功夫電影専科

功夫映画や海外のマーシャルアーツ映画などの感想を徒然と… (当blogはリンクフリーです)

更新履歴(2013年/3月)

2013-03-31 20:49:56 | Weblog
 さて、明日からいよいよ新年度に突入しますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?当ブログは4月からも相変わらず功夫片や格闘映画をご紹介…しようと思っていましたが、思い切って昨年実現できなかった企画をスタートしたいと思います。
その名も「春のBOLO-YEUNG祭り」!BOLO-YEUNGとは、もちろんあの『燃えよドラゴン』で有名な楊斯(ボロ・ヤン)のことです。ボディビルダーから悪役俳優、そして世界のボロになっていくまでの軌跡を、彼が出演した作品と共に辿っていく…という、誰が得をするんだと思わざるをえない珍企画です。
功夫片・格闘アクションなど、多種多様な映画作品を紹介していく予定ですので、どうか期待せずにお待ち下さい。。



03/05 『ブラックマスク 武神黒侠』
03/10 『実録ヒットマン 北海の虎.望郷』
03/14 『ワル 序章2』
03/17 『暗殺指令シャター』
03/21 『ASSASSIN -アサシン-』
03/25 『武林十八女傑/猛龍大破脂龍陣』
03/31 更新履歴(2013年/3月)

『武林十八女傑/猛龍大破脂龍陣』

2013-03-25 23:20:47 | バッタもん李小龍
武林十八女傑/猛龍大破脂龍陣
英題:The 18 Amazones/Bravado of a Lady Fight/Bruce Lee's Ways of Kung Fu
製作:1977年

▼数あるバッタもん李小龍の中でも、その異様なまでにビルドアップされた筋肉で異彩を放つ巨龍(ドラゴン・リー)。彼の主演作はバッタもん要素を含んだ作品が大多数を占めていますが、中には李小龍の影響を感じさせないものも混じっています。
本作は英題が「Bruce Lee's Ways of Kung Fu」となっていますが、李小龍とは無関係のアクション古装片です。この作品における巨龍は、いつものおかしな怪鳥音やプルプルした挙動を見せず、野性的な衣装のおかげなのか割と格好よく撮れています。
このほかに韓国人女優の林銀珠(パール・リン)、テコンドーファイターの張一道も登場し、全編に渡って蹴りまくりのパワフルなファイトを見せていました。

■(※…下記のあらすじは推測がかなり入っています)
 邪悪な拳法家の金珠は、18人の女拳士を始めとした圧倒的な武力で武林を席巻し、悪事の限りを尽くしていた。彼はもともと武林の盟主であったが、かつて祝宴の席で他の3人の盟主を毒殺し、今の力を手にしたのである。
そんな金珠を倒すべく、武林のお偉方たちは鄭真化(エルトン・チョン)を派遣するが、女拳士たちの手にかかって死亡。張一道が第二陣として出立する中、彼に先んじて巨龍が敵の根城に忍び込んだ。しかし逆に捕らえられ、絶体絶命の危機に陥ってしまう。
 ところが、彼を女拳士の1人である林銀珠が助け出した。彼女は裏切り者として糾弾されるが、何故そんなことをしたのか頑として口を割らない。一方、敵の追撃を受けた巨龍は漁師に助けられ、再び敵の根城に向かったところを棺桶職人に呼び止められた。
「無闇に突っ込んでも死ぬだけじゃ」と諭された巨龍は引き下がり、棺桶職人の厚意で林銀珠を逃がす事にも成功する。が、脱出した先で彼は敵の追っ手に襲われ、危ない所を世捨て人の達人?に救われた。のちに達人は女拳士たちに殺されるが、巨龍は遺された書物から金珠攻略の糸口を見つけていく。
 そして張一道や林銀珠と再会した巨龍は、自分たちが金珠に殺された盟主たちの遺児であったことを知るのだった。決意を新たにした3人は、仲間である鞠禎煥・金東浩が命懸けで切り開いた突破口から敵地に潜入する。
3人は様々な武器を操る女拳士やトラップを突破し、とうとう金珠と対決の時を迎える。果たして強大な敵を前に、強い絆で結ばれた戦士たちはどう闘うのだろうか?

