yahooブログの「蘇る日本! 日本を良くすることができるのは、わたしたち日本人です」からの転載です。中国からの黄砂がいろんな危険な毒性のある化学物質や放射線物質を含んでいるという話は聞いていましたが、それだけでなく、中国の大気汚染物質が黄砂とは別に、偏西風に乗って、一年中飛来しているということです。しかも福島原発の風評被害と違って、喘息など、すでに健康被害がかなり出ているようです。
中国から毎年飛来する黄砂が花粉症やぜんそくの症状を悪化させていることはご存じの方も多いと思います。
<鳥取大調査>黄砂でぜんそく悪化も 環境汚染物質含み
2008年6月17日4時24分配信 毎日新聞
中国大陸から飛 来する黄砂により、日本のぜんそく患者の症状が悪化している可能性のあることが、鳥取大の調査で分かった。中国から黄砂に乗って飛来する環境汚染物質による日本での健康被害が懸念される中、具体的な調査事例として注目される。神戸市で開かれている日本呼吸器学会で17日に発表する。
調査は、同大付属病院(鳥取県米子市)を受診した20歳以上のぜんそく患者117人を対象に行った。07年3~5月に黄砂で同市内の視界が10キロ以下になった計9日間について、翌日以降に電話で聞き取り調査した。
その結果、3月と4月では27人(約23%)で、せきや痰(たん)が多くなるなどぜんそく症状の悪化がみられた。別の8人(約7%)は、ぜんそくの悪化はなかったが、鼻水が出るなどの症状が出た。
スギ花粉の影響を除外するため行った5月の調査でも、16人がぜんそく症状の悪化を訴えたという。
私も黄砂の影響はなんとなく聞く通りだろうと思っていましたが、
しかし、「そもそも中国のあれほどの大気汚染が日本に影響しないということがあるだろうか?」という疑問が拭えず、諸先輩のブログをはじめ、ネットでいろいろと調べてみてみました。
結論はやはり、黄砂の影響だけでなく、中国の汚染大気そのものが日本の環境に悪影響を及ぼし、実際に私たち国民に健康被害がもたらされているようです。
まずは、この動画↓を是非ご覧頂ければと思います。
大気浮遊粒子状物質の飛散状況のシミュレーションは、動画の8:05あたりに出ています。
本来、屋久島や蔵王(山形県)などといった場所は日本でも環境の良いはずですが、その樹氷には本来存在しないはずの汚染物質が少なからず含まれていると言います。なぜそんなところから石炭燃焼でできた物質、工場等からでた化学物質などが見つかるのでしょうか? しかも、黄砂の舞っていない真冬に見つかるのでしょうか?
やはり、中国で汚染された大気の影響だと思います。中学校の理科でも習うとおり、日本付近では偏西風が吹いているので、黄砂と同じように、中国で汚染された大気が日本に飛来しているのだと思います。
しかもやっかいなのは、黄砂が粒子の大きさから特に春・秋に飛散しやすいのに対して、大気浮遊粒子状物質(SPM, Suspended Particulate Matter)は粒が極めて小さいために、どうやら1年中飛散しているらしいことです。
<大きさの比較>スギ花粉 約0.03mm黄砂 約0.5~0.001mm大気浮遊粒子状物質(SPM) 約0.00001mm~0.1mm(粒子径)微小粒子状物質(PM2.5) 0.0025mm以下(粒子径)
大気浮遊粒子状物質(SPM)は、大気中に浮遊する粒子状物質のうち、粒径が10μm(1μmは1mの100万分の1)以下のものをいいます。微小なため大気中に長期間滞留し、肺や気管などに沈着して、呼吸器に影響を及ぼします。
SPMには、工場などから排出されるばいじんや粉じん、ディーゼル車の排出ガス中に含まれる黒煙など人為的発生源によるものと、土壌の飛散など自然発生源によるものがあります。また、生成機構の違いにより、発生源から直接粒子として大気中に排出される一次粒子と、ガス状物質として排出されたものが大気中で光化学反応などにより粒子に変化した二次粒子に分類されます。
