陸に上がったカッパの海無し県生活

潜りから漁師へ。身体を壊し船を下りた。
海の話、釣りの話。脳脊髄液減少症。

イージス艦事故

2008-02-21 21:16:34 | 海の話
更新制になってから更新もしていないので、
もうこのままでは使えないだろうが、学生時代に取得したレーダー免許だ。
レーダープロッティングという技法で、霧中などの全く視界の利かない状況でも、
他の船の針路や速度、そして、何分後には何処で接近するかなども予測できる。

またか!そんな感じさえする自衛艦による海難事故。
マスコミなどでは、最新鋭のレーダー装備がされたイージス艦で何故?
などと報道されているが、今回の事故では相手船が目視で確認されているので、
装備云々、レーダー云々などという話しではないだろう。
要は、どんなに素晴らしい性能を有する装備があったとしても、
それを操作するのも人間ならば、最終的な判断をするのも人間だという事だ。
おそらく今回の事故は、単なる判断ミスではなかったのではなかろうか。
或いは、相手船を確認していながら直前まで回避も減速もせずに衝突したのだから、
相手が小回りの利く小型船ということもあって、
相手が避けてくれるのではないかという、慢心のようなものもあったのではなかろうか。
そして、例え見張り要員が10人いたとしても
(一般船では、航路や港内、危険海域で無い限り、一人か二人ですよ)
どのような回避行動を起こすか命令を下すのは、その時艦橋にいた最上級士官だけである。
(事故当時は艦長不在だったと聞くので、航海担当の当直士官が艦長代行)
自衛隊などでは、例え目上の士官が間違った命令を下したとしても、
それに意見する(できる)人間はいないであろう。
その辺が一般の船舶とはちょっとばかり違う。
一般の船舶でも勿論、船長権限は絶対ではあるが、
緊急の際にもし間違った判断があれば、間違いを指摘するくらいのことは出来るであろう。
今回のような事故では、100%どちらかだけが悪いという事は絶対にないが、
自衛艦の側のそういった複合的な要素が、大きな要因だとは予測できる。

今の日本の自衛隊が、有事の際に本当に国土を防衛できるのだろうか?
それは大きな疑問である。
もっとも、国防意識を持って自衛隊に勤務する人間など、
ほんの一部の人間でしかないのだから、当然と言えば当然だし、
そんな自衛隊ならなんの為の自衛隊なのかという話しにもなってしまうが。
今回のような事故のおかげで、
自衛隊員すべてが悪いような言い方をされるのは可哀想だとは思うが、
自衛隊員としての意識の欠如があったとしか思えない。
自衛隊には徹底的な意識改革をもって今後に臨んでもらいたい。
海の上で、軍艦と一般商船などがすれ違う際、
商船などは、半旗(国旗を半分だけ降ろす)をもって敬意を表する。
軍艦というのはそういう存在なのだ。
海軍魂、シーマンシップ、海の男としての誇りを忘れた海上自衛隊であってはならない。

被害者の家族は、諦めきれない気持ちで捜索活動を見守っているであろう。
例え亡骸になったとしても、その体だけでも帰ってきてほしい気持ちで一杯だろう。
一刻も早く見つかるであろうことを祈る・・・。










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