が、とんでもないことに今岡は、ものの見事に併殺打に倒れてしまい、一瞬にしてチェンジ…。
タイガースに来ていた「試合の流れ」が、完全に断ち切られた瞬間である。
そしてまたちょうど「誠のつけ麺」を食べ終えた瞬間で、今岡の打席もタイガース押せ押せの攻撃も消え去った瞬間でもあった。
球場中が深いため息に包まれ、いやーな予感がした。

野球とは不思議なもので、得点が入ると「試合が動き出す」。
つまり、タイガースが6回の裏に点を取った次の回である7回表は、失点しやすい、ということである。
なので、本当のエースピッチャーとは、味方が得点した次の回は絶対に無失点で抑えなければならないということを自覚している。
そして気迫をもってマウンドに立ち、抑えきる力をもつ。
西武の松坂がエースと言われる由縁はここにある。
讀賣の工藤も、中日の川上憲伸も、味方が得点した次の回は鬼気迫る投球を見せる。

残念ながら土曜日の福原には、そこまでの力はみなぎっていなかった。
6回表までノーヒットノーランに抑えてはいたものの、試合が動き出した中で迎えた7回表、いきなり先頭打者にヒットを許し、ノーヒットノーランも夢と消える。
そして続く4番中村に逆転の1発を浴び、今度は勝利投手の権利さえ消し飛んでしまうのである。

しかし、今季春先に故障して調整が遅れ、最近ようやく1軍に上がってきて、この日が初先発だった福原には、“いやーな流れ”を食い止める力は無いのが当然といえば当然。
それよりも、そんなタイガース絶対有利の流れを180度転換させてしまった、今岡の併殺打が全てである。
先に書いたように、タイガースにとって最も理想的な展開で先制点を取り、押せ押せムードにあったものを、一瞬にして消滅させた責任は大きい。
試合は勝ったから良かったものの、負けていれば、いわゆる「A級戦犯」である。
これでエラーでもしていたら、ファンはもちろんのこと、ナインからも総スカンをくらった可能性もある。
そういう観点からすれば、いっそエラーして更に険悪な雰囲気を作り、2軍で再調整させられた方が良かったかもしれない。

日曜の試合では、風邪気味の症状を呈しての急性胃腸炎とかで欠場した今岡。
風邪なんかではなく、精神的ストレスからくる不調なんじゃないだろうか?と勘ぐってしまったが、そこまで精神的に追い込まれているなら、まだ期待ができるというもの。
どんなに不調でも特打ち(集中的に打撃練習を行うこと)はしないというポリシーは、そうやって特打ちすることによって首脳陣にアピールし、試合に出る先輩選手を見て、そんな選手には絶対にならない!と心に誓ったからだという。
天才打者ならではのスマートな発想だと思う。
しかし、スマートさだけでなく、時にはガムシャラさというものも、不調から回復するためには必要であることを認識できれば、彼は更に飛躍できるはず。

月曜からの今岡に注目したい。

交流戦もグルメから♪

2006年05月21日 | 野球
「誠のつけ麺」なかなかイケます♪

去年から始まったセ・パ交流戦の初観戦はオリックス戦。
実は水曜日の日本ハム戦が初観戦の予定だったが雨天中止。。
しかし昨日は久々のドピーカン♪
タイガースファン仲間4人で観戦した。

先発は阪神・福原、オリックス・川越。
てっきりは井川が来るのだろうと思っていたので、観客席に立ってスコアボードに福原の名前を見たときはビックリした。

しかし今年初の先発マウンドは、堂々たるピッチング!
とても昨年の最多敗戦投手とは思えない。
(優勝チームから最多勝利と最多敗戦が出てたわけやね)
無駄な力の抜けた伸びのあるストレートは、キレ、コントロールともに良し。
対する川越は、彼らしいキレのあるストレートと変化球のコンビネーションで、タイガース打線は彼のペースにハマっていく。。

とんとん拍子で試合が進み、気がつけば5回まで0対0。
しかも福原はノーヒットノーランペースの投球!
…と、急激に腹が減ってきた。
ここはやはり、内野席に来たからには「誠のつけ麺」を昼食に、「やのシュー」をおやつに食するべく、内野スタンド下の食堂へと向かった。
ちなみに「誠のつけ麺」はその名が示すとおり、今岡誠内野手プロデュースのメニュー、「やのシュー」は矢野捕手の名前を冠に付けたシュークリームのことである。

