飯田の桜並木を飯田市中心街の方に下ると、可愛い時計塔があり、そこを過ぎるとリンゴ並木が続いています。
知人から飯田のリンゴ並木の写真を撮って見せて欲しいの
(街の中にりんごがなっている所なんて他にないのよ!)と言われ
近くにありながら、あまりにも身近で、
なかなか歩いて見る事のないリンゴ並木を、カメラを持って歩いてみました。
飯田のシンボル、リンゴ並木は、日本の道100選に選ばれいます。
飯田市の市街地の中心には桜の木と、リンゴの木が植えられています。
昭和22年、大火の後、防火帯として整備された中央分離帯に植えられた
もので、リンゴ並木は昭和28年、飯田市東中学校の生徒により植えられ、
現在に至るまで、中学生によって手入れされています。
りんごの木が植えられたのは、戦後間もない、まだ日本が豊かでなかった頃、
りんごの木が実をつけると、りんごは盗まれてしまい、
街の中にりんごの木を植える事は無理なんだ、という考えもある中、
当時の中学生は、街の中のりんごが盗まれない街を作ろうと頑張ったんだという話を、
私達、東中卒業生は在学中に聞き、
先輩の意思を引き継ぐ為に並木の手入れをしたものでした。
何本かの木はもう収穫され、数本の木が真っ赤なりんごを付けていました。
この、夢と希望の像、時の文部大臣海部俊樹さんの字でした。
りんご並木は四季を通して手入れされ、この時期、街の真ん中で真っ赤な実を付けます。
リンゴ並木には、大火で飯田市中心街のほとんどを焼失した後、復興を目指す地域の人達や、中学生の
夢と希望が託されており、その精神は中学生によって過去から未来へ今尚伝えられています。