「ボディガード牙」
製作:1993年
●主人公・牙直人は空手道徹心会に在籍する空手の達人だが、その正体は巨額の報酬で動く凄腕ボディガードである。師・大東徹源の命によって任務を遂行する直人は、今日も様々な空手家たちと壮絶な死闘を繰り広げるのであった……。以上は『空手バカ一代』の梶原一騎が手掛けた空手アクション劇画、『ボディガード牙』の大まかな概要です。
ハードな内容と迫力のあるアクション描写が売りの活劇だったようで、のちに本編の過去を描いた『新・ボディガード牙/カラテ地獄変』、そして大東徹源の若き日を描いた『新・カラテ地獄変』といった派生作品が作られていきました(…が、私はどの作品も見た事がありません・爆)。
好評により実写映画も作られ、『燃えよドラゴン』によってカンフー熱が燃え盛る前の1973年に、『ボディガード牙』『ボディガード牙/必殺三角飛び』が千葉真一主演で製作されています。本作は梶原の七回忌を記念して作られたVシネ作品で、今回は主人公の牙直人を大和武士(『BACK FIRE/強制奪還』)が、大東徹源を真樹日佐夫が直々に演じています。
舞台は沖縄県那覇市。ヤクザの金を持ち逃げし、幹部(須藤正裕)を刺して服役していた長倉大介は、大和に護衛を依頼してきた。長倉は持ち逃げして隠した五億円の金を回収し、沖縄に置いてきた田中忍を連れ立って脱出しようと画策。しかしヤクザは金を取り返そうと、琉球空手の刺客を差し向けたりと姑息な手段に打って出ていた。
敵の追っ手を交わしつつ、一行はどうにか田中と再会できた…のだが、彼女はヤクザの仲間になって長倉を陥れようとしていた。琉球空手使いの刑事・松田優と共に敵地へ飛び込んだ大和と長倉は、全てのケリをつけようと組長に挑む!
三池崇史が監督を務めているのでエログロな場面もあり、物語も中盤で間延び気味になってしまいますが、格闘映画としては十分面白い作品です。大和は『強制奪還』の時よりもスリムで、鋭く突き刺さるような空手アクションは一見の価値があります。もちろん助演の松田優もいいファイトを見せていて、最後には大和VS松田のガチンコバトルが実現していたりします。
また、大和の仲間である倉田プロ出身の咲田めぐみ(ファイブイエロー!)も見事なファイトを披露し、琉球空手の挑戦を受けた真樹センセイの勝負も見逃せません。唯一残念なのはラストの大和VS松田がアッサリ目だった事で、この2人の勝負はもっとじっくり見てみたかったなぁ…と思ってしまいました。とはいえ、全体のアクションレベルは上々のものなので、格闘映画ファンにはオススメの作品と言えます。
※…本作はDVD化されていまですが、タイトルが続編と同じ『ボディガード牙/修羅の黙示録』と改題されているので、レンタルや購入の際は気を付けてください。ちなみに続編の方は『ボディガード牙/修羅の黙示録2』というタイトルに変わっている模様。
製作:1993年
●主人公・牙直人は空手道徹心会に在籍する空手の達人だが、その正体は巨額の報酬で動く凄腕ボディガードである。師・大東徹源の命によって任務を遂行する直人は、今日も様々な空手家たちと壮絶な死闘を繰り広げるのであった……。以上は『空手バカ一代』の梶原一騎が手掛けた空手アクション劇画、『ボディガード牙』の大まかな概要です。
ハードな内容と迫力のあるアクション描写が売りの活劇だったようで、のちに本編の過去を描いた『新・ボディガード牙/カラテ地獄変』、そして大東徹源の若き日を描いた『新・カラテ地獄変』といった派生作品が作られていきました(…が、私はどの作品も見た事がありません・爆)。
好評により実写映画も作られ、『燃えよドラゴン』によってカンフー熱が燃え盛る前の1973年に、『ボディガード牙』『ボディガード牙/必殺三角飛び』が千葉真一主演で製作されています。本作は梶原の七回忌を記念して作られたVシネ作品で、今回は主人公の牙直人を大和武士(『BACK FIRE/強制奪還』)が、大東徹源を真樹日佐夫が直々に演じています。
舞台は沖縄県那覇市。ヤクザの金を持ち逃げし、幹部(須藤正裕)を刺して服役していた長倉大介は、大和に護衛を依頼してきた。長倉は持ち逃げして隠した五億円の金を回収し、沖縄に置いてきた田中忍を連れ立って脱出しようと画策。しかしヤクザは金を取り返そうと、琉球空手の刺客を差し向けたりと姑息な手段に打って出ていた。
敵の追っ手を交わしつつ、一行はどうにか田中と再会できた…のだが、彼女はヤクザの仲間になって長倉を陥れようとしていた。琉球空手使いの刑事・松田優と共に敵地へ飛び込んだ大和と長倉は、全てのケリをつけようと組長に挑む!
三池崇史が監督を務めているのでエログロな場面もあり、物語も中盤で間延び気味になってしまいますが、格闘映画としては十分面白い作品です。大和は『強制奪還』の時よりもスリムで、鋭く突き刺さるような空手アクションは一見の価値があります。もちろん助演の松田優もいいファイトを見せていて、最後には大和VS松田のガチンコバトルが実現していたりします。
また、大和の仲間である倉田プロ出身の咲田めぐみ(ファイブイエロー!)も見事なファイトを披露し、琉球空手の挑戦を受けた真樹センセイの勝負も見逃せません。唯一残念なのはラストの大和VS松田がアッサリ目だった事で、この2人の勝負はもっとじっくり見てみたかったなぁ…と思ってしまいました。とはいえ、全体のアクションレベルは上々のものなので、格闘映画ファンにはオススメの作品と言えます。
※…本作はDVD化されていまですが、タイトルが続編と同じ『ボディガード牙/修羅の黙示録』と改題されているので、レンタルや購入の際は気を付けてください。ちなみに続編の方は『ボディガード牙/修羅の黙示録2』というタイトルに変わっている模様。