「サイキックSFX/魔界戦士」
奇縁
WITCH FROM NEPAL/A TOUCH OF LOVE/NEPAL AFFAIR
1985
●こりゃまた訳の解らない作品だなぁ…。ポニーキャニオンがリリースした「香港ファンタスティックビデオシリーズ」のうちの一本。あのシリーズで自分がまだ見ていないのは『人嚇鬼』『霊幻追鬼』『アーメン・オーメン・カンフーメン』ぐらいかな(とはいえ、全部見たいと思うようなものじゃないのだが)。
で、本作は『妖刀・斬首剣』に引き続いて程小東(チン・シウトン)がメガホンを取った作品だ。先のポニーキャニオン版予告編では主演の周潤發(チョウ・ユンファ)と朱寶意(エミリー・チュウ)のラブシーン、一瞬で爆散する狄威(ディック・ウェイ)、天井を突き抜けるエレベータ、ビルの間を吹っ飛ぶ周潤發などがあり、個人的には程小東版『AKIRA』か?と思っていたが、実際はかなりタルいものでした。
ヒマラヤ奥地の神の使いが悪魔の使い狄威に負け、新たな神の使い候補である周潤發に朱寶意が近付く。あの予告編を見ていたら、ここから超能力に覚醒した周潤發が程小東お得意のワイヤーアクションでビュンビュンと香港の大都会を飛び回るのでは…と思うところだが、実際は周潤發と朱寶意のイチャイチャが続き、話が動き出すのは一時間を過ぎてからだ。はっきり言ってかなりかったるい。
周潤發は何を根拠に行動しているのか良く解らないし、既に彼女がいるにも関わらず朱寶意とラブラブしまくっている図には違和感を感じた。全体的に演出も間延びしているし、いつもの程小東らしい素早さが感じられなかったのは痛かった。
ちなみに本作の武術指導は程小東を筆頭に、"五毒"の郭振鋒(フィリップ・コク)、『レディ・ウェポン』や『妖刀・斬首剣』でも程小東と組んだ劉志豪、独立プロの勇である徐忠信とそうそうたるメンバーぞろいだ。にもかかわらず本作のアクションシーンは大半がワイヤーでバサバサ飛んだり跳ねたりするだけで、肉弾戦は冒頭とラストにちょっとずつという有様だ。『少林寺三十六房』で童千斤を演じた呉杭生も出ているとのことだったが、冒頭登場する先代の神の使いがそれだろうか?だとしたら狄威とのショウブラ出身同士の対決として興味深いものがある。
が、スタッフは充実していてもこの出来じゃあ…なんだか先日の『闇武者』と似た印象を感じました。
奇縁
WITCH FROM NEPAL/A TOUCH OF LOVE/NEPAL AFFAIR
1985
●こりゃまた訳の解らない作品だなぁ…。ポニーキャニオンがリリースした「香港ファンタスティックビデオシリーズ」のうちの一本。あのシリーズで自分がまだ見ていないのは『人嚇鬼』『霊幻追鬼』『アーメン・オーメン・カンフーメン』ぐらいかな(とはいえ、全部見たいと思うようなものじゃないのだが)。
で、本作は『妖刀・斬首剣』に引き続いて程小東(チン・シウトン)がメガホンを取った作品だ。先のポニーキャニオン版予告編では主演の周潤發(チョウ・ユンファ)と朱寶意(エミリー・チュウ)のラブシーン、一瞬で爆散する狄威(ディック・ウェイ)、天井を突き抜けるエレベータ、ビルの間を吹っ飛ぶ周潤發などがあり、個人的には程小東版『AKIRA』か?と思っていたが、実際はかなりタルいものでした。
ヒマラヤ奥地の神の使いが悪魔の使い狄威に負け、新たな神の使い候補である周潤發に朱寶意が近付く。あの予告編を見ていたら、ここから超能力に覚醒した周潤發が程小東お得意のワイヤーアクションでビュンビュンと香港の大都会を飛び回るのでは…と思うところだが、実際は周潤發と朱寶意のイチャイチャが続き、話が動き出すのは一時間を過ぎてからだ。はっきり言ってかなりかったるい。
周潤發は何を根拠に行動しているのか良く解らないし、既に彼女がいるにも関わらず朱寶意とラブラブしまくっている図には違和感を感じた。全体的に演出も間延びしているし、いつもの程小東らしい素早さが感じられなかったのは痛かった。
ちなみに本作の武術指導は程小東を筆頭に、"五毒"の郭振鋒(フィリップ・コク)、『レディ・ウェポン』や『妖刀・斬首剣』でも程小東と組んだ劉志豪、独立プロの勇である徐忠信とそうそうたるメンバーぞろいだ。にもかかわらず本作のアクションシーンは大半がワイヤーでバサバサ飛んだり跳ねたりするだけで、肉弾戦は冒頭とラストにちょっとずつという有様だ。『少林寺三十六房』で童千斤を演じた呉杭生も出ているとのことだったが、冒頭登場する先代の神の使いがそれだろうか?だとしたら狄威とのショウブラ出身同士の対決として興味深いものがある。
が、スタッフは充実していてもこの出来じゃあ…なんだか先日の『闇武者』と似た印象を感じました。