蛾遊庵徒然草

おこがましくもかの兼好法師にならい、暇にまかせて日頃感じたよしなし事を何方様かのお目に止まればと書きしるしました。

NHKスペシャル「原爆投下 活(い)かされなかった極秘情報」を視る

2011-08-07 10:46:22 | 日常雑感
8月6日(土)晴れ後曇り、夜にいりて小雨、蒸暑き一日。

  視て驚いた。広島長崎への原爆投下。今まで日本政府は、何も知らず一般国民同様寝耳に水だとばかり思っていたら、実は優秀な日本の情報機関は、通常のB29爆撃機編隊の動向とは別の特殊任務を帯びているらしい少数機部隊来襲の兆候を事前にキャッチしていたというのだ。

  特に広島の場合は初めてということで、まだその報告された情報を有効に活用できなかったことは仕方が無かったともみなされる。

  だが、長崎への来襲は、それが広島のケースと同一であることがわかりながら、しかも原爆投下まで5時間もの時間があったにも係らず、今津参謀本部情報部長はこれを看過し、原爆被害を過小評価し、何らの指示も対応もしなかったという。

  もっとも、この時、戦争指導部(政府は)ソ連が中立条約を破棄して、満州に越境し参戦したことによる無条件降伏かどうかを鳩首協議するのに他を顧みるゆとりもない切羽詰まった状況にあったこともたしからしい。

  しかしそこでの一番の論議の中心は天皇がどうされるか、国体の護持如何、次には自分たちが敗戦となった場合連合軍側からどのような戦争責任追及がなされるかが、最大の関心事だったららしい。
  つまり一般国民の生命財産など眼中になかったということらしい。
  知れば知るほどやりきれない思いにさせられる話である。

  だが、この国家指導者の無責任体質は、深く反省されられるどころか、今も脈々として息づいているようだ。
  それは現下の福島原発事故問題への対処にも歴然とみられるではないか。
  当初、事態を過小評価し、必要な情報を出し渋り、多くの国民を右往左往させ混乱の極みを招いてしまっているではないか。

  愛人とのデイトの際に、130円を浮かすために議員パスを平気な顔して活用(?)するような品性の副大臣閣下。こんな輩を白昼堂々と国家中枢にのさばらせている民主党菅内閣。
  嗚呼、いつになったらもう少しましな国家指導者を我々はもつようになれるのだろうか。

  それにしても、リーダーの無能無責任により、ムザムザと無謀な戦争で殺されるはめになり、あるいは都合の悪い情報には頬被りを決め込んで、その結果の原発被害により生活を破綻させられる民草は、一体その怒りをどこにぶつければいいのだろうか。

 この番組を視て、やりきれない思いだけが重く、そして後味悪く残った。

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