功夫電影専科

功夫映画や海外のマーシャルアーツ映画などの感想を徒然と… (当blogはリンクフリーです)

『レディーファイター/詠春拳伝説』

2013-09-04 21:59:19 | 甄子丹(ドニー・イェン)
「レディーファイター/詠春拳伝説」
「ミシェール・ヨーの詠春拳伝説」
「詠春拳」
原題:詠春/紅粉金剛
英題:Wing Chun/The Beautiful Secret Agent
製作:1994年(93年説あり)

●厳詠春こと楊紫瓊(ミシェール・ヨー)は、若くして武術を習得した女傑であった。しかし、拳の道を志すために女としての幸せを捨てており、いつも男のような格好で暮らしていた。
そんなある日、彼女と口うるさい叔母・苑瓊丹の経営する豆腐屋に、薄幸の未亡人・洪欣が転がり込んできた。町の人々はその美しさに目を奪われ、楊紫瓊にアプローチしていた李子雄(レイ・チーホン)も、いつの間にか彼女へと乗り換えてしまう(笑
 さらには楊紫瓊の幼馴染だった甄子丹(ドニー・イェン)が現れ、洪欣を厳詠春と勘違いしたことからトラブルが発生。一方で、前々から楊紫瓊に何度も煮え湯を飲まされてきた山賊たちが、ここにきて大きな行動を起こそうとしていた。
山賊の首領である徐少強(ノーマン・ツイ)は、洪欣を誘拐して楊紫瓊との一騎打ちを迫る。この戦いは楊紫瓊が征し、なんとか洪欣の奪還に成功したものの、拳の腕前では徐少強が一枚も二枚も上手であった。
数日後に改めて再戦することになった楊紫瓊は、師である鄭佩佩(チャン・ペイペイ)のもとへと向かう。果たして彼女は、戦いと己の恋路に決着をつけることができるのだろうか?

 80~90年代に日本でリリースされた香港映画の中には、何故か中古市場に出回りにくい作品が幾つかあります。本作もその1つで、DVD化もされているのになかなか見つからず、個人的に幻の逸品と化していました。
そして昨年、幸運にも発見に至ったわけですが、同じような入手経路を辿った『無敵のゴッドファーザー』が微妙だったこともあり、身構えながらの視聴となりました。その結果はというと…とても素晴らしかったです!
 まず本作がユニークなのは、詠春拳の成り立ちを描く!みたいな小難しい話ではなく、明るいラブコメに徹している点でしょう。話の主軸は楊紫瓊たち女性陣による恋愛模様で、その雰囲気はとってもほのぼの。人死にも最低限に抑えられています。
監督の袁和平(ユエン・ウーピン)はコメディ系の映画を何本も手掛けていますが、本作のようなラブコメを撮るのは稀です。功夫片では恋愛要素があっても蔑ろにされがちですが、本作はきちんと結末まで描いており、最後まで楽しく見られました。
 また、功夫アクションもワイヤーとリアルファイトを適度に織り交ぜ、迫力の立ち回りを構築しています。この手の作品によくある「○○を取られたら負け」ルールのバトル、槍と短刀による武器戦など、どの戦いも実にバラエティ豊かでした。
ラストバトルも圧巻で、しがらみを捨てて女性に戻った楊紫瓊が、大ベテランの徐少強を相手に一進一退の攻防を展開!もちろん甄子丹の見せ場も存在し、この頃から既にマッハ・カンフーの片鱗を見せています。
製作に大陸資本の銀都機構有限公司が噛んでいることもあって、スケール感も抜群の快作。こういう作品こそ廉価版でリリースして欲しいんだけどなぁ…。ちなみに本作のDVDパッケージによると、袁信義の英名はイーグルなのだそうです(爆

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2 コメント

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はじめまして (ala中国 http://china.alaworld.com/)
2013-09-08 19:59:58
中国総合情報&情報交換サイト【ALA!中国】です。

貴サイトを拝見いたしました。
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登録させていただきました。
どうぞ、ご確認ください。
もし不都合がありましたら、ご連絡をいただければ、
修正または削除をします。

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よろしくお願いします。

ホームページ・ブログ担当 山田
renformob@マークgmail.com
@マークを@に変えてください。
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返信。 (龍争こ門)
2013-09-09 00:45:44
 こんばんは、そして初めまして。
今回は当ブログをリンクしていただき、ありがとうございました。ただ、映画関係のブログではないようなので、申し訳ありませんが相互リンクについては保留したいと思います。
誠に勝手ではございますが、ご理解のほどを宜しくお願い致します。
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