SPMの中でもディーゼル機関からの排気微粒子(DEP)については、従来から発がん性が疑われていることに加え、最近、動物実験においてぜん息様の病態が認められるなどアレルギー疾患との関連が指摘されており、健康影響などへの早急な対策が求められています。
一方降下ばいじんは、大気中のすす、粉じんなど粒子状物質のうち、主として比較的直径の大きい、沈降しやすい粒子のことです。
通常、浮遊粒子状物質(SPM)は、直径10μm以下のものをいいますが、それより小さい、直径2.5μm以下のものは、「PM2.5」と呼ばれています。PM2.5は、通常のSPMよりも肺の奥まで入り込むため、ぜん息や気管支炎を起こす確率が高いとの研究が米国で報告されています。
大気浮遊粒子状物質(SPM)についてはすでにあちこちの研究者が調査しており、「中国の大気汚染の影響を受けている」ことを突き止めていますが、どうもみな「中国こそが発生源だ!」と喝破するのにはきわめて慎重、と言うか、すっかり及び腰のようです。
しかし、中国の大気汚染こそが近年日本の環境を悪化させつつある一番の原因であることはほぼ明らかだと思います。そうでなければ、なぜ屋久島や蔵王のような環境の良い場所で、しかも真冬の季節に、あり得ない有害物質が急に最近になって検出されるのか、全く説明がつきません。
2006年度の気象衛星画像をつなげた動画
SPMの飛散の仕方はやや複雑なようで、上空の雲の動きと一致するわけではないようですが、黄砂の動きを見れば、およそ推して測るべしだと思います。少なくとも、近年の日本における異常な環境悪化に中国の大気汚染の影響がないと見る方がはるかに難しいと思います。
ネットで調べると、これはやはり屋久島や蔵王ばかりの話ではないようです。
大気汚染 五島列島で基準超え 中国から越境か
2010年11月10日 毎日新聞
ぜんそくや肺がん、心臓病などの健康被害の原因と指摘される微小粒子状物質の大気中濃度が、長崎・五島列島で環境基準を超えていることが分かった。
26日間のうち18日間は黄砂とは無関係。
微小粒子状物質濃度の高い日は、すすの濃度も高いことから中国大陸の産業活動の影響が考えられる。
2011年2月9日10時09分 読売新聞福岡市など九州の広い範囲で4日頃から上空がかすみ、九州大学応用力学研究所の竹村俊彦准教授(36)(気象学、大気環境学)の分析の結果、 大気中の微粒子の数が通常の10倍に増加し、硫酸塩などの大気汚染物質の可能性が高いことがわかった。
福岡管区気象台によると、2日以降、九州・山口で観測された。竹村准教授が計測したところ、 通常なら大気1リットル中に約5万個ある微粒子が約50万個に急増。直径0・3マイクロ・メートル程度で、 硫酸塩や、すすとみられる。偏西風に乗って中国から飛来しているという。
竹村准教授は「呼吸器などの疾患を持っている人は特に外出を控えた方がいい」と話している。
九州北部のピークは8日。その後は大気の流れが変わるため、週内に微粒子が大幅に増加することはないとみている。(脇田隆嗣)
毎日新聞 2010年6月18日 地方版◇酸性雨やNO2市民らが進めている全国の大気汚染調査で、金沢市の4地点のデータが、昨年のデータに当てはめると、いずれも全国ワースト10に入ることが分かった。車の排ガスなどで発生する二酸化窒素(NO2)や酸性雨についての調査。環境悪化が進んでいるとの結果も出ており、関係者は危機感を募らせている。 調査は全国の医療関係者や専門家らでつくる「大気汚染測定運動全国実行委員会」(事務局・東京都新宿区)が、各都道府県の自治体などの協力を得て毎年実 施。住民が測定に参加することで、環境の実態を知り、改善意識を持つことが目的だ。今年の石川県の調査は約40団体(約170人)が参加した。 今月8、9日に金沢市中心市街地4地点で雨を採取。