▲運命に導かれるかのように集まった3人の戦士が、力を合わせて巨悪に立ち向かうというアドベンチャー風味の快作です。前半は巨龍と張一道のエピソードがあまり絡まず、最初はまるでニコイチ映画のような印象を受けました。
しかし、それまでバラバラに動いていた3人が集まってくる後半から面白くなり始め、様々なギミックが飛び交う怒涛のラストバトルへと突入。巨龍たちは戦力的に敵より少し劣っており、若干押され気味のバトルがさらなる迫力をかもし出しています。
その後の巨龍・林銀珠・張一道VS金珠もなかなかのファイトですが、双方ともこれといった必殺技や特技を持っていないため、アクションにあまり個性を感じられませんでした。ここさえ充実していれば、本作は『地獄十二關門』と同じくらい面白くなったと思うんだけどなぁ…。

『ASSASSIN -アサシン-』

2013-03-21 23:38:41 | マーシャルアーツ映画:中(1)
「ASSASSIN -アサシン-」
原題:One in the chamber
製作:2012年(一部サイトなどで1992年製となっているが、これは誤り)

●『エクスペンダブルズ』がヒットして以降、それまで軽視されていた格闘スターたちの共演が盛んに行われるようになってきました。たとえ落ち目の俳優であっても、2人3人と集まれば価値を生むということに製作サイドが気付いてきたのです。
このことは当ブログでも何度か触れていますが、その流れに同調したのは製作サイドだけではありません。『エクス~』に出演した格闘スターたちも次々と行動を起こしており、中でもドルフ・ラングレンとスティーヴ・オースティンの2人は、ここのところ活発な動きを見せています。
スティーヴは『S.W.A.T.』『ザ・ハンティング』など、次々と「解っている」作品を連発。ドルフもヴァンダムやスコット・アドキンスと共演を重ねており、本作ではアカデミー俳優のキューバ・グッティングJrと拳を交えています。

 ストーリーは実に単純明快で、マフィア同士の抗争に2人の殺し屋が参加。やがて殺し屋たちによる代理戦争的な戦いに発展するが、そう簡単に物事は終わらず…というもの。主役はどちらかというとキューバの方で、ドルフは彼に対抗するマフィアが雇った伝説の殺し屋として登場します。
このドルフのキャラクター設定が最高で、あまりパッとしない本作の照明代わりになっていました。アロハシャツを着用し、つねに子犬を連れ回している奇妙な風体。それでいて仕事ぶりは慎重かつ確実という、クレイジーでクレバーな人物像はドルフ自身の雰囲気と見事に合致しています。

 一方、主人公のキューバはクールな暗殺者として登場しますが、ヒロインに対してストーカー行為に及んだりするので、あんまり魅力的なキャラには思えません。狂っているけど格好良いドルフと、格好いいつもりで狂っているキューバ…この対照的な2人は、後半に差し掛かったところで本格的な対決に挑みます。
関節技の応酬からナイフ合戦にまで発展するこのバトルは、一部で吹替えスタントこそ使ってはいるものの、なかなか白熱した激突となっています。格闘戦としての見せ場はこの部分ぐらいですが、その後もド派手な銃撃戦が続くので、アクション的には充実していたと言えるでしょう。
ぶっちゃけドルフ以外に魅力がない作品ですが、そのぶんドルフの個性が際立っていたのも事実。今後も様々なスターとの共演を控えているようなので、これからのドルフ(とスティーヴ)の動向からは目が離せませんね。

『暗殺指令シャター』

2013-03-17 20:21:46 | ショウ・ブラザーズ
「暗殺指令シャター」
「シャッター」
原題: 奪命刺客
英題:Call Him Mr. Shatter/Shatter
製作:1974年(1972年説あり)

