きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

「武器貿易条約」を歓迎

2013-04-04 11:36:16 | Weblog
「武器貿易条約」を歓迎         (2013-04.04.)

器貿易条約」を歓迎国連総会で武器貿易条約(ATT)と言うのが出来た。ノーベル平和賞の受賞者や、人道問題に取り組む非政治組織(NGO)がATTを提唱してから20年。各国が勝手に行っている通常兵器の国際取引を初めて規制する画期的な条約案で、賛成154、反対3、棄権23、と多数で採決された、反対の3票は、北朝鮮、イラン、シリア、である。

近代的な今の世の中で、未だに、悲惨な武力紛争を終わらせることを出来ないで居る事は情けない事である。ATTは戦車、装甲車両、重火器、戦闘機、攻撃ヘリ、軍艦、ミサイル、小火器の8種類を対象とする。

虐殺など反人道的行為やテロに使用されている場合、輸出入や仲介、通貨積み替えを禁止する。50カ国の批准で発効する事になる。
核兵器や化学兵器の国際取引は既に規制があるが、それ以外の通常兵器は事実上野放し状態である。

武器輸出国から大量の兵器が中東やアフリカの紛争国に流れ込み戦闘の激化や民間人の被害増大を招いている。このためATTが「世界の軍縮と(武器の)不拡散の取り組みに弾みをつける」(潘基文国連事務総長)との期待は大きい。

最大の武器輸出国である米国のケリー長官は「世界の安全保障が強化される」と評価しているが、銃規制に反対する団体は「武器を持つ権利の侵害に繋がる」と反対している。
国連の投票では、輸出国の中国、ロシア、輸入国のインド、キューバなどが棄権している。こうした国々こそ加わらなければ国際的な武器の抑制に繋がらず、有名無実な条約に成りかねない。

先ずは、国連総会で、主だった国々が「世界平和」と言う大きな課題の基に団結する事から始め、其れの元にATTを実質的な物に作り上げて行く努力が必要である。
今年は主要な大国の主導者が変わった時期でもあり、少しでも前進させる話し合いが期待できればと思っている。
(えびなたろう)