フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

大根の収穫

2010-10-26 | 

今朝の八ヶ岳は、昨夜からの雨が上がり、曇っている。外気温9度、室温16度、湿度60%。寒くはない。

窓の外のデッキに置いたヒマワリの種にはひっきりなしにヤマガラがやって来る。それを見ながらゆっくり八ヶ岳の朝食を食べる。

朝食後、まずはフルート練習だ。ソノリテで3オクターブの音をゆっくり吹く。音の響きを大切にしよう。「毎日の練習」NO1はパターン3、テンポ88でゆっくりやる。その後、NO4をやってみる。全ての音階のスケールになっている。単調への移調のところがやりにくい。これは時間がかかった。「音楽としてスケール」を練習すること、と言われているが、その意味が少しわかったような気がする。

9時になったので庭に出る。北側、岩の上の山側に生えているウリハダカエデがすっかり黄葉している。その横のコハウチワカエデも赤く紅葉してきた。山を見に路に出ると、南アルプスはよく見えるが、八ヶ岳は雲の中だった。

畑に出ると、ナスビ、ズッキーニ、オクラはほぼ終わりかけだ。真っ赤なトウガラシが美しい。

大根が大きくなってきていた。沢山の苗が育ってきているので、少しずつ食べていかなければならない。今日は第1回目の収穫としよう。まだまだ小ぶりだが、十分食べることができる。その横の、自然に生えてきた「ベカ菜」もついでに収穫しておこう。

昼食は、ピザにしよう。畑で収穫したピーマンを使う。

午後は、久しぶりに炉で焚き火をすることにした。これまで伐採して積んでおいた枝や葉が山積みになっているのでそれの整理も兼ねている。その間、日立チェーンソーのチェーンの目立てをする。その切れ味を試すため、薪置き場横の、コナラ、を切った。

ついでに、熾き火を使って焼き芋を作った。焼きたての焼き芋を頬張る。ホクホクしていて美味しい。おりから、八ヶ岳おろしがびっくりするほど強くなってきたので、焚火をあきらめ部屋に入ることにする。

今日の夕食は、収穫した大根を使って大根おろしを作ろう。ベカ菜はさっと湯がき、豚ミンチとごま油で一緒に炒め、豆板醤で味付けした。チンゲン菜のように、色合いがよく、しゃきしゃきして美味しい。飲み物は、長い間漬けてきた梅酒を久しぶりに飲むことにする。大根の葉はお浸しに姿を変えた。

そのうちサバが焼けてきた。取り立ての大根おろしを付けて食べると実に旨い。

夕方から冷えてきたので薪ストーブに火をいれた。薪ストーブの上ではとれたての大根をおでんをにして、じわっと煮ることにする。

秋が深まった八ヶ岳の暮らしは、炉で焼き芋を焼き、薪ストーブでおでんを作ることから始まった。


紅葉の清里へ帰る

2010-10-25 | 八ヶ岳

今日は八ヶ岳清里へ「帰る」日だ。生憎の雨模様。今回は、おまけに車ではなく、バスで八ヶ岳へ向かう。車を使わないとなると、全ての荷物を運ばなければならない。フルート、パソコン、HDは鞄に、先日買ったチューリップとスイセンの球根、楽譜、その他の物はリュックに詰め込む。鞄とリュックを担いでみるとなかなかの重さだ。

天王寺発7時20分発甲府行きバスに乗る。バスは、平日なのか空いていた。途中、黒丸、内津峠、諏訪各SAに停車して、2時35分小渕沢に着いた。

細かい雨が降っているなか、JR小渕沢まで歩かねばならない。これがなかなかバカにならない距離で、25分ほど歩いてようやくJR小渕沢に着く。小海線発車5分前で間に合った。小渕沢に止まっている列車を見ると、なんともいえない旅情感。自動車ではこういう気持ちが湧いてこないだろう。