酸性・アルカリ性を示すpHの値を調べた結果、通常の雨がpH5・6なのに対し、3・7~4・1と、酸性を示す結果が出た。これを昨年の全国のデータと照合すると、酸性度が高い東京都内と同程度で、ワースト4~8位に相当した。福井、富山県はサンプル数が少なく、データなし、あるいは酸性雨を示す結果は出なかった。酸性雨の要因は、工場などで排出される硫化硫黄など。国内の都心部に比べ県内には工場が少ないため、中国大陸の工場などが原因の一つと考えられるという。実行委の児玉一八事務局長は「強い酸性雨が一斉に各所で観測されるのは初めて」と進む環境悪化を危惧(きぐ)する。また、昨年のNO2濃度の測定では、金沢市中心部の全域で高い値が出た。児玉事務局長は、自動車交通量が増えたのが原因だと分析。「慢性気管支炎などの呼吸器疾患が増える可能性が高い」と話している。今年の全国の測定結果は8月に出そろうという。【宮本翔平】
毎日新聞 2011年2月18日(金)15時17分配信
九州を中心とした西日本一帯で今月上旬、「もや」状の大気のかすみが確認された。国立環境研究所などは中国からの大気汚染物質の流入が原因と分析している。中国からの越境大気汚染は10年ほど前から確認されはじめ、排出源が少ないはずの離島でも光化学スモッグが観測されるなど、その影響が目立ち始めている。
九州大応用力学研究所(福岡県春日市)の竹村俊彦准教授によると、「かすみ」が見られたのは3~9日で、期間中の西日本各地の最低視程は▽長崎の福江島3キロ▽那覇4キロ▽福岡、広島、大阪5キロ--と、見通しの悪い状態が続いた。
この間、普段は大気1リットル中に5万~20万個の微粒子を、約50万個計測。比較的粒子の大きい黄砂や火山灰などは観測されず、5マイクロメートル以下(1マイクロメートル=0.001ミリメートル)の微粒子が急増したという。竹村准教授は「中国の工場などから排出されたすすや硫酸塩などの大気汚染微粒子が原因と考えられる」と指摘。「越境大気汚染は、風向きが西寄りになる春と秋によく起こる」と説明する。
これらの大気汚染微粒子は、非常に小さいため吸い込みやすく、呼吸器疾患などを引き起こす原因となる。国立病院機構・福岡病院(福岡市南区)の小田嶋博副院長は「特に6歳以下のぜんそく患者で重症化につながりやすい。食べ物などと一緒に体に取り込むと、アレルギーを引き起こすこともある。実際に今週は小児科で患者が増えているようだ」と注意を呼びかける。
黄砂は気象庁が観測し黄砂情報を発表しているが、大気汚染微粒子については一般に対して注意を促す態勢が確立されていないため、予防が難しい。小田嶋副院長は「微粒子用マスクは効果がある。また、職場や学校などでもこまめに目や鼻を洗うといいでしょう」と話している。【徳野仁子】
大気浮遊粒子状物質(SPM)は花粉症を悪化させ、アレルギーを引き起こしていると言われ、排気微粒子(DEP)は呼吸器系疾患による死亡者を増やすだけでなく、発がん性も指摘されており、微小粒子状物質(PM2.5)はぜんそくや肺がん、心臓病などの健康被害をもたらすとも言われていますが、こんな重大な事実をなぜテレビ、新聞、気象庁、反原発団体、政府は国民に対してもっと声を大にして注意を発しないのか!?
福島原発の放射線については風評被害を気に配慮することなく無暗に危険だと煽るくせに、中国の大気汚染(微小粒子状物質)についてはなぜここまでダンマリなのか? すでに実際の健康被害が数多く出ているというのに。。
蔵王、屋久島、金沢、五島列島・・・、これらの場所は東京・阪神・名古屋のような工業都市ではなく、自然環境が良い場所のはずですが、なぜ近年急に環境が悪化してきたのか? 政府、関係官庁、マスコミ、環境団体(反原発団体)は、中国の汚染大気(大気浮遊粒子状物質)による健康被害に備えるよう大きな声で注意を喚起すべきです。本当に国民の健康を守ろうと思うのならば!
転載元: 蘇る日本! 日本を良くすることができるのは、わたしたち日本人です