蛾遊庵徒然草

おこがましくもかの兼好法師にならい、暇にまかせて日頃感じたよしなし事を何方様かのお目に止まればと書きしるしました。

国会議員閻魔帳(その3)ー市田議員に涙するー

2006-03-08 00:19:35 | 時事所感
 3月7日(火)曇り後晴れ、暖。

 今日、午後、何気なくラジオをつけたら国会中継(参議院予算委員会)をやっていた。前半は自民党に始まって公明党と与党の小泉大宰相ヨイショ、べた褒め質問で聞くに堪えない。民主党も何だかの後遺症で蚊のなくようで耳に入らず、唯一迫力あったのは、共産党市田議員の岩国基地騒音問題だった。防衛施設庁長官の答弁の無責任さを一喝していた。

 やり取りを聴いていて市田議員のいらだちがよく分かった。防衛施設庁は自国民の生活の安寧と米軍の傍若無人な振る舞いとをどう天秤にかけてるのかと腹が立った。
 
 私も横田基地の直ぐ脇に1年ばかり住んでいたことがあり、米空軍機の騒音のすさまじさがいかなるものかは、身をもって味わったのでよくわかる。家の中で寝ていてもまるで顔スレスレに機体のはらで引き裂かれるかと感じるほどである。子犬を散歩に連れて出て、彼がおしっこしている時に突如グァンーとやってくると、していたおしっこを止めて屈み込むのが今も目にやきついている。
 
 こんな切実な問題が山ほどあるのにくだらないメール騒動で貴重な時間と国費を空費させた前原民主党のお粗末さ加減には改めてはらがたった。

 といっても私は、共産党は大嫌い人間である。しかし、市田議員の真剣さには耳をそばだてた。急いで卓上のパソコンのお気に入りから「国会議員名鑑ぶぶりすてら」をクリックし、さらに市川議員のホームページに跳んだ。

 そこのプロフィールのページに「母の句歌集に寄せて」という一文が目に付いた。読んで見て、たちまち涙が滲み出てきた。

 「母思い汲み置きくれし水槽の水一滴も無駄に使わず」

 父親を早く無くし兄姉弟と4人の子供を幼稚園の用務員をしながら立派に育て上げられた母への感謝と、一家で助け合う家族愛に満ちた文章だった。そこにさりげなく苦学して大学を出て共産党に入党された経緯も読み取れた。

 これを読みながら市田議員の質問に耳を澄ますと彼の国民を思う気持ちが付け焼刃でも政治家としてのポーズだけでないことが良く伝わってきた。

 「偉いなー」と心底思った。青年期の正義感、政治に対する憤怒を今に持続するその姿勢にである。それに反して、若い頃はその貧しさの中で感じた政治への怒りを、少々自分の生活が安泰となってきた今、すっかり鈍らせ己一身のことしか頭に無いわが身が、ほんとにけち臭く感じた。

 しかし、にわかに共産党に共鳴しようとは思わない。
 
はたからみているとどんな問題でも自分たちの考え方だけが唯一絶対といった押し付けがましさ。何かと言えば大企業から税金を取ればすむというかの安易な財政論議。
 そして何よりも、党内での異論を許さず代々のトップが下からの民主的な選出ではなくトップダウンで全ての役職が決められているかに感じる薄暗さ。
 人間は、おしなべて良いところが六分、悪いところが四分、そんな集団の寄せ集めでできているのではないかという大雑把さを認めないらしい厳しさ。

 などなど私のこれまでの先入観や偏見を払拭できないからだ。

 となると、次回の選挙で一体どこの党に誰に一票を投じればいいのだろうかと炉辺で頬杖、しばし思案の今日この頃さて皆様はいかがお思いでしょうか?

 -追記―
 それにしても上記、「国会議員名鑑ぶぶりすてら」は便利重宝だ。国会議員とみればこれで検索、ホームページと辿るといっぺんにその素性が知れる(?)。
 しかも、「ぶぶりすてらポイント」簡易採点付が面白い。50点が真ん中なれど、これを超える先生が意外にすくないようだ。ちなみに市田先生の採点は、51.5点であった。
 まだ、ご利用されて無い方は是非活用されてはとお勧めする次第。
 


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