しかし食堂についてみると「やのシュー」は完売!
「誠のつけ麺」はまだあったので注文すると、“受注生産方式”のため4~5分かかるとのこと。
番号札をもって、立ち食い用のテーブルまで行き、食堂備え付けのテレビを通じて試合を観戦しながら待った。

で、結局5分以上待って(自分の前に3人分注文が入ってたので余計に時間がかかったよう)、ようやく今年3つめの甲子園グルメ「誠のつけ麺」とご対“麺”♪
写真がボヤけてて分かりにくいが、コンビニに置いてある「わりこソバ」みたいな容器に入ってて、フタの上には“由緒書き”の紙が乗っている。
フタの、丁度タレの上にくる丸い部分には、今岡選手の似顔絵。

太麺の冷麺に、チャーシュー、きゅうり、ニンジン、ゆでキャベツ、たまねぎが入っていて、なかなかヘルシー。
ゴマやラー油(弁当についてる醤油みたいにきんぎょの入れ物に入ってる)を好みに応じてつけダレに入れて味を調整して、さぁいただきましょう!
麺はシコシコ歯ごたえがあって量もたっぷりめ、具も盛りだくさんで、なかなか食べ応えがある。
つけダレもエエ感じ。
しっかり噛んで食べてると、けっこうアゴが疲れてくるかも!?
でも、けっこうイケます♪
「赤星ラーメン」は夏場にはちょっと熱くてつらいが、「誠のつけ麺」は冷麺系なので、これからのシーズンにはピッタリ!
内野席で観戦の際には、ぜひお試しあれ。

「遊山船」

2006年05月19日 | 落語
落語の記事が少ないよなぁ。。
というわけで、当ブログ名にもなっている「遊山船」。

ところで、本人は気付かなかったのだが「遊山船」という単語、一般的にはなじみのない言葉のようである(確かにイマドキ使う言葉ではないわいなぁ)。
読みは「ゆさんぶね」。
当ブログにお越しいただいた方々から、多々お問い合わせをいただいたので、ブログ冒頭を改訂して読みがなを入れることにした。

さて、その「遊山船」という噺。
中之島のだいぶ西側、堂島川と土佐堀川にかかる、今は堺筋につながっている浪花橋が舞台。
詳しい方には「難波橋やろ?」とツッコまれるところであるが、古い絵には浪花橋とあり、こっちの字面の方が風情があるので、こちらの表記にて。
江戸時代、夏になると夕涼みのメッカだったそう。

船場あたりの裏長屋に住む喜六・清八の二人連れ。
松屋町筋を北へ北へ、浪花橋まで夕涼みにやって来た。
橋の上にさしかかると、川には屋形船や茶船が行き交っていて、そのまた陽気なこと。
(ここで落語では「吹けよ川風」という唄が下座から流れる)
今では、夏だからといってもそんな風景は見られないが、天神祭の川の風景を想像してもらえばいいだろう。

ある屋形船では、船を仕立てた客が芸者や舞妓、幇間(たいこもち)を引き連れて宴会の真っ最中。
その様子を橋の上から眺めていて、喜六が清八に尋ねる。
「なんや知らん、あの船にはきれいなオナゴが乗ってるなあ。」
「ああ、あれは芸州や。」
「ほぉ~、安芸ちゅうことは広島の人か。」
「あほか、芸者のことをシャレて芸州っちゅうねん。」
「さよか、ほなこっちにいてる舞妓がマー州で、あっちにいてる仲居がナー州ってなもんやな。」
「まあ、そやな。」
「ほな、あこに座ってる男はなんや?」
「ああ、あれはキャアや。」
「キャア?キャアて何や?」
「客のことを縮めてキャアや。大坂の粋言葉、シャレ言葉で、縮めて言うねん。」
「ははぁ、ほなら芸者はげーで舞妓はマー、たいこもちがターで仲居がナー、お前がアーでわしがホー。」
「何しょうむないこと言うてんねん!」

