「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

若い世代の自殺を防げ ~ 境界性パーソナリティ障害 (5)

2011年03月08日 21時20分04秒 | 「BPD家族会」
 
(前の記事からの続き)

 治療に関しては、 日本では本格的に 広まっていないのが実情です。

〔BPD家族の会〕

 東京都内で開かれた、 患者の家族会です。

 月に2回、 境界性パーソナリティ障害の家族を 持つ人たちが、

 互いの悩みを相談しています。

 3年前にできた この会には、 およそ50人が参加。

 その多くが、 医療から見放された 経験を持っています。

参加者 「20歳前後から30歳くらいまで、 8ヶ所くらいの病院に行って、

 断られて かなりしんどかったです。

 今は何をすべきかという 手詰まり感があるんです。」

 頼るべき医療から拒絶される 患者と家族。

 インターネットや本などの情報を、 頼りにせざるを得ないのが実情です。

〔精神科の病院〕

 ある精神科の医師は、

 境界性パーソナリティ障害の患者の対応に 苦慮してきたといいます。

医師 「一番難しいのは、 患者側からの攻撃性が強い。

 攻撃性が 時には私たちにも向くし、 そのリスクも含めて、

 非常に大変な 患者さんだと考えられます。」

 医師のささいな言動から、 見捨てられたと感じる 患者もいるといいます。

 診察中に突然 外に飛び出し、 近くの川に飛び込んだ ケースもありました。

医師 「病室の2階からジャンピングされて、 骨折されたりとか。

 そういう場面が 2度3度と起きてくるので、

 非常に緊張の連続で 治療していかなければならない」

〔 NHK 「クローズアップ現代」 より 〕

(次の記事に続く)