「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

裁判員の精神的負担の軽減

2010年11月18日 08時57分37秒 | 死刑制度と癒し
 
(前の記事からの続き)

 「控訴することを勧める」 という、 裁判長の言葉が 話題になりました。

 これまでの裁判官裁判でも 例のないことではないそうですし、

 死刑判決の場合は 原則として控訴するのが通例です。

 自分で出した判決に 責任を持つべきだと 批判的な向きもありますが、

 今回の裁判員裁判では、 裁判員の心理的な重荷を 軽くする考慮もあるでしょう。

 プロの裁判官でも 死刑判決を選択したときは、

 別の裁判官に チェックしてほしいと思うそうです。

 恐らく今回の評議は 全員一致ではなく、

 死刑に反対した裁判員も いたのではないでしょうか。

 死刑を望まなかったのに 死刑判決に関わることになった人の、

 精神的ストレスは大変なものだといいます。

 そういう意味でも、 また 審議に慎重を期す意味でも、

 死刑判決を選択する際には、 必ず全員一致にしなければならないと 僕は思います。

 そして、 将来的には 死刑制度廃止の方向へ 行ってほしいと思っている次第です。
 

 なお、 裁判員のアフターケアとして、

 「裁判員経験者ネットワーク」 というものがあるそうです。

 裁判員経験者や 弁護士, 臨床心理士などが呼びかけ、

 経験者の体験談や悩みなどを 打ち明ける場です。

 裁判員経験者の一番のストレスは、 守秘義務だそうです。

 どこまで言っていいのか分からず、 誰にも言えないで辛いときに、

 経験者同士で共有することで ストレスが軽減されるといいます。

 現在約20人が 登録しているそうですが、 まだあまり知られていません。

 このような組織が 拡充していくことを期待します。

〔 参考 : フジテレビ 「とくダネ!」 他 〕

(次の記事に続く)
 
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