きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

格差社会はアナログ系労働にのみ求人が求められる

2012-05-12 13:09:18 | Weblog
格差社会はアナログ系労働にのみ求人が求められる     (012.05.12.)

日本は一時「一億総中流」と言われ、格差の無い国として、言われて来たが、最近の10年ほどで、格差が広がり今日では先進国に中では世界第2位と言われるほど格差の多い国になった。
その傾向は年収200万円未満の人口が多く、また一方1000万円以上の人も多くなってきている。それだけ、所得に対する、「勝ち組」と「負け組」の開きがはきりして来たことを示している。

その影響は、IT産業の発達により、全ての軽労働が機械化に置き換えられ、交通機関の改札口作業・軽い事務作業・お茶くみ作業・自動車産業に於いても、ロボットが溶接作業をこなしている。従って、失業率は高く、労働者の仕事の量は極端に少なく、働きたくても仕事が無いと言う状態である。其の上、日本では非正規労働者制度が、小泉政権時代に作られ、一時的な労働に対しては、非正規労働者を使い、なるべく正規の従業員を雇用しないようになった事が大きな原因になって居る。

従って、あの100年に一度と言われた経済危機に、大企業は、いち早く縮小均衡が計られ、従業員の首切りと、工場閉鎖で、生産を減らし、在庫を持たない経営に徹した行動が、赤字を作らない結果となり、不況が遠のいた今日では、素早く元の状態に立ち戻っている。

昔であれば、従業員の首切りには、赤旗が立てられ、労使交渉によって経営は麻痺し、ストライキの横行で、倒産会社が軒並みであったが、非正規社員の首切りによって、企業の体質を簡単に縮小できる事から、一旦景気が回復に向かえばたちまち元に戻る事が出来たのである。

その分労働者にしわ寄せが全て降りかかり、折角スリムにした企業体質をなるべく維持したいと、景気が良くなっても、今度は採用を控える傾向がどの企業にも行われるようになった。

政府が、雇用促進策の為に、「景気回復を」と投融資してもむしろ、ロボットや、IT関連の投資に向かい機械化による、人手のいらない工場にしてしまい。結果は雇用促進にはならない傾向は、近代的な物つくり産業の新しい傾向に繋がっている。

従って、IT産業の発展、機械化の発展は益々格差社会を拡大し、投資が雇用促進に結び付かない傾向になって来ている。

だから、ITや機械化で、出来ない労働にのみ求人が多くなる傾向が有り、高度な知的労働か、特殊技能を必要とする労働にのみ求人が偏る傾向が見られる。
(えびなたろう)


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