下伊那郡豊丘村にある野田平分校跡は野田平キャンプ場として利用されていますが、
野田平分校に至る道は現在は、落石が多い事や、リニアモーターカーの為の道路整備により通行止めとなっています。
数年前の春先行った時の、こぶしが咲き、淡いエメラルドグリーンに澄んだ虻川の流れが懐かしくて、往復15kmほどの距離を歩いてみました。
春、山の中紅梅の花や梅の花が咲くを過ぎるともう民家はなく、
澄んだ虻川のせせらぎを聞きながら一本道を歩きます。
春先は特に落石が道路を塞いでいます。
約、1時間半歩くと分校が見えてきました。
山の奥の奥、人知れず昔のままの姿で、冬を越し春の日差しを浴びている廃校になった校舎を見ると、
この小さな校庭で、子供たちが遊んでいた様子が想像されます。
春になると毎年同じように花を咲かせ、校舎を見つめてきたこぶしが、今年も咲いていました。
虻川の流れは変わらず美しく・・・
それでも、時代の流れは年々押し寄せて来て、この流れに添った山道をリニア関係の大型車両がひっきりなしに通って行く。
きっと、この風景はもう見られなくなるんだろうなぁ・・・だから、今、どうしても、どうしても、行きたかったんだろうなぁ・・・。
そんな事を感じながら歩いた道のりでした。
雪の残るアルプスと、
一本桜で有名な伊那谷の春は、
今一番いい時を迎えています。
柳の芽が芽吹いて黄色い花のように風に揺らめき、
緑色の天竜川沿いにピンクの桜が咲き誇っていました。