青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

朝と夜の狭間で~My Sentimental Journey 【再開第1回】

2013-04-19 10:21:12 | アメリカン・ポップスearly60’s


I want to be your lover.
But your friend is all I’ve stayed.
I’m only halfway to paradise.
So near, yet so far away……

■Halfway to Paradise (Carole King/Gelly Goffin:song by Tony Orland, Billy Fury, Bobby Vinton)



“おやすみ”の挨拶
“I love Monica!goodnight sweet-heart!”

ちょっと待って! 今なんて言ったの?
ジュンゾウは大好き、私のベストフレンド、とても大切な人、、、。
でも“ラヴァー”じゃないんだから、金輪際そんなフレーズは使わないで!

そんなわけで、I want to be your lover….
これは僕のファボリートソングのひとつ。歌を口ずさんでいるだけなんだから文句の言いっこなし!

I long for your lips to kiss my lips.
But just when I think the may.
You lead me halfway to paradise.
So near, yet so far away.


モニカと一緒に暮し始めてから、3ヶ月が経った。普段は離島や僻地や山の中を駆け巡っている。東京に戻ってくると、ダンボールの山に埋もれて、ワンルームマンションでの一人暮らし。この10年、、、いや、よく考えたら、物心ついてから後、人と一緒に生活したことは皆無のような気がする。

正月明けに一度日本に帰り、とんぼ返りで中国に戻ってきた。いくら暖かい雲南とは言っても、まだ花や蝶のシーズンにはだいぶ間がある。なにもすぐに戻ってくることは無かったのだけれど、物価の高い日本でうろうろしていると、すぐに資金が尽きてしまう。中国ならば、日本の5分の1程度の支出で済むから、、、、というのが表向きの理由。正直のところは、モニカの顔を見たいが為に、急いで戻ってきたわけである。

以前からそうなのだが、彼女からはメールを滅多に寄こさない。それを愚痴ると、「そんな暇はない」と。一行や二行の返信ぐらいくれても良さそうに思うし、帰宅時の大半はパソコンに向かっているわけだから(それに携帯電話でもメールは受信出来るはず)、僕のメールを見ていないのではなく、単に面倒で返事をしない、ということだろう。僕はその程度の存在なのか、と思うと、落ち込んでしまう。

緊急の要件を送った際は、すぐにメールが返ってくる。といって、いつもいつも“緊急”というわけにはいかないから、勢い、僕のほうからのメールがモニカからのメールの数を、大きく上回ってしまう。すると、何回分かに一度、返信が遅れたことについての、弁解と謝罪のメールが届く。でも、それは離れて暮していたときのこと。一緒に住む様になってからは、メールの遣り取り自体ほとんど無くなった。モニカとすれば、毎日顔を合わせているのだから、いまさらメールなんて、というところだろう。

モニカの仕事と勉強への取り組みの態度は、尊敬に値する。雲南理工大学を出て2年目、大手電気メーカーの昆明支店勤務。毎日判で押したように、朝7時半出社、夜6時半帰宅。僕の朝食と昼食は出かける前に作り置き。帰宅後、すぐさま台所に向かって2人分の夕食。向かい合って黙々と食べる。8時から10時までは自室に篭ってネット授業。「税法」という難しそうな勉強をしていて(年末に試験があるのだそうな)、それが終わって11時になれば、どんなことがあっても就寝(例外は去年のクリスマスイブの夜と、その少し前、僕が急病になった際、病院で付き添っていてくれたときぐらい)。

いずれにしてもホテル暮らしの丸1年の間、あれだけ毎日のように訪ねて来てくれて、食事に行ったり、カフェでおしゃべりをしたり、日本語のレッスンをしたりと、バラエティーに富んだ日々を過ごしていたのに、今年に入ってモニカのアパートに移り住んでから以降の3ヶ月は、ほとんど会話も無く、毎日毎日黙々と向かい合って食事をするだけで、味気ないことこの上もない。「釣った魚には餌を与えない」という言葉を、ふと思い浮かべるが、まさか、僕が「釣られた魚」というわけではあるまい(笑)。

僕はといえば、、、、なんにもしていない。食事も作らなければ、掃除もしない。させてくれないのである。部屋は中国スタイルで、ひとつのフロアにモニカの小部屋と僕の小部屋、それぞれの部屋に鍵はなく、通常開けっぱなし、終日その自室に閉じこもって、ひたすら写真の整理と原稿執筆の毎日。

あとは何から何まで、モニカ任せ。
ジュンゾウ!食事!!
ジュンゾウ!散歩!!
言われるままに従うだけ。

毎日モニカと顔を合わせることができて、幸せと言えば幸せなのだろうけれど、“ラヴァー”ではないとならば、つまらないことこの上もない。

僕はともかく、モニカの側には何のメリットがあるのだろうか? こんな貧乏な日本人など、見たことはないと思う。一応月一万円の家賃は支払ってはいるのだが、食事そのほかの経費は全てモニカ持ち、必要なときは、モニカから小使いを貰っての生活だ。

モニカの日本嫌いは徹底していて、日本製品不買運動に参加中。僕が何かをあげようとしても、日本製品だと断じて受け取らない。夢は世界旅行なのだが、日本には絶対に行きたくない由。

男女の交際は、結婚が前提でなければしてはいけない。「そのあたり日本人はいい加減で大嫌い!」と。自分に関しては、仕事と勉強が忙しくて、とても相手を見つける余裕なんて無い。ちなみに、恋人の条件は「正直」な人、嫌いなのはプレイボーイとデブ。

というわけで、まだ“恋人”の募集は始まっていないのだが、その際、僕は欲を言わず「No.9 love potion」(by「Poetry in Motion」)ならぬ「No.9 love position」で充分。でも、たぶんノミネートさえされないんだろうな。

それにしても、どうしてこんなにも、モニカを愛してしまったのか? モニカに申し訳ないという思い。一体、僕は、どうすれば良いのだろう?

I love you, I love loving you.
I would die if I had to live without you.
You make my day begin.
You put sunshine in my life.
I love loving you….

■I Love Loving You(Johnny Tillotson/Lucille Cosenza:song by Johnny Tillotson)





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