▼1973年、ゴールデンハーベスト(GH)が米国のワーナー・ブラザーズと合作した『燃えよドラゴン』は、全世界で未曾有のヒットを記録しました。これを横目で見ていたGHのライバル会社であるショウ・ブラザーズ(ショウブラ)は、GHに対抗して海外プロダクションとの合作に乗り出します。
ショウブラはただ合作するだけではなく、流行の題材に功夫を足すことで『燃えよ~』越えを狙ったのです。そうして作られたのが西部劇+功夫の『真・西部ドラゴン伝』、ホラー+功夫の『ドラゴンVS7人の吸血鬼』、アマゾネス+功夫の『アマゾネス対ドラゴン/世紀の激突』でした。
本作もそうした流れで作られた作品で、『007』のようなスパイものに功夫をドッキングしています。主演はベテラン俳優のスチュアート・ホイットマンで、香港からは張徹作品の看板スター・狄龍(ティ・ロン)が参戦!このほかにもショウブラ映画の脇役たちが出演し、画面を彩っています。

■殺し屋のスチュアートはアフリカ某国の独裁者を暗殺し、香港で報酬を受け取ろうとしていた。しかし銀行家のアントン・ディフリングは「そんな依頼など知らん」と支払いを拒否。それどころか謎の刺客に襲われ、英国保安局のピーター・カッシングからは「香港から出ないと殺す」と脅されてしまう。
そんな孤立無援のスチュアートを救ったのは、バーテンで功夫道場の先生である狄龍と、マッサージ嬢の李麗麗(リリー・リー)であった。狄龍にボディガードを頼んだスチュアートは再びピーターと接触し、一連の事件には麻薬組織による国家的陰謀が隠されていることを聞かされた。
その後、スチュアートたちは組織の首領であったアントンに対し、強奪した麻薬工場の名簿を餌に接近を試みたが、逆襲を受けて李麗麗が殺されてしまった。すべての始末をつけるべく、2人の男は敵の本拠地であるマカオのカジノへと向かうが…。

▲なかなかスケールの大きいストーリーですが、抑揚のない演出のせいで盛り上がりに欠ける作品です。主役のスチュアートにも華がなく、アクションのほとんどを狄龍に任せっきりにしているため、まったくと言っていいほど印象に残りません。
そんな訳でスパイ・アクションとしては不発の本作ですが、功夫アクションとなると途端に生き生きしはじめます。狄龍の見せる力強いファイトは迫力満点で、恐らくはこのパートだけ香港のスタッフが撮影したのではないかと思われます。
 まず功夫道場で弟子役の徐蝦(『酔拳』の棒のおっさん)や馮克安らとの乱取りを見せ、クラブでの異種格闘技戦では李海生(リー・ハイサン)が見守る中、強漢・馬占士・高雄(エディじゃない方)と立て続けに対決。ラストは黄培基&劉家榮の武師コンビと雌雄を決します。
どのファイトも見ごたえ十分で、やはりショウブラ随一の功夫スターの実力は伊達じゃない!…と言いたいところですが、相対的に物語の薄さが浮き彫りになっています。結局、本作を始めとしたショウブラ合作映画は『燃えよ~』越えを果たせませんでしたが、その敗因は「安易なジャンルの合成によって生じる歪さ」にあったと思われます。
ショウブラには李小龍に匹敵する人材は少なからず居たし、海外との合作でそれを生かせる方法もあったはず。しかし彼らは、この千載一遇の機会をものにすることが出来ず、ジャッキー獲得失敗などによってGHに追いつかれていくことになるのですが…それはまた別のお話です。