小海線は、平日だが結構の乗車客が乗っていた。小渕沢ー清里間を車で走るのと、JRでは全く雰囲気が違う。清里手前でトンネルを通過した。「トンネルの向こうは…」

清里では雨がやんでいたが、すっかり秋の雰囲気になっていた。タクシーに乗りアダージョの森へ運んでもらった。わずか1週間ぶりだが、庭の紅葉はかなり進んでいた。到着後荷物を置き、食材を買いにきららへ行く。きららで数日分の食料を買った。今日は、時間がないので手早く食べられるようにと、握り寿司と水餃子とする。まずはタッチダウンビールで秋深まる清里に帰ってきたことを祝して乾杯だ。

秋はやはり鍋がいい。鍋が煮えたち、湯気が立ち上がってくると、心も暖かくなってきた。


バッハフルートソナタハ長調

2010-10-24 | フルート

今日も空は重く曇っている。気温は高い。昨夜は少し飲み過ぎたのか、ぐっすり眠ってしまって、起きるのが少し遅くなった。

日曜日にはいつも見ているNHK趣味の園芸。今日は、落葉樹の果物の育て方をやっていた。1年目は苗木を斜め60度に植え、頂上部を切っておく。2年目は出てきた新枝を2本仕立てにし、その頂上部を剪定し、それ以外の枝は切る。これでいいらしい。1年目で、買ってきた苗の頂上部をカットするのは少し勇気が要りそうだ。

朝日放送の題名のない音楽は、「絶滅危惧の楽器」をやっていた。映画「第3の男」の主題曲は、ツイターというギターを琴にしたような楽器で演奏されているという話にはびっくりした。あと、ビオラダモーレ、テルミン、セルバンなどが紹介されていた。

NHK将棋は、相アナグマというきわめて退屈でしつこい戦形。見ていて面白くないことこの上ない将棋だったが、後半、渡辺竜王が9四角打ちで局面を決め、広瀬章人王位を破った。解説の高橋9段は前半、渡辺竜王が不利という感じで解説していた状況を見事ひっくり返したということだ。冷静さと執念。

昼頃、地元の秋祭りがあり、だんじりが威勢よく家の横を進んでいった。最近では珍しい光景だ。そういえば先日寄付を集めに来ていたのを思い出した。

昼過ぎから、小雨が降り出した。夕方から、フルートの練習をする。まずは、ソノリテでゆっくりと音を出す。「芯のある音」「響く音」を意識化する。「毎日の練習」NO1はパターン2でやる。このパターンはやりやすいので好きだ。NO7の運指練習はテンポ50、パターン10のスタッカートだ。一つ一つの音がはっきりと出るように気を付ける。NO8のアルペジオはテンポに乗って吹くことができた。

基礎練習をしているとそれで、1時間が過ぎてしまった。その後、昨日買ったバッハの楽譜が気になるので出してくる。

「フルートと通奏低音のためのソナタハ長調BWV1033」。有田正広のフルートトラヴェルソによる演奏を何度も聴いて、このところ嵌っている曲だ。第1楽章から第4楽章までざっと吹いてみる。第1楽章のprestはさすがに無理だ。それ以外は、なんとなくできるような気がした。第1楽章のAndanteが好きなので、何度も繰り返しているうちに、練習時間が過ぎてしまった。

今日で大阪の生活が終わり、明日は八ヶ岳清里へ向かう。天気は雨模様。水曜日以降は冷え込むらしい。アダージョの森の紅葉はその後どこまで進んでいるか楽しみだ。


トルコ料理

2010-10-23 | グルメ・クッキング

今日はうす曇り、やや暖かい。

午前中は、昨日途中で終わってしまったフルート練習をする。まずはソノリテで、ゆっくり音出しをする。心構えは、「響き、芯のある音、澄んだ音」。指、腕、肩の力を抜く。フルートを安定して支える。下腹で音を支えて音を消していく。

「毎日の練習」NO1はパターン1に戻る。テンポは88だ。音を大きく出し過ぎ無いように注意する。NO7の運指練習はテンポ50だ。パターン9で一番苦手なパターンなのでスムーズに音が流れない。NO8のアルペジオもテンポ50でやる。これも、つかえてしまうのが問題だった。