このあたりのくすぐりは、演者によってセリフが異なる。
教わった師匠の形によるのだろうが、いろんなパターンがある。
ギャグを満載しながら二人の会話が続いていると、川上の方から稽古屋の連中が乗った船が下ってくる。
この船がまた、お囃子鳴り物でにぎやかなこと。
ふとその船を見ると、碇の模様の浴衣を着た美女が一人、団扇を片手に船に揺られて川風に吹かれ、その風情のなんとも艶やかなこと。
「おい見てみぃ、どや、あのオナゴ!本日の秀逸やな。あんなん誉めたらなアカンで。よっ!できました本日の秀逸!さてもキレイな碇の模様!」
と清八が声をかけると女が、
「風が吹いても流れんように。」
「おい喜ぃこ、聞いたか。お前とこのカカでは、あんなシャレたこと、よう言わんやろ!」
「何言うてんねん、清やん!ウチのカカかて、あれくらいのこと言えるわい!」

夕涼みを終えて家に戻った喜六。
さっそく女房をつかまえて稽古屋の船の一件を話すと、
「何言うてんの、アホらし。そんなもん、わたいらおいどの穴で言うたるわ。」
「わっ!ケツの穴で言うてか!!さすがはカカや!よし、ほんならな、確かウチに碇の模様の浴衣があったやろ。祭のそろえで作ったやつ。あれ出してこい。」
「そんなもん、どこぞにいってしもてあるかいな!」
「ええから探してこいて!」
「ほんまにもう…ボロボロになったぁるがな、シミ付いてるし!」
「かめへん、かめへん。おい、お前ちょっと船に乗れ。ほんでな、ワシが屋根に登って天窓から誉めるさかいな、お前あれ言え。」
「ようそんなアホらしこと考えるな!だいいち船てどこにあるねん?」
「船なんか、あるかいな。タライがあるやろ、タライ。あれ持って来て入れ。」
「そんなアホなことができるかいな!」
「ええから、やれ、て!な、ほたらワシは屋根に登るさかいな!」
喜六は喜んで屋根に上がり、天窓から下をのぞけば、女房はちゃんとタライに座っている。
「うわっははは、あんなこと言いながら、ちゃんとやっとんねんがな!おもろなってきたな♪ほな、カカ、いくで!」
「もう、クソ暑いねんから、はよやってしまい!」
「そないボロクソ言うなやて。よっしゃ!さてもき…(咳払い)さってもき…て、また汚いなぁ、あの浴衣。ちょっとは洗ろとけっちゅうねんホンマに。なんやズズ黒うなってるがな。えーい、しゃーない!ここまできたんや、言うてこましたろ!さても汚い、碇の模様!」
と言いますと、嫁さんも粋なもんで、
「質に入れても、流れんように…」

この嫁さんの返しが秀逸。
先に紹介した「芝浜」とは、また違った方向性で「くぅ~っ!」と唸ってしまう。
オチが好きな噺の一つである。

ちなみに、この「風が吹いても流れんように」「質に入れても流れんように」という二つの重要なセリフは、実は演者によって異なる。
米朝の著書では、稽古屋の女は「川に落ちても流れんように」、喜六の女房は「質に置いても流れんように」となっている。
おそらく本来のオチはこちらなんだろう。
「…落ちても」と「…置いても」で韻を踏んだ言い回しになっていて、粋ぶりが引き立つ。
しかし、稽古屋の女のセリフとして考えた場合に、「風が吹いても流れんように」とする方が、舟遊びで川風にあたりながら夕涼みしている艶やかな姿が目に浮かぶようにグッと引き立つ。

いずれのセリフであっても、機転の利いた返答の粋を楽しむという、この噺の持つ味わいは変わらない。
そしてまた、貧乏はしながらも屈託のない笑いのある、喜六夫婦の明るい暮らしぶりが垣間見えて微笑ましい。
江戸時代の大坂の、平和な庶民の風景がよく描かれた、ちょっとハートウォーミングな古典落語らしい噺である。

「GOAL!」

2006年05月15日 | 映画
試写会は平日の夜が多いので、滅多に行くことがない。
勤務先は大阪市内だが、ABCホールで19時ならまだしも、北御堂で18時なんぞというのは厳しい。