『ワル 序章2』

2013-03-14 22:46:21 | 日本映画とVシネマ
「ワル 序章2」
「ワル 序章 Vol.02 無情剣血笑篇」
製作:2004年

▼さて、本作は先月紹介した『ワル 序章』の続編であり、完結編でもある作品です。修羅の道をゆく木剣使いの高校生・氷室洋二の戦いを描いたシリーズで、これまでにも多くの実写版が作られました(前作の内容や「ワル」シリーズの詳細はこちらの記事を参照下さい)。
主演は引き続き高橋祐也が、対する3人の教師を嘉門洋子・船木誠勝・荻野崇らが演じています。本作では敵の用心棒役に士道館の空手家・村上竜司がカメオ出演し、さらなる盛り上がりを見せるのかと思われましたが…。

■前作で荻野は不良を集めた特別クラスの担任に任命され、船木も教師として着任。一方、指導方法に問題ありと判断された嘉門は教職を辞し、新たな生活を送っていた。そして裏社会を牛耳ろうとする武闘家トリオ(うち1人は前作で戦った空手家)もまた、怪しげな行動を開始していた。
しかしある日、1人の女子生徒が投身自殺するというショッキングな事件が発生する。彼女は高橋に抱かれて子供を孕み、苦悩の末に自らの命を絶ったのだ。これにはさすがの高橋も驚愕し、驚きのあまり女子生徒の葬式に乗り込んで遺影を燃やすという奇行に走っていく(爆
さらに高橋は嘉門を襲い、彼女の内に秘められた思いを暴き出してしまう。それを知った船木は彼にふたたび挑むが敗北し、剣道を学んで対抗しようとした荻野もその命を散らした。そして警察に逮捕された高橋の前に、校長の職を退いた伊吹剛が現れ、意外な事実を告げるのだが…。

▲予想はしていましたが、本作は前作とほぼ同じ欠点で染まっていました。高橋と教師たちのどっちをメインにしたいのか解らない物語、やたらと長いダイアモンド・ユカイのライブシーン、そして行動が突飛すぎて感情移入が出来ない主人公のキャラもそのまま引き継がれています。
特に気になったのが主人公の人物像です。本作の氷室は素手の勝負に挑んでおきながら、不利になると木刀を持ち出したりと方々でヘボい姿を見せています。まだ若く、のちの実写版の氷室たちと比べて未熟であるとはいえ、いくらなんでもこれは…。
 アクションも相変わらず高橋が強すぎるので爽快感はゼロ。船木と荻野は大した見せ場もないまま倒され、ラスボスである格闘家トリオの1人・吉川銀二との最終決戦は一撃で勝負が決してしまいます。劇中、吉川は強敵として何度も名前が出てくるのに、まさかそれを瞬殺で終わらせるとは驚くしかありません。
この戦いと平行して真樹センセイと村上の戦いも始まりますが、こちらもセンセイが最初の一撃を放ったところで静止画となり、ズバズバと効果音が流れるだけで終わります。まさかここまでショボいラストバトルになるとは…中盤のVSキックボクサー戦が面白かっただけに、この結果は残念すぎます。
終盤はのちの『新書ワル』などに繋がる展開を見せますが、全体の出来としては恐ろしく微妙な本作。これで現時点でまだ私が手を付けていない『ワル』系列は、未ソフト化の『非情学園ワル』3部作を除けば哀川翔の『WARU ワル』だけとなりましたが、こっちは大丈夫かなぁ…(汗

『実録ヒットマン 北海の虎.望郷』

2013-03-10 16:52:05 | 日本映画とVシネマ
「実録ヒットマン 北海の虎.望郷」
製作:2003年

●これまで当ブログでは多数のヤクザ系Vシネマを紹介してきましたが、本作は仁侠映画の老舗・東映の劇場公開作品です。製作には全日本プロレスが絡んでいて、あの武藤敬司と小島聡が重要な役どころで出演しているのがミソ。『新・ピィナッツ』や『血染めの代紋』のように、プロレスラーの無駄遣いでは終わっていません。
主演は本作が映画初主演となる誠直也で(あれ?『秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン』は?)、その妻に夏樹陽子、彼を慕う若頭に石原良純が出演。ロケーションなども凝っており、それなりに予算が掛かっている様子がうかがえます。