「アルテ16課の2」は第3と第4の変奏を練習した。だいぶ良くなってきた。次に「ロマンティック・エチュード」NO17をやる。トリルの運指に力がはいてしまってスムーズに流れないので、まず、トリルだけを取り出して練習する。その後、曲を通して吹いてい見るが、やはりトリルでつかえてしまう。この曲も時間がかかりそうだ。

そこまでやって昼になったので練習を終える。

昼から、妻がおばあちゃんと一緒に帰ってきた。おじいちゃんのお墓参いりに行ってきた帰りだ。おばあちゃんは庭を見て、一輪だけ残っている赤いバラが気に行ったようだ。その横のモクレンの葉を見てあの大きい葉っぱは何の木と、何度も尋ね、その都度「モクレン」と答えると「ふーん」と言っていた。

その後、おばあちゃんを家に送るついでに、私も一緒に出掛けることにする。

心斎橋に着くと、買い物客でごった返していた。心斎橋筋でストリートミュージシャンが演奏していて、沢山の人だかりだ。金色のクラリネットを吹いている女性の演奏が上手なので、やんやの拍手だった。

久しぶりに東急ハンズへ寄った。時節柄、ハロウィン関係の衣装、飾り付けなどが売られていた。2階のキッチン売り場には、噂の「タジン鍋」が、色、大きさの違うものがずらっと並んでいた。8階のステーショナリー売り場には、もう2011の手帳が売りに出されている。今使っている手帳が気に入っているので、探してみたが、残念ながら同じものがなかった。

その後、心斎橋のヤマハ楽器店へ。楽器売り場では、エプロンをかけたヴァイオリン職人風の人が「チゴイネルワイゼン」を演奏していた。実に上手い。これは素人ではないであろう。

フルートの楽譜売り場を覗くと、先日探していたバッハのフルートソナタ「BWV1033」の楽譜があったので、内心「ヤッタ!」と思い買う。もちろん今の私には全曲演奏などできないが、第1楽章Andante、第4楽章のMenuettは美しい曲なので是非吹いてみたいと思っている。

今夜は、トルコ料理を食べに行く。大阪でフルートを習っていた先生がこの夏トルコ旅行に行ってこられたので、その話をもう一人の生徒さんと一緒に、トルコ料理食べながら聞かせてもらう、ことになっている。

行ったところは、四ツ橋にある「イスタンブールコナック」というトルコ料理の店。入店した時は空いていたが、直ぐに満席になる盛況ぶりだ。8割がたが女性客だった。


まずは、ビールを頼む。タップス・キョレッシュというトルコビールで乾杯した。軽くすっきりした味わいのビールだ。

料理は、まずは、前菜の盛り合わせから。

トルコパンがついていて、プックリと膨らんでいてちぎると中は空洞になっている。焼きたての熱々でもっちりと美味しい。向こうにあるのはトマトのピリ辛サラダ。

次に運ばれてきたのは、ムール貝のドリマ・オリーブオイルの冷製。ボリュームのある貝の下に、ピラフが詰まっている。どことなく、日本料理の様な味だ。


次はイスケンデルケバブ、羊肉を味付けして炒めトマトソースとヨーグルトソースがかかっている。これも爽やかな辛さで食べやすい。


最後はシシカバブ風の羊肉を焼いたもの。この羊肉は柔らかく美味しかった。

飲み物はビールの他に、ラクという不思議な味のトルコの地酒を飲んだ。白く濁っている。蒸留酒で水で割ったものだ。トルコワインも白、赤を味わった。

 


呼び物のベリーダンスが始まると客席から手拍子が鳴るなかで、アラビアンナイトは最高潮に達した。

いつの日かトルコには行かねばならない。イスタンブール、カッパドキア、ボスポラス海峡、東西文化の融合、オスマントルコの栄光。アジアの西端の地。古代遺跡トロイの隣はエーゲ海からギリシャへ。次第に酔いがまわり夢が広がる。


おでんの季節

2010-10-22 | グルメ・クッキング

今日は、なんとなくはっきりしない曇り空。少し蒸し暑い空気が流れている。

朝から、市民税の納付で不快な話になった。これまでは、勤務先の特別徴収があったから、市民税は本人の意思と無関係に「強制的」に徴収されていた。それがこの4月からなくなってしまったので、今度は「自分の意思で」納付する必要が出てきた。
しかも、前年度の収入に対して課税されるので、その額がびっくりするほど高い。それだけの市民税に対して、行政施策としてどんな対価が得られるのであろうか。