なので、このブログではどうしても公開後の記事になる。
ところが縁あって、珍しく試写会に行くことができたのが「GOAL!」だった。
従って、今回は初の“予告編”的記事なのである。

タイトルのとおり、これはサッカー映画だ。
しかし、サッカーのルールを知らない、サッカーの選手を知らない、そもそもサッカー自体に興味がないという「さんない」主義者でも全く問題ない。
子供の頃、メキシコから家族と共にアメリカへと不法入国した、貧しい草サッカー(「草野球」という言葉と同様のこんな言葉があることも知らなかった!)の選手であるサンティアゴ・ムネス(クノ・ベッカー)の成長を描いた、単純明快、気分爽快なサクセスストーリーなのだから。
映画の基本は「何も考えずに楽しめてスッキリすること」であるから、この作品は見事にこの基本形を踏襲しており、ゆえに面白いのである♪

一方で、サッカー好き好き人間にとっても、十分楽しめる内容になっている。
まず、映画史上初のFIFA公認作品であるというところ。
そして、英国プレミアリーグの名門ニューカッスル・ユナイテッドを舞台に、主演のクノ・ベッカー自らが、アラン・シアラーやスティーヴン・ジェラードと同じピッチに立って一緒に試合をし、華麗なプレーを披露するのであるが、このプレーが見ごたえがある。
学生時代にサッカーをしていたそうだが、3ヶ月の集中特訓を受けて腕を磨き(磨いたのは足か!?)、プロに混じって遜色のない動きを見せているから驚きだった。
野球モノの映画をよく観るが、往々にして上手いとはとても言えないプレーにゲンナリすることが多いのだが、本作のクノ・ベッカーは大したものである。
また、ベッカムやラウール、ジダンら、世界のスーパースターが登場するサービスカットもご愛嬌♪

しかし本作で、主人公のサンティアゴを成功へと導くチームメイトでエースストライカーのガバンに、オリックス・バファローズの清原をダブらせ、深いため息をついた…。
世界トップクラスの実力を誇るストライカーであるガバンは、敏腕代理人のもとで移籍を繰り返し、大いなる名声と莫大なギャラを手にして、奢侈な生活を送っていた。
無名のテスト生から這い上がってきたサンティアゴの素質に惹かれたガバンは、彼をルームメイトとして自宅に招いて生活を共にし、夜の遊びにも連れて行く。
ある日、ガバンに連れて行かれたクラブで、女の子たちとの乱痴気騒ぎをゴシップ誌にリークされたサンティアゴは、猛省するとともにガバンの自堕落を諌め、部屋を出て行ってしまう。
サンティアゴの真摯な忠告に胸を打たれたガバンは改心し、一流プレーヤーとしてのプレーに目覚めていくのであった…。

さあ、清原を思い出したのはここだ。
高卒1年目から4番を務めて新人王を獲りながら、その後は何のタイトルもないまま「無冠の帝王」と呼ばれ、いつしか「番長」というあだ名が付いて、プレー以外で話題を集めてばかりいる。
高卒新人の本塁打日本記録を打ち立て、1年目から31本も打ったのだから、王貞治の世界記録更新も夢ではない!と大いに期待したものだが、今やあの体たらく。。

甲子園のヒーローだった彼は、西武に入団しても1年目から大活躍してスーパースターの階段を一気に駆け上っていった。
当時西武の総帥だった堤義明オーナーに目をかけられ、可愛がられたのは無理のないことである。
しかし、そのことがアダとなったと言えよう。
堤氏の覚えめでたい清原に対して、べんちゃら言いつつ近寄ってくる人間は数多いただろうが、親身になって彼の不摂生や自堕落ぶりを諌め、プレーに集中するように改心させられる人物はいなかったものと思われる。
故障がちで今現在も戦列を離脱している彼は、哀れでさえある。。
それにひきかえ、本作のガバンは幸せ者なのだ。

…大きく話がそれてしまった。
実のところ本作は、FIFA、adidas、名門サッカーチームのレアル・マドリード、ニューカッスル・ユナイテッドが手を組み、総製作費120億円というビッグ・プロジェクト「GOAL!」3部作の第1弾なのである。
第2弾は既に製作され、第3弾では実際のワールドカップ・ドイツ大会を舞台に撮影されるという、とんでもない企画も、世界中の話題となっている。