 物語は「引退した侠客が昔の敵に目を付けられ、身内に危害が及んだことで遂に立ち上がる」というド直球なものですが、本作が優れているのは細かな描写の積み重ねにあります。誠がムショから出所し、10年ぶりに家族と食卓を囲み、漁師に再就職して…といった具合に、各登場人物の動きを丹念に描いているのです。
たとえ直球なストーリーであっても、ディテールに凝ることで作品に深みを持たせることが出来ます。本作はそれに成功しており、後半にかけて押し寄せる悲惨な展開をより引き立たせていました。話にあまり捻りがなく、石原の死に様が投げやりだったりと粗もありますが、全体的なクオリティは高いと言えるでしょう。

 さて注目の武藤と小島ですが、彼らのアクションはラストバトルだけに限定されています。武藤は誠の友人役で、敵対する白竜の組とつるんでいたロシアンマフィアと対決。素手でドスに立ち向かい、銃弾を5~6発くらい喰らっても平気で闘うという化け物っぷりを見せていました(笑
しかし彼にはこれといったタイマン勝負がありません。その代わり、ロシアンマフィアの用心棒に扮する小島が誠と激突し、白熱の勝負を繰り広げます。最後に白竜と相対し、身を削るような戦いっぷりを見せる誠の勇姿も含め、この最終決戦はとても熱いものに仕上がっています。
この他にも、娘の恋人の父親役で宮内洋アオレンジャー!)がひょっこり登場したりと、とてもバラエティに富んだ内容になっている本作。ただしR15指定(流血シーンが多め)の作品なので、これから視聴しようと思っている方はご注意を。

『ブラックマスク 武神黒侠』

2013-03-05 22:30:13 | カンフー映画:珍作
「ブラックマスク 武神黒侠」
原題:武神侠/侠傳説
英題:Shadow Mask/Black Mask 3
製作:2000年(2001年説あり)

●かつて李連杰(リー・リンチェイ)主演で製作された『ブラック・マスク』という作品がありました。漆黒に身を包んだヒーローが活躍するアクション映画で、のちに安志杰(アンディ・オン)が二代目を務めた『ブラックマスク2』も作られています。
この2本は徐克(ツイ・ハーク)が手掛けたものですが、彼が関わっていない亜流作品もいくつか存在しました。本作はその中の1つで、第3のブラックマスクを樊少皇(ルイス・ファン)が襲名。プロデューサーも兼ねている高飛(コー・フェイ)、『グリーン・デスティニー』の鄭佩佩(チャン・ペイペイ)が共演している点にも目を惹かれます。

 ストーリーは新たなブラックマスクとなった資産家の青年・樊少皇が、恋や友情に悩みながらヒーローとしての意識に目覚め、鄭佩佩とその手下(日本版ビデオの解説にある「2大凶悪犯罪組織」は間違い)を相手に戦う!というもの。こう要約すると面白そうですが、全体的に作りが雑なのでいまいち盛り上がりません。
物語のテンポも悪く、登場人物の行動目的もやたらとブレまくっています。特に酷いのが樊少皇を鍛えている執事・西川孝和で、なんとストーリー後半に樊少皇と恋仲になっていた長井律子を騙し、無理矢理別れるよう迫るのです。
戦いに彼女を巻き込むまいとする西川の言い分も解りますが、これは流石にやりすぎ。のちに彼こそが先代ブラックマスクであると発覚するものの、非常にあっけない最期を遂げています。せめて、因縁の相手である鄭佩佩と対峙するシーンなどがあったら良かったのですが…。

 このパッとしない雰囲気は格闘シーンにも影響していて、悪くはないけどインパクトに欠ける印象を受けます。注目の樊少皇VS高飛や樊少皇VS鄭佩佩でも、これといって「凄い!」と思えるようなアクションは無く、ありきたりな動作片レベルに甘んじている気がしました。
さすがに『ブラックマスク2』ほど悲惨ではありませんが、テンションの低い作品であることは明々白々。やはり便乗作品は便乗作品でしかない…ということなのでしょうか。