何をボヤイテいるのかと言うと、要は、八ヶ岳に暮らしていた間に、あろうことか、市民税の納期が過ぎてしまっていて、その日から延滞金が科せられてしまっていた。年率14.7%、それに対する疑問を役所にぶつけていたのだが、「馬耳東風」、結局、
いかんともしがたく、延滞金を納める羽目になってしまった。

次はNTT東日本、Kオプティコムの納付書が溜まっていた。コンビニに出向いて行って支払う。自動振替の手続き書類の記載にミスがあったという理由で、書類を送りなおす羽目になり、まだ自動引き落としになっていない状況。実にめんどくさい手続きだ。午前中は、あれやこれやのもろもろの雑用で終わってしまった。

午後は、先日買った「フルート演奏の秘訣(上)」(ミシェル・デボスト著)を読む。

「…。私は半世紀以上も前からフルートを吹いている。それでもまだ、フルートに関係のあることは何であれ無関心ではいられないし、おそらく息ができて1本でも歯が残っているかぎりそうであろう。私はまだ何も獲得していないし、毎日新たな疑問と新たな楽しみが生まれる」

パリ管弦楽団の首席フルート奏者にして、こうである。楽器の演奏の世界はいかに奥深いものかを改めて感じさせられる。

この本は、単なるフルート演奏の技術的な指導書でもなければ、反対に難しい理論書でもない。フルートを手に持ちながら、読み進む本である。具体例として、随所に楽譜が置かれている。最初の「アクセント」という章では、”sf”と”fp”の違いを解説するのにベートーヴェン<英雄交響曲>第1楽章の楽譜。和声的なアクセントとしてバッハの「サラバンド」といった具合だ。

私の音楽知識のレベルでは理解するのに相当困難を覚えるので、せいぜい1日に2、3章ずつぐらいと、ゆっくり読み進んでいくことにしよう。

その後、フルートの練習だ。まずはソノリテ。「できる限り澄んだ美しい音を出そう、と思う」、これが大事なのだ。その気持ちを持って、Pで音を吹きだし、クレッシェンドで次の音へFで移る。その後デクレッシェンド。音を小さくしていくためには、お腹の支えが試される。

「毎日の練習」NO1はテンポ88、パターン10.響きのあるスタッカートを出す練習をしよう。高音のダブルタンギングは、全く音になっていないので、シングルタンギングでゆっくり吹く。NO7の運指練習は、今日からテンポを50に設定する。パターンは8だ。少し遅い感じだが、テンポを設定するとできるところできないところがよくわかる。反面、かなりの忍耐心が要求される。NO8もテンポ50でやる。テンポを設定するとやりにくかった。

次は、アルテ「16課の2」の変奏3、4を繰り返して練習した。大分できるようにはなってきた。レガートとスタッカートの意識的な吹き分け、軽さ、指腕肩の力を抜くことなどを意識する。次は「ロマンティック・エチュード」NO17、トリルに慣れるように、ごく遅いテンポでやる。曲の雰囲気をつかむのが大事だ。

そうこうするうちに妻を駅まで迎えに行く時間になってしまったので、練習は一時中断だ。駅までのバス代が240円なのでバカにならない。家に帰ってくると、テレがかかってきたり、何やらしていると、フルート練習を再開することができなくなってしまった。

夕食は、「今秋初の おでん」。寒くなってくると「おでん」がいい。おでんの魅力は、なんといっても熱々を頬張ることで身体が暖まる、軽く煮あがるころから食べ始め、こってりに煮詰まった時まで、その時々で美味しい。どんなん具材でも使えるので、冷蔵庫の残り物が美味しく生まれ変わる、大根の旨さは絶品だ、それに私の好きな竹輪やゴボ天などの練り物がおいしい、などなど。

和カラシを塗りやトウガラシをかけるとビールが弾むのも止むをえない。