さあ、単純にサクセスストーリーで気分爽快になりたい方、はたまた実在のプロサッカーチームを舞台にした夢物語を堪能したいサッカーファン、27日をお楽しみに♪

GOAL!
2006年/アメリカ・イギリス合作 監督:ダニー・キャノン
出演:クノ・べッカー、スティーヴン・ディレイン、アンナ・フリエル、アレッサンドロ・ニヴォラ

「らくだ」

2006年05月14日 | 落語
さあ、今回は長丁場の記事になります。
携帯でご覧いただく場合には、かなり面倒な作業となりますので、お気をつけくださいますよう…。

映画「寝ずの番」に出てくる“死人のカンカン踊り”。
落語「らくだ」の1シーンであるが、映画好きな人でも落語好きな人は少ない(圧倒的に愛好者の数が違うと思われるので…)ので、それが「らくだ」の中でどのように出てくるものなのか、知らない人も多いのではないだろうか。

そもそも「らくだ」と聞いて、鳥取砂丘にいるデカイ動物を想像される方もいるのでは?
落語で動物が主人公の噺は「鴻池の犬」くらいのもので、この「らくだ」というのはコブのある例の動物ではなく、人の名前(正確にはあだ名)である。
主人公は「らくだの卯之助」と呼ばれる嫌われ者の男、噺が始まったら、なんと彼は死んでいる。
タイトルにもなっている主人公が、いきなり死んでいるシーンから始まるような物語なんぞ、映画でもそうそう無い。

「らくだの卯之助」と呼ばれる男の友人「やたけたの熊五郎」(「のうてんの熊五郎」とする形もある)が、らくだが住む長屋を訪れる。
「おい、らくだ、いてるか!」声をかけながら家に入っていくが返事が無い。
家の中を見れば、仰向けになって死んでいて、ふぐのアラが残されている。
「ははぁ、ふぐに当たって死によったな。昨日の夕方会うたときに一緒にやらへんか言われたけど、ようやらなんだこっちゃ。」
女房はもちろん、親兄弟の身内、身寄りが誰もいないらくだ。
「普段、兄弟分や言うてる手前、ほって帰るわけにもいかん。」
しかし葬式を出してやるにも金がない。
そこへ表を通りかかった紙屑屋を呼び込み、屋財家財を買うように言うが、生前らくだからムリヤリ物を買わされていた紙屑屋は、何も無い家であることをよく知っている。
それなら畳を買えという熊五郎には、「アホなこと、『たた』言うたら『み』がおまへん。」
「ほな、長屋の月番(今で言えば月変わりの自治会の役か)のとこへ行て、香典集めるよう言うてこい。出すの出さんの言うたら、ドス持って挨拶に行くて言え。」

商売道具を“人質”にとられて、紙屑屋は月番の家へ。
「そんなムチャなヤツが来てるんならしゃあない。らくだが死んだ言うたら、みな赤飯炊いたつもりになってナンボか出すやろから、集めて持っていくと言うといてくれ。」
熊のもとに戻った紙屑屋、今度は家主に通夜のために酒肴の用意をするよう命令される。
「そやけど、あの家主、この界隈でも相当なケチで通ってますさかい、そんなん出しまへんで。」
「家主と店子は親子も同然。お宅へらくだをお連れします。連れていくだけやったらナンやさかい、ついでに“死人のカンカン踊り”をご覧にいれますと、こない言うとけ!」

紙屑屋は交渉するも超強気の家主、全く話にならない。
「ほお、“死人のカンカン踊り”てな見たことないな。初モンに会うたら75日長生きができる言うやないか。見せてもらおか!」
熊のところへ戻った紙屑屋、
「やっぱり、あきませんでしたわ。」
「ほうか、よっしゃ、向こうむけ。」
「へ?…わーっ!何しはりますねん!!らくだはん背負わせるやなんて…うわぁ、目ぇむいてはるがな、とほほほほほ…。」
泣いてる紙屑屋を連れて家主のところへ乗り込む熊五郎。
「“死人のカンカン踊り”を見たいらしいな!初モン拝んで75日命縮めけつかれ!それ、紙屑屋、入って来い!」
「あ、カンカンノウ~、キューレンスー♪」
「うわぁ~!こ、こら紙屑屋!入って来たらアカン!何すんねん!おい婆さん、逃げたらアカン!逃げるときは一緒や!」
玄関先かららくだを背負った紙屑屋が家の中へ飛び込んできて、「カンカンノウ」を歌いながら、らくだの腕をとって踊りだすと家主の家は大パニック!

