「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

外国人から見た 日本の被災者

2011年03月20日 20時40分59秒 | 東日本大震災
 
 国外のメディアでは、

 災害に遭った 日本人の態度に 賞賛の報道がされているようです。

 宇都宮に出張していたインド人は、 生まれて初めての地震に すくみ上がりました。

「日本人は誰も パニックにならなかった。

 動揺する外国人を 机の下にもぐらせ、 避難場所に 手際よく誘導してくれた。

 地震にここまで冷静に 対処できる国は 日本しかない」

 中国でも、 避難所の人々の冷静さに 世界が感嘆していると伝えています。

 数百人が広場に避難したが、 ゴミひとつ落ちていなかったと。

 ふだんの日本は、 よくも悪くも 目立たない国とされています。

 しかし今回は、 各国が日本の経験から 教訓を学ぼうとしています。

 避難所では被災者同士が すすんで食べ物を分け合い、

 怒号もけんかも起きない 静けさに驚いているといいます。

 多くの国では 災害のあとには、 略奪や強奪が起きています。

 しかし 阪神大震災のときも、 店のガラスが割れて 商品が目の前にあるのに、

 誰も盗もうとせず、 救援物資を待つ列に 我慢強く整然と並んでいました。

 実際には 盗みも起きていますが、 群衆によるものではありません。

 外国人の感覚では、 暴徒の姿を見ないだけでも、

 日本の被災者は 称賛に値するのです。

 また、 被災地で 便乗値上げが横行しないことも 注目されています。

 水や米が 震災前と同じ値段で売られ、

 人々が店の前に 何時間でも待つことは、 日本以外では考えられないそうです。

 苦境にあっても 怨まず、 運命に耐え、 助け合う。

 日本の市民に対する 世界の信頼は、 巨大地震の中でも 少しも揺らいでいません。

〔 朝日新聞 「ザ・コラム」 より 〕