きまぐれ発言

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国境無き医師団の活動

2008-06-03 12:11:04 | Weblog
国境無き医師団の活動      (008.06.03.)

中国四川省での地震災害の支援活動状況は、毎日のように報道されるが、ミャンマーでのサイクロン被害の状況に付いては、一向に入ってこない。

ミャンマー軍事政権の、入国制限と報道管制のせいで、報道されないのかもしれないが、死者・行方不明者が13万4000人というから、中国地震の被災者を上回る大災害である。

あれから、1ヶ月経ち、250人を越える国境無き医師団(MSF)の人たちの休み無い活躍が続けられているが、いまだに、手が付けられない悲惨な状態が続いていると言うことである。

サイクロン被害の直撃を受けたイラワジ川河口地帯はミャンマーの6割を生産する米作地帯で、農村人口の多くが、高床式木造家屋や、かやぶき家屋が殆ど原型を留めないほどに全壊し着の身着のまま、その日暮らしの状態で放り出されていると言う。

5月21日に帰国されたMSFの医師の報告では、ボートに乗って医療活動行くのに到着地点での桟橋が破壊されているので、全員がすべての荷物を持って、1.5メートルの深さの水に浸かりながら運ばねばならない状態であったとか、川の周りには死体が放置されていたとかで、被災者の食料もサイクロン襲来後の2日間はココナッツの実とココナッツの木のかけらだけで過ごしていたそうである。

やっと生存できた、被災者の一人も、娘を背に泳いで逃げたが、途中体力的に限界に達しやむなく娘を見捨てざるを得なかったと泣きながら話をしていたとのことで、将に地獄の惨状と言う光景でしかない。

5月22日ユニセフの発表では、子供たちの被災状況は深刻で、緊急医療支援を必要とする子供たちは約100万人、5歳以下の児童の3割が下痢や赤痢に感染しているようである。そして、親を亡くした孤児の人身売買をする業者も暗躍していると言う。

ミャンマーの軍政は、国営放送を通じて、被災者に救援物資を手渡している姿を放映し国民が政府を支持していると宣伝に努めているが、国民の殆どは軍の宣伝を信じる人は居ないようである。

国民に背を向けた政府軍の対応は、その国の国民に悲劇をもたらし、多くの被災者を見殺しにしている姿は、当然国際社会から厳しい批判を受ける事になると思うが、国民が本当に可愛そうでならない。

国連を通じて、この様な国には、強制的な人道支援介入を行なう手立ては無いものでしょうか。
(えびなたろう)


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