家主にむりやり酒肴の約束を取り付け、二人で家に戻ると、
「おい紙屑屋、らくだの棺桶にするさかい、漬物屋へ行って樽を一つもろてこい。空いたらじきに返すさかい言うてな。」
「へぇ、それでやるのやらんの言うたら“死人のカンカン踊り”て言うたらよろしな?」
漬物屋に向かいながら紙屑屋が、ツケのある店にも“死人のカンカン踊り”で脅せばチャラになるやないか♪などという独白が、小ネタになっていて面白い。

紙屑屋が首尾よく樽をもらって帰ってくると、香典も届き、家主から酒肴も届いている。
熊五郎は先に酒を飲み始め、紙屑屋にもねぎらいを込めて勧めるが、紙屑屋はこれから仕事に行かんならんのでと断るのをムリヤリに飲ませる。
最初は熊五郎に飲まされた紙屑屋だが、実は元々酒は好きだと白状する。
そして飲みながらよもやま話を話しだす。
酒癖が悪うて大きな道具屋をたたんでしまったこと、死んだ女房のこと、子供のこと、今の女房のこと…。
飲むほどにだんだんと態度も変わってきて、
「おい、空いてるやないか、お前。つがんかい、どアホ!気のきかんやっちゃ。」
「いや、これから仕事行くねやろ?あんまり飲みすぎたら、アカンのと違うか?」
とうとう立場が逆転してしまうのだが、ここまでのやりとりに演者の妙味が出る。

ここまででも、じっくり演じれば40分を超える噺。
全編通せば1時間以上になる“大ネタ”であるが、この主客逆転するあたりで噺を切るパターンが多い。
実はオチの言葉が職業差別的だということで、最後までやれなかった時期があったとか…。

さて、飲み続けてばかりもいられないので、ベロベロに酔った二人はらくだの死骸を漬物樽に押し込んで、当時千日前にあった火屋(火葬場)に向かって担ぎ出す。
途中、店屋の丁稚に因縁をつけて金を巻き上げてまた飲んだりしながらフラフラと歩きながら千日前へとやってくるが、桶の中にいるはずのらくだがいない!
そういえば、途中の橋で桶を欄干にぶつけたような…その時に落としてきたに違いない。
二人で太左衛門橋まで引き返すと、乞食坊主が葬式の弔い酒に酔いつぶれて寝ているのをらくだの死骸と思い込み、桶にほり込んで火屋まで持ってくる。

二人から桶を預かったオヤジ、これがまた酔っているのだが、焼いてしまおうと火を入れると、桶の中から
「あ、熱っ!熱い!熱い!」
「何が熱いや、死人が何ぬかしとんねん!」
「熱いがな!おい、ここはどこや!?」
「千日前の火屋じゃ」
「あ~ぁ、ヒヤでええさかい、もう一杯…」

あまり良いオチではない。
先に紹介した芝浜なんぞとは比較にならないくだらなさ。
途中まで演じられたものしか聴いたことがなかったが、某落研の部室にあった松鶴の録音には、オチまで入っていて驚いた。
その後、松喬が襲名披露口演でオチまでやったのを観たときは感動した。
今でも、その高座は脳裏に焼き付いている。
最近では鶴瓶も挑戦しているが、松鶴一門にとっては思い入れの強いネタだろう。
米朝一門もかけるが、やっぱりこれは松鶴一門によく合うネタ。
また松喬の高座を観たくなってきた。
とりあえず久しぶりに、松鶴のオチまでの録音を聴こかな。。

「寝ずの番」

2006年05月13日 | 映画
このブログに何度か訪れていただいた映画好きな方なら、このネタが出ないはずがない、と思われていたのでは?

実はもちろん(!?)公開初日に観に行った。
梅田のガーデンシネマ、午前中に行って2時台の回の整理券をもらおうとしたら、既に79番て!
そして上映前に再度劇場に行くと、人人人…。
入口には立ち見の客が既に列を作っている。
前の回の観客が場内から吐き出されてくるのと入れ替わりに、整理券を持った観客が殺到し、フロアは人であふれかえっていた。
にしても、平均年齢がエライ高い。。

愛読していた『啓蒙かまぼこ新聞』の作者であり、カネテツのてっちゃんの産みの親である中島らもが原作。
まくらで「病院を抜け出してまいりました」というネタを振りつつ、振り絞るような声で『暫寄席』での最後の高座をつとめた姿が今も脳裏に焼き付いている笑福亭松鶴がモチーフの一人。
その松鶴の十八番と言われ、彼の持ちネタの中でもやはり好きな噺の一つである『らくだ』の中に出てくる死人のカンカン踊り。
この「死人(しびと)」が、落語の噺の中では「しぶと」と発音されるのだが、その語感に何となく惹かれる。
中島らも、笑福亭松鶴、“しぶとのかんかん踊り”。
この3つのキーワードが、心の琴線に触れるどころの騒ぎではなく、琴線を掻き鳴らす!

木村佳乃がパンツを脱ぐということで話題になった冒頭のシーンで息を引き取る、上方落語の大看板・笑満亭橋鶴の葬式。
その直後、一番弟子の橋次が突然ポックリ逝って葬式。
そして最後は、橋鶴の女房・志津子が亡くなって、また葬式。
葬式が3つも連なり、全編これ葬式シーン。
伊丹十三監督の『お葬式』を凌ぐ“葬式映画”である。
(そんなジャンルあるかよ!?)
葬式での故人を偲ぶシーンで語られる様々なエピソードは、かつて噺家の誰かから聞いたような話ばかりではあるが、アホ丸出しなストーリー展開の中に、“粋”が散りばめられている。
特に、志津子の葬式における春歌合戦は圧巻!
堺正章と中井貴一の、○○○と×××のシモネタ系放送禁止用語の連発には度肝を抜かれる。
更に共演の女優陣も三味線に合わせて、声高らかに“単語”を歌い上げるのには恐れ入る。

テレビで放送できるのだろうか?
地上波は絶対無理だろうが、WOWWOWなら大丈夫か、などと大きなお世話な心配をしてしまうこの作品。
若い頃から映画スターとして粋に遊びまくったであろう、津川雅彦改めマキノ雅彦監督の、“粋”に対する思いが込められている。
もちろん、粋は春歌にだけあるのではない。
志津子が橋鶴に惚れるキッカケとなった都都逸には、はんなりと華やかで粋なお茶屋遊びの残り香が漂う。
“粋”への温かい眼差しが感じられる佳作。

このユーモアとウィットを理解できる余裕、一心不乱の金銭欲を剥き出しにする我利我利亡者どもは、持ち合わせていないんだろうね。
お金になんないし。
そんな彼らは、もはや日本人ではない。
(あれ?なんか政治臭い!?)

寝ずの番
2006年/日本 監督:マキノ雅彦
出演:中井貴一、木村佳乃、堺 正章、長門裕之、富司純子、笹野高史、岸部一徳

連勝♪

2006年05月12日 | 野球
今日は帰宅したら日付が変わってた。
別にヘベレケになるまで飲んだりしてるわけではない。
単純に仕事のキリがついたのが、23時をはるかに回っていただけのことである。

こんな日にありがたいのは『録画ナイター』と呼ばれるプロ野球中継の録画放送。
今日も関西テレビでタイガースvsロッテの試合をやっていた。
しかもこの録画中継のイイところは、ハイライトシーンに凝縮されている点。
タイガースが勝った試合は、得点シーンとナイスピッチングや守備のファインプレー、ゲームセットの瞬間てなところなので実にお手軽♪

鳥谷は先制に追加点にと、タイムリー2本飛ばして好調をキープ。
やっと素質が花開いてきたかな。
それにしてもシーツが開幕以来ずっと好調なのが素晴らしい。

そして、もう完全復活と言っていい、藤川。
WBC出場で調子を崩していたが、今日は圧巻の三者三振で8回表のロッテをピシャリ!
ストレートとわかっていて、それを待っていても打てない。
明らかに振り遅れたり、ボールの下をバットが通っている。
これはストレートの伸びとキレが抜群な証拠。

ふと、子供の頃に見た阪急の豪腕・山口高志を思い出した(…古いなぁ)。
彼の球は、正に唸りをあげて飛んでくるという表現がピッタリだった。
水島新司風擬音で言えば、山口の球はキャッチャーミットに「ドーン!」という音を立てて飛び込んでくる球。
投げるところから言えば、ギッコン、バッタン、「ドーン!」という感じ。
(どんな感じや!?…というツッコミが聞こえるが)

一方、藤川球児の球は「ピシーッ!」という音を立ててミットに吸い込まれる球。
更に漫画「ドカベン」的に言えば、山口は横浜学院の土門で、球児は白新高校の不知火。
(何人に理解可能なんだろう…?)
球児のストレートは、打者からすれば浮き上がってくる。
「…ように見える」というのが正しくて、物理的に18.44mの間を飛んでくるボールが、浮き上がることはありえないのだが、打者からすればそういう感覚に陥る球。
だからこそバットがボールの下を通ってしまうのである。
これは、球の回転がよく、勢いが強くて、いわゆる“ボールがおじぎ”をしていない状態にあるのだが、この投球ができる限り、球児が打たれる確率ははるかに低い。

彼の今年の目標は防御率0.00、つまり無失点だったのだが、4月早々に失点してしまっていたので、今年はもう0は無理。
そこで彼は、防御率0.50を目標にしているらしい。
今日も1イニングを無失点で切り抜けているので、0.4~0.3台だろう。
それでも、たいがいスゴイことである。

なんにしても交流戦は連勝スタートで素晴らしい♪

幸先よし!交流戦スタ~ト♪

2006年05月10日 | 野球
関西テレビの録画ナイターを楽しみに、さんざん残業して0時前に帰宅。
風呂を上がってきたところから、ゆっくり“高見の見物”。
とりあえずロッテに先手を打てて、気持ちイイことこの上ない♪

今岡、本当に久しぶりの猛打賞。
今日のテレビを見る限りでは、かなり復調してきたようだ。
ヒットにホームランにスリーベースに、安打は全てキレイなセンター返しの打球で、バットの出もスムーズ。
この感覚を忘れずに第2戦に臨んで欲しいもの。

彼が復活すれば交流戦の勝ち越しも確実、優勝も夢ではない。
ただ、金本の指はかなり深刻とか。
今日もノーヒットであったが、一部報道によるとヒドイ脱臼で全治1ヶ月とか!?
指も外側に向いて曲がったままになっていて、自分で戻したりしてるて、どんな状態や!?(大スポによる)
シーツが相変らず好調なので、金本が元に戻れば正に「鬼に金棒打線」ができあがるのだが、なかなかうまくいかんもんだ。。

この試合、先発のオクスプリングのピッチングも注目されたが、6回に突然崩れて交代。
打席では力強いスイングで、会心のツーベースを打ったりしてたのだが。
(ムーアか!…ちょっとゲンが悪い!?)
突然崩れ出すクセは、首脳陣からすれば使いづらい。
ジェフが万全の状態になったら、やはり2軍か?
ダーウィンが、今日は満塁のピンチを招いたものの無失点。
今年は「ダーウィンの進化論」を地で行くような投球を続けている。

それにしても、今日はオクスプリングをリリーフした、能見と金沢の両ワンポイントリリーバーが素晴らしかった!
(なんと贅沢なピッチャーの使い方♪)
よくぞ満塁を凌いだものである。
特に今日の金沢のスライダーのキレは抜群!
面白いようにキレよく曲がり、里崎はボール球にバットが止まらず三振。
能見も、ちょっとヒヤヒヤのツースリー投球であったが、最後にズバリと決まったストレートは圧巻!
フランコは呆然と見送るしかなかった。
形はどうあれ、こういう修羅場をくぐりぬける経験が、来年以降に生きてくる。
井川に次ぐ左のエースを、江草と争ってほしい。

まずは幸先良いスタート♪
ぜひ、第2戦もいただかねば!